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カフェでの勉強は効率的?【おもし論文】
皆さん、カフェでノートや本、パソコンを開いている人をよく目にしませんか?
または、自分自身がよくそうしている、という方もいるかと思います。
自身の居住地や学校・職場に属さない場所をサードプレイスと呼ぶそうです。
またサードプレイスで行われる学習行為は「ノマド学習」と定義されています。
ノマド学習は果たして効率的なのでしょうか。
それとも集中力を阻害され非効率なのでしょうか。
そこで今回ご紹介する論文はこちらです。
「大学生の学習場所としてのサードプレイスに関する研究」
(著:遠藤瞭太、後藤春彦、山村崇)
ノマド学習が選ばれる理由
①物的側面と②心的側面の2側面が存在するようです。
①物的側面は、立地的な利便性と快適な環境下であること。
ノマド学習かなされている場所として、大学生へ向けたアンケートの結果、飲食施設は全体の9割近く、特にカフェは全体の6割以上を占めていたようです。
②心的側面は「他人の存在」「一人になれる」「集中力向上」がアンケートの結果として挙げられています。
この論文では、心的側面の根源的な5つの要求をノマド学習の主要因として論じられています。
サードプレイスの価値は大きく3つのポイントあり!
今回はその5つの中から3つに絞って説明します。
①「社会的促進要求」
周囲に他人がいる状況では作業性の向上が見受けられるようです。
先行研究では、単純作業は促進され、独創的な思考や集中力は妨害されると述べられています。
しかし大学生へのアンケートでは単純作業ではない学習も行うなど、多様な学習行為をサードプレイスで行っていることがわかりました。
②「誘惑への抵抗要求」
行動の束縛により作業の集中力を向上させているようです。
確かに自宅だと趣味への誘惑が多いですよね。
そういったもを物理的に遮断できるのは集中力の向上に役立ちそうです。
③「自己啓示要求」
不特定多数の他人に対し自己啓示することで満たされる心的側面が関係しているようです。
周りの目があったり、同じく学習や作業をしている知らない人がいると自然と自分も頑張ろうという気持ちになれますよね。
おわりに
ノマド学習に向いているかどうかは人それぞれであると思いますが、集中力が向上したり自己啓示ができたりと、研究でしっかりと証明されているメリットがあることがわかりました。
ただし、飲食施設はあくまで飲食が目的の施設の為、学習行為は各店舗や混雑状況をみてノマド学習に取り組んでいただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献
「大学生の学習場所としてのサードプレイスに関する研究」
(著:遠藤瞭太、後藤春彦、山村崇)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/49/3/49_1083/_pdf