アルセウスの象形文字を解読する
実は前にもやったのだけど、久しぶりに見たらより有力な解読ができそうだったので、再び取り組みました。るーさんです(自己紹介)。ポケマスのウォロ実装で戻りました。でも、ポケマスのストーリーの話はあまりしないでおきます、まだ終わってないので。
当然ながらこれが正解という訳ではなく、あくまでも一個人による考察結果です。昇華してくれる有志大歓迎。
参考にしたものの紹介
マジ感謝ありがとう。(2024/4/27時点)
先行解読者のみなさま。
さおうさん 【深奥】※象形文字にロマンを感じた人だけ楽しめる『ヒスイの古代文字』検証【シンオウ神話/レジェンズアルセウス】
ゆにばんGさん レジェンズアルセウス 壁画 解読ガイド
『解読が成立するのでは?』というところからの基本方針をこちらのお二方に倣ってます。文字意味なども参考にしてます。YUeLさん レジェアルの象形文字を解読してみた
今回新たに参考にしました。意味の解釈・発想的なところで参考にしています。ウォロ
すぺしゃるさんくす。シシの高台のウォロ訳が無いと何も始まらない。
また、作中の台詞等について、ポケモンWikiを参照しています。
あとは、YoutubeのLAプレイ動画も非テキスト部分含めて見るのに使っております。
まえがき
解読の前提として共有しておきたいこと。先行解読の中で述べられていることもありますが、LA発売から時間も経っていて解読初見の方もいるだろうので、るーさんが話を進めるにあたり必要と思った範囲で記載します。ここ以外も基本的にはその記載方針です。
まず、文字や文法関連。
①象形文字である
ウォロがそう言っていたのでこれは大前提。たとえば、パルキアの図像の文字ひとつで『空間』を表す。文字の意味は、基本的には対象のポケモンから連想できるもの。ある文字が複数の意味で使われている可能性はある。この意味選択が解読の大きなポイントとなる。
②左から右に、上の段から順に読む
高台のウォロ訳がそのようになっているので。少なくとも全体を一つの図像として捉えるものではない。また、文字配置が縦に揃っていないので、縦読みではない。基本的には左の文字から順にそのまま日本語の語順となるような訳を考えていきます。あと、1行の途中で文章を区切ることも避けていきます。
③一番上の行はタイトルっぽい
今回の解読を進める中でそうではないかと思った件。高台のウォロ訳が先頭行をタイトルのような感じで区切っており、その他についても同様に適用できそうであったので。
次に、意味解釈においての方針。こちらはすべて推測でしかないので、まったくもっての見当外れとなるかもしれない。とはいえ、何も無ければどうとでも訳せてしまうので。
あらかじめ方針を立てていたというよりは、作業を進める中で確立していった感じです。
①アルセウス関連の神話である
まあ、そうでしょうが、壁画の内容はアルセウス関連の神話であると考えます。言い換えると、古代の生活や風俗を伝えるものではないと考えます。また、その他の伝説ポケモン(マナフィとか)についての内容でもないと考えます。それで一貫性を取れたのでそうだとしています。
②主人公(テル・ショウ)やウォロの行動に関連がある
もともとこの象形文字自体が、アルセウスへの道筋を求める中でウォロが最初に示してくれたものです。そして、ウォロは各地の遺跡を調べて内容を推測したそうな。だとすれば、ウォロの行動、さらにはウォロが巻き込むと決めた主人公の歩んだ道のりは、壁画の内容と関連している可能性が十分にあると思います。それでやってみたら……、一貫性が取れたんですよね。やったー。
あ、るーさんはウォロが好きです。無理を通さないようには気を付けているけど、贔屓にはなっているかもです。
③壁画の順はゲームで到達可能となる順
つまり、岩の門が最後です。天冠の山麓にありますが、イベントを進めるまでは壁画ポイントへ到達できないようになっているので、こちらを最後とします。なぜその順かと言うと、それで話が繋がるからです。そこにゲームの構成としてみても理由が付くので、これを採用します。
ちなみに壁画の内容≒この記事での記載順をそうとするだけであって、実際にるーさんが解読した順はそうではないです。というか、あっちこっち行ったり来たりしながら進めてるので、解読順という概念が成り立たない。思考の過程がトレースできず伝わらない部分もあるかも。あしからず。
そして最後に共有しておきたい、一番大事なこと。
神話は解釈のゆらぎを許容している。
おそらくね。
シシの高台@黒曜の原野
これはウォロの訳をそのまま採用します。採用しつつ、文字との対応の取り方を見ていきましょう。チュートリアルです。長くなるのでそういうものだという体で進めます。解読作業の過程については先行者のさおうさんやゆにばんGさんをご参照ください。
描かれている象形文字のポケモンは以下です。
アルセウス/ガチグマ/イダイトウ
アグノム/レジギガス/シェイミ/エムリット/ユクシー
ガチグマ/イダイトウ/パルキア/マルマイン
そしてウォロ訳は以下の通り。
対応させていきます。
まず、アルセウス=『全なる神』は疑いようがないですね。実質、固有名詞。
次に、ガチグマ+イダイトウを考えます。この二連続文字は1行目と3行目の2箇所に出てきます。ウォロ訳でも同様に2箇所に出てくる言葉は……「かけら」です。なので、ガチグマ+イダイトウ=「かけら」です。複数文字で特定のものを指すこともあります。とはいえ、各文字の意味から逸脱した使い方はされていない模様。1文字ずつ見ていきます。
まず、ガチグマ。ぱっと連想できる言葉としては「月」「泥炭」「掘る」「宝探し」などがありますが……どれもしっくりこない。話が前後してしまうのですが、他の壁画も含めたガチグマの使われ方を見ると、「裂く」「割れる」といった意味が欲しくなります。それを導くなら、案1:肩回りの切れ目が入った襟のような見た目から、案2:鋭い爪およびそれで土をかき分ける様子から、あたりが候補でしょうか。まあいいや、ここでの文字の意味は『裂く』とします。いや待て、ガチグマの"ガチ"はもしかして「月」だけじゃなくて「かち割る」も入ってたりするか……? 『分割』にします。
次、イダイトウ。「泳ぐ」(ライドより)は「かけら」にかすりもしないので却下です。図鑑説明によると、遡上の途中で志半ばに散った輩の魂をまとうとのこと。「仲間」「身にまとう」あたりを包含して、ここでは『一体』をあてておきます。ひとつだったもの、みたいなイメージで文脈に合うのではないでしょうか。
ということで、ガチグマ+イダイトウは『分割』『一体』の二つの意味を合わせて、分かたれた一つであったもの=「かけら」ではないかと。最初のアルセウスから繋げて「全なる神のかけら」となってますが、プレートは宇宙がうまれたときのそのかけらなので、そこから言葉を借りてきたっぽい。
ここで、一つ分かることがあります。1行目の文字は「アルセウス/ガチグマ/イダイトウ」、意味に置換すると「全なる神/かけら(分割/一体)」です。つまり、ウォロ訳「全なる神のかけら」の助詞”の”にあたる文字がありません。なので、推測でいい感じに文字の意味をつないでいくような読み方が必要となります。ちなみに、ウォロ訳も所属の"の"を補ったのか「全なる神が分割した一体」を整えたものなのかは分からないです。
残りの文字の意味も見ていきます。直感的に連想できる意味のものは、ぱぱっとやります。
2行目。アグノムは『意思』を司るポケモンです。なので、「自らの意思でそうする」といったところから「勇気」になるのでしょう。レジギガスは作中でキッサキ神殿の地下に封じられた「巨人」という表現があります。ということで、『人』。繋いで「勇気あるもの」。シェイミは飛ばして、『感情』を司るエムリットと『知識』を司るユクシー。なので、残ったシェイミが足りていない要素の『ポケモン』ですね。ポケモンの感情を知るということで「ポケモンと心を通わせ」になります。
よって、2行目の文字「アグノム/レジギガス/シェイミ/エムリット/ユクシー」は、「意思/人/ポケモン/心/知識」=「勇気あるものはポケモンと心通わせ」になります。
シェイミがなぜ『ポケモン』になるのか、一応考えたので書いておきます。まず、シェイミの資質から連想される意味に「ポケモン」は無いはずです。そのままだと「感謝」が最有力かと。あとは「植物」とか。なので、発想を変えて他の文字との比較から見ていきます。ポケモンと対になるのは人です。人はレジギガスです。レジギガスには大陸を曳いてヒスイの地を造ったという伝説があります。一方、シェイミは花の香りでランドフォルムからスカイフォルムへと変貌します。人工と自然、あるいは、変えるものと変えられるもの。これらの対立概念から発想して、レジギガスの『人』に対応しシェイミには『ポケモン』という意味が生まれるのかな、と。他は、文字にも表されている見た目の特徴である2本足+2本腕のレジギガスと4本足のシェイミという対比で、直立二足歩行の『人』とは区分される生き物=『ポケモン』を象徴している、とか。メタなことを言うと、ポケモンの顔ことピカチュウさんにこの中では一番似ているからかもしれない。
3行目。ガチグマ+イダイトウは前述のとおり「かけら」。パルキアは『空間』ですが、ウォロ訳では文脈を考慮して「在処」としたようです。ということで、残った最後のマルマインが「探しだす」になります。
マルマインの「探しだす」の発想ルートについては……これまた謎です。先行者のみなさまも色々考えてきているところなのですが……。なんとなくですが、『発見』とかかなと思ってます。「探す」より「見つける」を意識した訳かなと思って。余談ですが、なぜ"洞窟"キングなのだろうか?と思っていたら、迎月の戦場のところは大昔は洞窟だったらしい。wikiにそう書いてた。覚えてないなぁ。満月に見立てられてたりするのだろうか。こんなところにお月様があった的な。ま、ルートは何であれ出てきたときは「探しだす」をあてておけば安泰でしょう。
といったところで、3行目をまとめると「ガチグマ/イダイトウ/パルキア/マルマイン」=「かけら(分割/一体)/空間/発見」、文章を整えて「かけらの在処を探しだした」となります。
ということで、シシの高台は全体でこうなります。
全なる神に分割された一体 意思の人はポケモンの感情を知り 分割された一体の空間を発見した
↓
全なる神のかけら 勇気あるものはポケモンと心通わせ かけらの在処を探しだした(ウォロ訳)
つまりは、プレート探しの話だそうです。
それにしても、ウォロの能力の高さが分かる結果となりました。よくその意味を抽出できたな、ガチグマ、シェイミ、マルマイン。特にマルマイン。改めてみると、これを解読しておいてくれたのはかなりありがたかったのかもしれない。
こんな感じで、文字の意味と文章の訳を考えていきます。では、次。
霧の遺跡@紅蓮の湿地
ここからが本番です。がんばりましょう。
ガチグマ/ガチグマ/パルキア/ドレディア/ディアルガ
アルセウス/アヤシシ/レジギガス/イダイトウ
シェイミ
まず、1行目。「ガチグマ/ガチグマ/パルキア/ドレディア/ディアルガ」、これで「時空の裂け目」だと思います。……なんとなく、雰囲気は感じられるかもしれない。順に見ていきます。
まず、文字の意味から。ガチグマは既出で『分割』でした。「裂く」「割れる」といた意味が欲しいと言っていたのはここのためです。二連続をどう読むかですが、シンプルに強調だと思います。「すごく割れている」みたいな。さて、次の文字。パルキアも既出で『空間』です。ここでもその意味で行きます。先にディアルガ、パルキア『空間』と対のディアルガですが意味もそのまま『時間』でよいと思います。
さて、ドレディアですが……特殊です。説明します。ドレディアと言えば、「はなびらのまい」や「しょうりのまい」など「舞」がまず思い浮かびます。他の文字とつなげて考えてみますが……場所で踊る時間?空間が舞い降りた時?……さらに意訳すればどうにかならないでもないが……。ここで発想を変えます。舞とはどのようなものかというと順々に体を動かし、広げたり閉じたりしてポーズを取っていくものです。つまり、時間と空間の両方の性質を持つものです。ポケマスのダンスイベントもセキ&カイだったしそういう感じでしょうたぶん、イベントストーリー読めてないけど(終わってたので)。ということで、舞は時間と空間をつなぐものです。なので、パルキア=『空間』とディアルガ=『時間』の間に置かれた場合のみ、ドレディア=『舞』は接続を意味するのではないかと思います。
ここで、「パルキア/ドレディア/ディアルガ」について気になる点があります。2匹の分身が並んで記載されていますが、この2匹が並べられる時って基本的にディアルガ→パルキアの順ではないでしょうか。そして、かなり先になりますが、キッサキ神殿の壁画には「ディアルガ/パルキア」が出てきます。もしやこれは……別の意味をあてたいのでは? だとすると、思いつく候補は2つです。「宇宙」と「時空」。単漢字を考えると「宇宙」=「パルキア/ディアルガ」で、「時空」=「ディアルガ/パルキア」っぽく見えます。しかし、それならドレディアはいらないはず。考えた末に見つけたのが英語表記です。時空の裂け目や時空のゆがみなどの「時空」の表記が「space-time」となっていました。これにしておこう。ラベン博士がたまに英語を話すので、これくらいはいいだろう。ということで、ドレディアは「-」で「パルキア/ドレディア/ディアルガ」は「時空」だと思います。ちなみに、「宇宙」は英語で「universe」でした。
長くなりましたが、1行目「ガチグマ/ガチグマ/パルキア/ドレディア/ディアルガ」は「分割/分割/空間/-/時間」、文章にして「すごく割れている時空」、つまりは「時空の裂け目」ということでしょう。
ちなみに、このドレディアが接続である可能性と全体で「時空の裂け目」を指すのではという指摘は、YUeLさんの解読から頂戴したものです。「時空の裂け目」を見てもっと読めるかもと思って、るーさんは今回解読再チャレンジしました。はい。
1行目の時点でかなり重かったですが、くじけずに2行目と3行目を見ていきましょう。すなわち、「アルセウス/アヤシシ/レジギガス/イダイトウ」と「シェイミ」。見知った文字が多い。
既知の文字の復習から。アルセウス=『全なる神』、レジギガス=『人』、イダイトウ=『一体』、シェイミ=『ポケモン』です。前回とは異なる意味で使われている可能性もありますが、とりあえずそのままで。意味が通らなければ考えなおします。
次に新規文字のアヤシシですが、候補としてはライドポケモンとしての「走る」「乗せる」といった「移動」系と、固有技バリアーラッシュからの「守護」方面です。前から順に訳していくことを前提とすると、アヤシシはレジギガスにかかってるはずです。とすると、「移動する人」か「守護する人」……全体で見ていきましょう。
2,3行目の文字を意味に置換すると、「全なる神/移動or守護/人/一体」「ポケモン」になります。1行目が「時空の裂け目」であることも踏まえて意訳を試みます。まず「移動」案、「全なる神はやってきた人と一緒にいる」「ポケモンである」かな。次に「守護」案、「全なる神は守護者と一緒にいる」「ポケモンである」。うーん、両方おかしくなさそうだ……。ここはLA主人公で考えて、主人公は最初からアルセウスフォンを持っているが守護者となるのはその後しばらくしてからの結果だ、ということで『移動』案を採用します。
あと、あれです。以降の壁画の訳で『移動』で成立するからです。
そんなわけで霧の遺跡の壁画の全容です。
すごく割れている空間-時間(space-time) 全なる神は移動した人と一体の ポケモンである
↓
時空の裂け目 全なる神はやってきた人と一所にいる ポケモンである
それっぽい。それっぽいです。
2行目の訳ですが、二通りの解釈ができるようにしています。ひとつは、やってきた人と一緒にいる・やってきた人が連れている、といった意味です。もうひとつは、やってきた人がいたのと同じところにいる、つまりは別の時空(あるいは宇宙)にいる、という意味です。後者が好き。
(おまけの没案紹介)
1行目の二連ガチグマを「分割」と「大地」と考えて、「裂けた大地の(おかしな)時空」で「時空の裂け目」or「やぶれたせかい」という案も考えました。が、「時空の裂け目」は天に開いてるからこの解釈は採用しがたいです。また、2行目以降の訳が作れなかったのと、それを指す別の文字があったの(後述)で「やぶれたせかい」も没です。
潮の抜け道@群青の海岸
画像が小さくて申し訳ない。ここ、あんまり寄れなくてね。
クレセリア/マナフィ
ヒードラン/ダークライ/ギラティナ/イダイトウ/マルマイン
ダークライ/パルキア/オオニューラ/アグノム/レジギガス
アヤシシ/イダイトウ
初登場の文字がたくさんある上に、文字数が多い。先に断っておきますが、ここの記事はここだけではちょっと伝わりにくいかもです。さらっと読んで最後まで通した後に戻ってきてもらうとよいかも。
その1
1行目「クレセリア/マナフィ」。1行目はタイトルとみなすので、この2文字で区切ります。両方新規です。さあ、どうするか。
とりあえず文字単体を見ましょう。まず、クレセリア。クレセリアはそこから推測できる意味の範囲が狭いです。固有技にも見られるような「月」と「祈り」、図鑑説明にある天女からの「女」くらいです。他に思いつく言葉もありますが(夜、聖なる、治癒など)、先の「月」「祈り」「女」からの派生で考えられそうなので案としては消しておきます。
マナフィ。先達をさんざん困らせてきた文字です。この壁画以降で頻出します。マナフィといえば……「海」の「王子」、海の「伝説」、「回遊」ポケモン、フィオネとの関係からは……「似る」とか?……いい言葉が浮かびませんでした……、このあたりですかね。まあ、「海」では無いでしょう。そんなに海が頻出するような神話では無いので。「似る」もよく分からないので却下。「伝説」も壁画文字の意味としては微妙なんですよね、だって他のポケモンも伝説なので。まぁ、マナフィが新参で他に比べて知られていなかったから説はあるかもしれないですが。
……とまあ、ここだけ見ていても埒が明かないです。注目したいのは次の迎月の戦場の壁画の1行目です。「レジギガス/マナフィ」となっています。クレセリアがレジギガス(=人)に変わっただけで同じ構造です。マナフィの意味を順に当ててみます。「王子」だとすると、レジギガスで「人の王子」はアリですが、クレセリアが……月の王子?祈る王子?姫(=女の王子)?……しっくりきません。そんな話は出てこなかったはず。なので、没。次に「伝説」ですが……「人の伝説」の時点でいささか疑問が残ります。ここまでの壁画でも既に人の話が出てきてたじゃん、わざわざそんな題を付けるかな……保留。残った『回遊』を見ていきます。「人の回遊」「月or祈りor女の回遊」、回遊だと分かりにくいですがあちこちを移動していくこと、要は「冒険」ではないでしょうか。意訳して「物語」としてもいいはず(ラベン博士やウォロの言葉から取って)。なんなら「伝説」の意味も包含できるでしょう。採用。ここで先出ししておくと、これ以降の使用箇所でも『回遊』からの意訳でやっていけます。そのあたりも踏まえての採用です。クレセリアを何と解釈するかですが、月と女ではLAのシナリオに合わないので『祈り』です。「祈りの物語」とでもしておきましょうか。1行目の「クレセリア/マナフィ」が訳せました。「祈り/回遊」で「祈りの物語」になります。2文字なのに長かった……。
2行目を始めましょう。「ヒードラン/ダークライ/ギラティナ/イダイトウ/マルマイン」、初出文字が多いですね。
ヒードラン。火山・溶岩・マグマなどの「炎」や「熱」に関する意味がまずは浮かびます。十字架の爪で壁や天井に張り付くらしいですが、少なくともLAでは張り付き要素は無かったはず、却下。なので、炎と熱を合わせて『炎熱』とします。そこから連想して使えそうな意訳には「情熱」とか「熱烈」とかが思いつきます。あとは「怒り」なんかも導けそう(結果的には使わなかったけど)。
ダークライは『悪夢』ですね。それ以外にない。というか、それ以外は全部『悪夢』の要素でいける。「悪い」「夢」「(夢のように)ぼんやりした」など。……と思ってたんですけど、全部通した結果『夢』でいけたので『夢』にします。悪成分不要だった。ダークライに悪意が無いことを知っていたのかもしれない、知らんけど。
ギラティナからは世界の「裏」側、「反転」、「反逆」、「影」などが思いつくのですが……、えーとですね、この先の使用箇所を見たところ全部が固有名詞「ギラティナ」でいけました。アルセウス=『全なる神』と合わせて、ギラティナ=『荒ぶる神の子』でいきます。かっこいい感じに。
あとは既出のイダイトウ=『一体』とマルマイン=『発見』ですね。
単語が出揃ったところで繋ぎ方と意訳を考えていきます。まず、「ヒードラン/ダークライ」の「炎熱/夢」は繋がっていると解釈して「熱い夢」としようかと。残る「ギラティナ/イダイトウ/マルマイン」の「荒ぶる神の子/一体/発見」です。最後のマルマインはシシの高台同様に「探しだす」を採用します、同じように行末に置かれているので。また、ギラティナはおそらく探す対象です。そこらへんにいるポケモンではないのと、主語(ギラティナが探しだした)だと1行目のタイトルに合わないよな気がするので。あとはイダイトウですが、「一緒に」だと誰と一緒なのかが不明でなんだか変な感じの文になります。よって、イダイトウはギラティナの説明と考えることにしました。「ギラティナを一緒にいくものとして探しだす」みたいな。これならいけそう。つまり、1行全体で「情熱的な夢は荒ぶる神の子という同志を探しだした」です。
……あ、でもイダイトウ、「一緒に」だと意味が分からないって書いたけど「同様に」ならアリか。「ギラティナも見つけ(ちゃっ)た」みたいな。まあ、いいや。
3行目「ダークライ/パルキア/オオニューラ/アグノム/レジギガス」と4行目「アヤシシ/イダイトウ」。
ダークライ『夢』、パルキア『空間』、オオニューラは新規ですがまあ根本となる意味は『登る』でしょう、アグノム『意思』、レジギガス『人』、アヤシシ『移動』、イダイトウ『一体』でしたね。
ダークライ+パルキアですが、この先の冬籠りの洞窟の壁画でも再登場します。冬籠りの洞窟は面白くて、他にもクレセリアとギラティナがこの2箇所でのみ登場します。ということで、ギラティナ関連の組み合わせ語句として訳していいでしょう。「夢のように不安定な空間」つまりはギラティナのいる場所のことだと思います。LAで出てくる言葉をあてて「世界の裏側」を訳とします。
アグノム+レジギガスは既出で「勇気あるもの」でした。
アヤシシ+イダイトウは……岩の門の壁画でも出てくるのですが、位置的に特定のものを指す名詞っぽくないんですよね。なので、シンプルに「行動を共にする」にしようかと思います。
ということで全体像。「夢/空間/登る/意思/人」「移動/一体」で「世界の裏側(※ギラティナの居場所)へと登っていく勇気あるものと」「行動を共にする」とします。
よし、壁画全体の訳に行きましょう。
祈りの回遊 炎熱の夢は荒ぶる神の子という一体を発見する 夢のような空間に登る意志の人と 移動を一体とする
↓
祈りの物語 情熱的な夢は荒ぶる神の子という同志を探しだした 世界の裏側(※ギラティナの居場所)へと登る勇気あるものと 行動を共にした
LAで成立する話の内容になりました。最初はもうちょっと違う読み方をしてたのですが、極力語順を入れ替えず前から読むようにしたら幸運にもよりふさわしい内容の訳になったので、現在の解読案を採用することにしました。
全体で見るとすごくウォロだこれ。狂信者。補足しておくと、「世界の裏側へと登る」は、ギラティナが現れるとしたらテンガン山のシンオウ神殿、向かいましょう、ということで登るでよいのかと。「同志」はアルセウスに用があるひとりと一匹ってことです。
その2
その1があるということはその2があるということ。以降はLA縛りを外し、文字の意味や解釈、単語のつなぎ方を変更することで、大意が変わるけど成り立つものを紹介します。説明は手短にいきます。
クレセリアをその1で捨てた『月』『天女』の意味にします。
2行目の最初3文字を「ヒードラン」「ダークライ/ギラティナ」で意味の区切りとします。つまり、「熱意」と「(夢のように)曖昧なギラティナ」にします。
補う助詞を変更します。
月天女の回遊 炎熱は夢のような荒ぶる神の子を一体と発見する 夢のような空間を登る意志の人と 移動を一体とする
↓
月のように神秘的な女性の物語 熱意は知られざるギラティナという(ディアルガ・パルキアと)同様の神を探しだした やぶれたせかい(※ギラティナの居場所)を登っていく勇気あるものと 行動を共にした
シロナさん(Pt)になった!
2行目はやりのはしら、3~4行目はやぶれたせかいでのストーリーと合致するように思います。やぶれたせかいでは「したにのぼってゆく」というセリフもある(登場するでもよい)。勇気あるものはPt主人公です。るーさんはPtやってないんですけどね。
迎月の戦場@天冠の山麓
折り返し地点ですかね。
レジギガス/マナフィ
アルセウス/レジギガス/シェイミ/シェイミ/シェイミ
パルキア/バサギリ/マナフィ/オオニューラ
三連シェイミが奇抜ですね。
その1
1行目の「レジギガス/マナフィ」は潮の抜け道でやりました。「人/回遊」で「人の物語」です。
ちなみに、マナフィ=「海」説の否定として、この壁画が「人海」であれば本文のレジギガス(=人)の数よりシェイミ(=ポケモン)の数が多いのは合っていないのでは、という点が挙げられます。
2行目「アルセウス/レジギガス/シェイミ/シェイミ/シェイミ」と3行目「パルキア/バサギリ/マナフィ/オオニューラ」は文としてつながっていると思われます。三連シェイミでどうやったら文を終わらせられるのか分からない。
新規文字ですが、バサギリがあります。まあ『切る』ですね。切って作る「道具」とか切り合う「戦い」とかも訳に使えます。ちなみに、似たような言葉としてガチグマに『分割』の意味がありましたが、ガチグマが切り離す、あるものを2つ以上に分けるような場合に使われているのに対して、バサギリは切るという行為自体や切って形をつくる場合に使われているように見えます。残りの文字は既出なので省略。
噂の三連シェイミ、つまり「ポケモン/ポケモン/ポケモン」ですが……「すべてのポケモン」です。それで話が合う。二連ガチグマ以上なのでものすごく強調しているってことです。先人もそう言ってました、すごい。
全体の意味ですが、LAのストーリーを参照して導きます。主人公はアルセウスから「すべてのポケモンとであえ」とのメッセージをしつこく託されます。より具体的には、すべてのポケモンを図鑑に記録し、シンオウ神殿でてんかいのふえを吹くと天へと続く光の階段が現れ、それを登った先の宇宙にアルセウスがいます。はい、だいたい要素が出てきますね。
「パルキア/バサギリ」の「空間/切る」をどう解釈するかは3パターン考えられます。①「空間の道具」と読んで笛を指すという解釈、②「一箇所に刻む」と読んで図鑑に記すことを指すという解釈、③「空間を切り開く」と読んで光の階段が現れることを指すという解釈です。ウォロがてんかいのふえを見たときの反応を思うと①を採用したい。神話だとポケモンの像を作ったエピソードがあるので②が有力に思えます。③は文字意味に対して一番シンプルな解釈です……がイベントムービー的に切り開くって感じではないような……。ここは贔屓で①を採用します、要素が多いのも嬉しいしね。
あとは全容でやっちゃいます。
人の回遊 全なる神は人とすべてのポケモンを 空間に関する切ってできたもので回遊を登らせる
↓
人の物語 全なる神は人とすべてのポケモンを てんかいのふえでその旅路を高みへと進ませる
物理的に全ポケモンを連れ歩くのは無理なので、図鑑に記して連れていくってことだと思います。ウォロはどうするつもりだったんでしょうね? 主人公はアルセウスからの指名もとい使命があったからヒスイの「すべてのポケモン」縛りとなっていましたが、手持ちの「すべてのポケモン」とかでいけるのかな。ちょっと殿堂入りみたい。
その2
はい来たその2。今回もLAを離れます。
三連シェイミの「ポケモン/ポケモン/ポケモン」を「3匹のポケモン」とします。具体的には「ディアルガ・パルキア・ギラティナ」です。
パルキアを『空間』からの派生で意訳を「足場」に変更します。
オオニューラの『登る』を「登場する」の意訳に変更します。
補う助詞を変更します。
人の回遊 全なる神は人に3匹のポケモンのうち 空間に切ったものを回遊へと登らせる
↓
人の物語 アルセウスは人にディアルガ・パルキア・ギラティナのうち 足場に刻まれたものをその冒険へと登場させた
HGSSの主人公になった!
みつぶたいでアルセウスが無からタマゴを生成するエピソードと一致します。ディアルガ・パルキア・ギラティナを表すいずれかの円の上に立つと、そのポケモンを入手できるっていう。るーさんはHGSSやってないんですけどね。
冬籠りの洞穴@純白の凍土
ここ、今回の解読で一番好きなところ。
画像がななめだけどご容赦ください。
クレセリア/レジギガス/バサギリ/ウインディ/ギラティナ
ウォーグル/ダークライ/パルキア
マナフィ/クレベース
その1
ここに来て新規文字が3個も出てきました。ウインディ、ウォーグル、クレベースです。順番に見ていきましょう。
ウインディ、「伝説」ポケモン……ですが壁画の文字のポケモンは他も伝説なので殊更ウインディを「伝説」の意味で使うとは考えにくいです。却下。図鑑説明だと「燃え盛る」「陽動」などがありますが、既出のヒードラン、ドレディアとそれぞれ被るのでらしくない。こういう時は作中エピソードを考えましょう。先代の事故により傷付いていたガーディは、困難に立ち向かう勇気を見せたことでウインディに進化します。まず、「勇気」がありますが、これも既出のアグノムが持っているので却下です。ということで、「困難に立ち向かう」がウインディの意味かと思います。『挑戦』ですかね。
次にウォーグル。このウォーグルですが、なんと、ここにしか出てきません。なので、ここでうまく当てはまる意味を採用してOKです。候補としては「飛ぶ」が筆頭です。あとは「猛る」「捕る」あたり。
クレベースは見たまま『凍る』です。そこから連想される言葉が大切なのです。凍結する、という動作から「終わり」の意味が見出せます。同時に、凍ったものの状態から考えると「不変」の意味になります。うまくやりましょう。ちなみに氷山キングのクレベースの好物は「えいえんのこおり」です。食べて無くなる? それでも永遠? さてどっち?
1行目。バサギリをどう解釈するかが重要です。そして1行目タイトル行にバサギリが出現するのはここだけではなく、最後の岩の門もそうです(「アグノム/レジギガス/マナフィ/バサギリ/アルセウス」)。特徴として①バサギリより前に両方ともレジギガスがいる、②バサギリより後ろに実質固有名詞のギラティナorアルセウスがいる、ということが挙げられます。そこにバサギリの意味の『切る』も加味して考えると……「戦闘する」、それらしく意訳するなら「vs」でしょう。ディアルガ/バサギリ/パルキア/バサギリ/ダークライ。バサギリ前後の文字意味はそれぞれ「クレセリア/レジギガス」が「祈り/人」、「ウインディ/ギラティナ」で「挑戦/荒ぶる神の子」でした。
2行目のダークライ+パルキアは既出の語句で、「夢のように不安定な場所」=ギラティナのいる「世界の裏側」のことでした。3行目まで含めて意味が通るように繋いでいくと、「ウォーグル/ダークライ/パルキア」「マナフィ/クレベース」は「飛ぶ/世界の裏側(夢/空間)」「回遊/凍る」で……なんでしょうかね? 『飛ぶ』を「飛んでくる」or「飛び去る」のどちらで取るか、『凍る』を「終わる(凍結)」or「続く(不変)」のどちらで取るかで展開が変わってきますね。
ここですが、分岐できるようになっていると思われます。
まず、ウォロがアルセウスへの道のりとして解読するならこう読むだろう、から始めます。
「祈りの人vs挑むギラティナ 飛んできた世界の裏側が 旅路を終わらせる」。
「祈りの人」はウォロになります。ウォロはアルセウスの存在を確信し、心酔しているので信仰者として「祈りの人」が成立するかと思います。潮の抜け道の「祈りの物語」の内容もこなしているし。ちょっと逸れますが、アルセウスの意思(主人公に会う気があること)を曲解しないあたり、ウォロは信仰が強いと思いますね。話を戻して、もっとシンプルに、何かの実現を願うこと=祈りと考えてもよいです。それでもウォロによく当てはまります。次に「挑むギラティナ」ですが、アルセウスに挑むってことですね。そして、「旅路を終わらせる」。ゲームオーバーの意味と、あちこち巡ること(まさに回遊)が終わるの意味と、どちらにも使えそうです。まぁ、ゲームオーバーじゃ困るので後者でしょう。ギラティナがアルセウスに挑みたがっていることを考えると、戦った後に逃げ去ることは想定していないと思うので、ウォーグルは「飛んできた」にしています。
しかし、LAのストーリーにおいて、ウォロは主人公に手持ちをたおされます。そこへギラティナが現れます。となると、「(主人公の)冒険を終わりにする」に変わりそうです。ですが、そのギラティナも主人公に敗北し逃げ去るので、「飛び去ったギラティナにより(ウォロの)物語は終わりを告げる」へとさらに変容します。ウォロ自身もそう言ってた。……が、てんかいのふえというアルセウスの意思を見たことで、ウォロは幾星霜かかろうとアルセウスへの夢を成し遂げると再奮起します。であれば、「物語は続いていく」でしょうか。
待ってください、そもそもギラティナと戦ったのは主人公です。となると、ストーリーラインとしては「祈りの人」を主人公と読むべきです。解釈するなら……世界が消えるのを止めたいという思いが「祈り」ですかね。図鑑完成・使命達成なども考えられますが、夢の有無の問いかけに「分からない」と答えることもできるので、それよりは世界を守ることかなと思います。そして「vs」の後ろの「挑戦/ギラティナ」ですが、ストーリーに沿うならこちらも別の読み方がふさわしいです……「挑むものとギラティナ」。つまり、ウォロとギラティナ。主人公と戦う前のセリフが「(略)プレートを奪うため挑みますがね」なんですよね、ウォロ。「挑む」って言ってる。なので、右側ギラティナ側判定をクリアしてます。そして思い出してほしいのが、シンオウ神殿でのイベント中のギラティナが出てくる場面です。なんと、画面上の映し方がこの1行目のとおりになっています。「主人公(→)vs(←)ウォロ・影(=ギラティナ)」。右側を向く主人公と左側を向くウォロで対面していて、そのウォロの後ろ側に影が開きギラティナがあらわれます(「打破せよ」の画面を思い出してもらうとよいかも)。素晴らしい。うつくしい。最高。ちなみにイベント中でここ以外は、ウォロが左側にいるようなカメラワーク(主人公の左手方向~背後をカメラが移動するような画面)となっています。戦闘前も、ウォロの手持ちをたおした後も、ギラティナ撃破後も。さすがに戦闘中はいつものだけど。……壁画解読からやや脱線しました、「主人公 vs ウォロ&ギラティナ」verの解読に戻ります。この場合、戦闘後に「飛び去った」ギラティナも調査対象なので主人公の任務は「続きます」。とすると、こうなるかと。
「祈りの人vs挑むものとギラティナ 飛び去った世界の裏側がために 旅路は続いてゆく」
長くなりましたが、冬籠りの洞穴のまとめです。
祈りの人と切りあう挑む……荒ぶる神の子 飛ぶ夢のような空間が 回遊を凍らせる
↓
祈りの人vs挑む荒ぶる神の子 飛んできた世界の裏側(※ギラティナの居場所)が 旅路を終わらせる
または
祈りの人vs挑むものと荒ぶる神の子 飛び去った世界の裏側(※ギラティナの居場所)がために 旅路は続いてゆく
解読のところで書いたので、コメントは割愛します。
その2
クレセリアが出てきたのでシロナさんの出番です。
クレセリアを『月』『天女』の意味にします。
クレセリアとレジギガスは別人と解釈します。
ウィンディを『伝説』の意味にします。
ウォーグルを『捕獲』の意味にします。
補う助詞を変更します。
月天女と人と切り合う伝説の荒ぶる神の子 捕獲により夢のような空間の 回遊は凍る
↓
月のように神秘的な女性と人vs伝説の(ポケモン)ギラティナ 捕まえたらやぶれたせかい(※ギラティナの居場所)での 冒険はおしまい
シロナさん、今度は主人公と一緒です(Pt)。
やぶれたせかいで最後にギラティナと戦う部分の内容になります。「捕まえたら」はポケモンゲットでも心を捉える的な意味でも。ギラティナの居た場所にできた穴に「飛び込んだら」でもいいですけど。
寄り道~潮の抜け道再訪~
さて、LAのストーリーに従って冬籠りの洞穴の壁画を訳すと、クレセリアとレジギガスはひとりに統合されることとなりました。つまり、主人公はクレセリアもこなさなければなりません。ということで、潮の抜け道「祈りの物語」を見返しにいきましょう。
祈りの物語 情熱的な夢は荒ぶる神の子という同志を探しだした 世界の裏側(※ギラティナの居場所)へと登る勇気あるものと 行動を共にした
「ヒードラン/ダークライ」の「情熱的な夢」は、すべてのポケモンに出会いアルセウスと再会することで成立可能でしょう。メイン任務27「神と呼ばれるポケモン」は依頼主がいないので主人公が自ら望んだもの、情熱的なものとみなせると思います。
「イダイトウ」の「同志」ですが、ヒスイを守ることでの主人公とギラティナの一致です。ギラティナもヒスイを守ることを選んだ旨は、ラベン博士を経由してウォロが教えてくれます。
ギラティナのゆくえは群青の海岸のどこかとしか教えてもらえず、広いなかを探す必要があるので、「マルマイン」の「探しだす」も当てはまります。
「ダークライ/パルキア」ですが、世界の裏側ことギラティナの居場所なので戻りの洞窟と解釈すればOKです。そして、この戻りの洞窟はオオニューラにライドして「登って」いくべき場所にあるので、そちらも達成できます。
主人公はギラティナを捕獲するので、「(ギラティナは)勇気あるもの(=主人公)と 行動を共にした」も難なくクリアです。
よし。主人公でも無事達成できました。解釈による判定揺れが許されてて助かった。
ところで、ギラティナの心変わり……後の世代のPtまで続く世界を守るという思い……ですが、主人公と出会ったことで生まれたものです。ズイの遺跡の石板を思いだしますね。
そんなわけで、潮の抜け道再訪でした。
キッサキ神殿@純白の凍土
残り二か所です、頑張りましょう。もう新規文字は無いです。
ウインディ/ディアルガ/パルキア/ヒードラン
ヒードラン/マナフィ
アルセウス/ウインディ
1行目が一番長いというか、2行目3行目が短すぎるというか。アルセウスはアルセウスで意味確定ですけど。新規文字は無いので早速当てはめて意訳を考えましょう。
1行目。文字の意味に置き換えると「挑戦/時間/空間/炎熱」です。
正規順序の「ディアルガ/パルキア」です。覚えているでしょうか、霧の遺跡を。あちらは「パルキア/ドレディア/ディアルガ」で「時空」でした。それとは異なるこちらは「宇宙」でしょう。
あとはタイトル行ということを考慮しつつ全体の訳を考えると、「試される宇宙への情熱」といったところですかね。
2行目と3行目はそれぞれ「炎熱/回遊」「全なる神/挑戦」です。もうそのまま「熱意ある物語は」「全なる神に挑む」でいいんじゃないかと思います。文字が少なすぎて解釈の余地があまりない、思いつかないです。主語と対象を逆にして「熱意ある物語に」「全なる神は挑む」ともできますが、1行目との噛み合いを考えるとこちらではないかな。やってることはたいして変わらないですけどね。
ということで全文訳です。
挑戦となる時間と空間(=宇宙)への炎熱 炎熱の回遊は 全なる神に挑戦する
↓
試される宇宙への情熱 熱意ある物語は 全なる神に挑む
具体的な内容ではないですが、主人公が頑張って残りの図鑑埋めをこなしているパートと思えば、これくらいしか言いようがないかと思います。
……ところでこれ、……。ツバキの言葉でも引用しておくか。
それにしても、神話でも宇宙に行った人がいるのなら、そこからXYとかSM・USUMとかBWとかに繋がるのかな。るーさん、やってないから分かんないや。シンオウ神話周辺はいるかもと思ってwikiとかで見たんだけど、そこまでは手を出せていない。
岩の門@天冠の山麓
ラスト! 画像が暗いけどやっていきましょう。
アグノム/レジギガス/マナフィ/バサギリ/アルセウス
クレベース/ディアルガ/アヤシシ/イダイトウ
ダークライ/ディアルガ/ドレディア
もう新規文字はありません。ドレディアがこれまで特殊解釈でしか出てきていなかったけれど、あの時の根本と同じ『舞』です。最後に本来の意味で登場するの、ちょっとおいしいですね。そうかなぁ。
1行目。アグノム+レジギガス、組み合わせた「勇気あるもの」で出てくるのは久しぶり。マナフィは「物語」、バサギリは冬籠りの洞穴と同じ使い方で「vs」、アルセウスはアルセウスのことです。繋げると「勇気あるものの物語vs全なる神」になります。
マナフィ=「物語」が付いているのは何故でしょうね。アルセウスへと至るこの一連の物語「LEGENDS アルセウス」の締めくくりにってことかな……。いまここでやってる対面戦闘のことだけでなく、アルセウスはその物語すべてと向き合っているのだ、といった感じか……?
あ、あとウォロが「アルセウスに勝利するなど」って主人公がアルセウスと戦う前提みたいに話していたのは、この壁画を見ていたからなのかなと思いました。なんなら、主人公が勝つ前提ですね。本文を見ましょう。
2行目「クレベース/ディアルガ/アヤシシ/イダイトウ」は「凍る/時間/移動/一体」、3行目「ダークライ/ディアルガ/ドレディア」は「夢/時間/舞」でした。各行頭の「クレベース/ディアルガ」と「ダークライ/ディアルガ」は対になっていると思われます。また、あのクレベース……方向性が真逆の2つの意味に訳せた『凍る』がいます。「終わり」と「永遠」、今回も2パターン両方の読み方ができます。しかも以降の意訳も大幅に変わります。
まず、クレベースを「終わり」と訳すパターンから始めます。なお、冬籠りの洞穴で見た通り、ウォロは「終わり」読みだったと想定されます。少なくとも敗北前までは。そのことも前提に考えていきます。
そうすると2行目の「クレベース/ディアルガ」は「終わりの時」となります。1行目で戦っているもののうち、少なくともアルセウスは壁画以降も生きています。また、ウォロは、会って、従えて、世界創造を試すと言っていたので、戦い終わればそこで物語完結の想定ではないはずです。なので、戦っているどちらかの「終わりの時」ではなく、世界や宇宙の「終わりの時」だと考えます。それらしく訳すなら「終焉」とか「終末」といった感じになりますかね。
先に3行目の対となる「ダークライ/ディアルガ」を見ていきます。ダークライは「(夢のように)xxx」の意味でしょう。先程の「終わりの時」と対とするなら、「(夢のように)曖昧な時」ということで「原初」と訳せるのではないでしょうか。混沌に浮かぶ仮初の、みたいな(仮初に初めの意味が無くて使えなかったのでここで供養)。
残りの部分ですが、「アヤシシ/イダイトウ」は「行動を共にする」では終末が訪れるまで待ち続けるような気の長い話になってしまうので、「移ろうと共に」だと思います。また「ドレディア」の『舞』は「舞い降りる」でしょう。
繋げると、「終末の時へと移ろうと共に」「原初の時が舞い降りる」になります。創世神話らしくなりました。ウォロの言ってたこととも合うかと思います、世界をあらためて創造するならこの世界は消える、とか。
では次、「永遠」バージョンで訳を考えていこうと思います。主人公の行動で考えると、冬籠りの洞穴は「永遠」を採用でした。なので、こちらも主人公の辿った道筋を参考に解釈していきます。
「クレベース/ディアルガ」ですが、そのまま「永遠の時間」となります。今回は1行目の二者のうちアルセウスが「永遠の時間」を持つものに該当します。なので、その後の「アヤシシ/イダイトウ」は以前(潮の抜け道)と同様に「行動を共にする」で訳そうかと。繋げて、「永遠の時を生きるもの(=アルセウス)は行動を共にする」です。アルセウスから主人公に分身を託されることがそれですね。
3行目に行きます。「ダークライ/ディアルガ」、こちらもそのまま「夢の時間」で良いのではないかと。「泡沫」っていうと刹那性が加わり、かつ、対っぽくなっていい感じかも。そこに「ドレディア」で「舞う」です。合わせて「夢の時間に舞う」。これで夢天連戦のことを指しているのではないかと思います。夢天連戦はLA本体の実装ではなく無料アップデートの内容ですが、まあ無料だし発売後比較的すぐだしで含めてよいかと。そもそも壁画の文字に連動や他ソフトの情報が必要なシェイミ・ダークライ・マナフィが含まれてるしで。また、遊ぶためにはアルセウスと邂逅済みであることが条件となっているので、タイミングとしても矛盾しません。
ということで、永遠・主人公バージョンの全体像は「永遠なるもの(=アルセウス)は行動を共にし」「泡沫に舞う(=無天連戦)」となります。LAの物語に合っていますね。括弧が無いと何のことかちょっと分かりにくいとか気のせいです。
では、岩の門のまとめです。
意思の人の回遊と切りあう全なる神 凍った時間に移動するのと一体に 夢のような時間が舞う
↓
勇気あるものの物語vs全なる神 終末の時へ移ろうと共に 原初の時が舞い降りる
または
意思の人の回遊と切りあう全なる神 永遠の時間は移動を一体とし 夢の時間に舞う
↓
勇気あるものの物語vs全なる神 永遠なるもの(=アルセウス)は行動を共にし 泡沫に舞う(=無天連戦)
おぉ、見事にアルセウスとの邂逅の話まで行きましたね。
……… ……… ………。
クレセリアいねえじゃねえか!!
え……まじか……ここに来て…………。
ともあれ、これが冬籠りの洞穴の壁画の再現=シンオウ神殿での勝負で、ウォロがクレセリア(祈り)とレジギガス(人)の統合を目指した理由ではないかと思います。レジギガスと一緒にギラティナと戦ってもクレセリアはアルセウスのところに行けないから。岩の門の壁画は正確にはアグノム+レジギガス(勇気あるもの)ですが、ここまでの解読で考えると実質レジギガス(人)が兼任しているので。
そんなこんなで、ここに来て衝撃の展開もありましたが、最後の壁画でした。解釈次第で先行きが大きく変わる面白い文章だと思います。その鍵を握っているのはクレベースですが、1行目タイトルの付け方がクレベースの登場する冬籠りの洞穴と同じようになっているのも良いな。
……… ……… ………。
この壁画、誰が書いたのか。
解読まとめ
各壁画の訳です。
シシの高台(ウォロ訳)
全なる神のかけら 勇気あるものはポケモンと心通わせ かけらの在処を探しだした
霧の遺跡
時空の裂け目 全なる神はやってきた人と一所にいる ポケモンである
潮の抜け道
祈りの物語 情熱的な夢は荒ぶる神の子という同志を探しだした 世界の裏側(※ギラティナの居場所)へと登る勇気あるものと 行動を共にした
迎月の戦場
人の物語 全なる神は人とすべてのポケモンを てんかいのふえでその旅路を高みへと進ませる
冬籠りの洞穴
祈りの人vs挑む荒ぶる神の子 飛んできた世界の裏側(※ギラティナの居場所)が 旅路を終わらせる
または
祈りの人vs挑むものと荒ぶる神の子 飛び去った世界の裏側(※ギラティナの居場所)がために 旅路は続いてゆく
キッサキ神殿
試される宇宙への情熱 熱意ある物語は 全なる神に挑む
岩の門
勇気あるものの物語vs全なる神 終末の時へ移ろうと共に 原初の時が舞い降りる
または
勇気あるものの物語vs全なる神 永遠なるもの(=アルセウス)は行動を共にし 泡沫に舞う(=無天連戦)
また、各文字の意味です。
アルセウス :全なる神
ギラティナ :荒ぶる神の子
ディアルガ :時間
パルキア :空間
アヤシシ :移動
バサギリ :切る
ガチグマ :分割
ドレディア :舞
イダイトウ :一体
ウインディ :挑戦
オオニューラ:登る
マルマイン :発見
ウォーグル :飛ぶ
クレベース :凍る
ユクシー :知識
エムリット :感情
アグノム :意思
ヒードラン :炎熱
レジギガス :人
クレセリア :祈り
マナフィ :回遊
シェイミ :ポケモン
ダークライ :夢
あとがき
まさか、こんなにLAのシナリオに沿った解読案が作れるとはね。びっくりですよ。
言い換えると、この解読は神話の時代に起こった内容とは乖離があると思います。なにより背景の解釈が大きく違っているはず。神話編としても解読可能な内容になっているとは思ってて、そちらも考えてるんですけど訳すまでは至れてないです。終わりが見えないので、今回はここまでで。次回があるかは不明。我こそはという方がおりましたら是非やってみてください。
……なんとなくですが、冥界下り~復活~昇天みたいな話かなぁ。それでギラティナが怒ったけどクレセリア氏とレジギガス氏が組んで宥めた。レジギガス氏は更なる物語へ進み、クレセリア氏はこの地に留まることを選んだ。みたいな。……あれ、ウォロがギラティナのプレートくれたの、もしやクレセリア氏のムーブと合う……? ウォロにそのつもりはない……いや、てんかいのふえを見る前だから、ないとも言い難い……か?
それから、古代の出来事じゃないとはいっても、それが故にこの解読は全て誤りで無価値、とはならないと考えています。神話なので。そうであってほしい。ただし、最初に述べたようにあくまでも一個人による考察結果です、あしからず。
今回の解読で一つ推せるポイントがありまして、それは各文字のデフォルトの意味を一つに絞れていることです。たとえば、マナフィであれば『回遊』と『回遊』の派生(意訳)だけで解読しています。「海」とか「王子」の意味をあてているところが無いです。個人的にはイダイトウを全部通せたのが特に嬉しい。
長くなりましたが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。では!