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虫嫌いは親の影響?【おもし論文】

突然ですが、筆者は虫が大の苦手です。
自室にゴキブリが出て見失ったときは、1週間リビングのソファーで夜を過ごしたほどでした。

筆者の話はさておき、皆さん虫は好きですか?嫌いですか?
「虫」とひとくくりにしてもいろいろな種類がありますから、一概に判断するのは難しいかもしれません。

そこで今回ご紹介する論文はこちらです。
虫嫌いの構造仮説
(著:日高俊一郎)


虫嫌いは親の影響あり!

アンケートによる研究の結果、
虫嫌いの子ども→親も虫嫌いである割合が高い
虫好きの子ども→親も虫好きである割合が高い
という結果が得られました。

先行研究では、
「最近の子どもには、生活体験や自然体験が不足している」
「子どもたちに必要な経験が不足していると考えている大人が多い」
「『蝶やトンボを一度も捕まえたことがない』『魚釣りを一度もしたことがない』などの自然体験のない子供が増えている」
と指摘されています。

自然体験は子ども同士での放課後の遊び方の変化もありますが、親が自分の子どもに自然体験の機会を提供することの減少も影響しているのかもしれません。


年を重ねるごとに虫が嫌いになる?

この研究では、男女問わず小さい頃は虫が好きであり、ある年齢を境に虫が嫌いになる傾向があると述べています。

これに関連する先行研究として、「人は生活に侵入する、いわゆるテリトリーを犯す虫に嫌悪感を覚える」というものが挙げられています。

よって著者は、
「本来人は虫好きであるが、日常生活に現れる侵入者であるゴキブリ・ムカデ・ハエへの嫌悪感が虫嫌いに誘導する」
と推測しています。


おわりに

人間に比べると虫ははるかに小さい生き物ですが、それでも家の中で遭遇すると筆者は殺虫スプレー片手におそるおそる近づき戦っています。

できればひとつの命でもあるので、生きたまま家の外へ連れて行けたらと思うのですが、なかなか難しいものです…


最後までお読みいただきありがとうございました。


参考文献

「虫嫌いの構造仮説」
(著:日高俊一郎)

虫嫌いの構造仮説 (jst.go.jp)

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