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<あなたの病気が治らない理由>6 対象関係論とは?

前回までは、人間が病気から抜け出せない理由は「自己に向き合えない」からであり、具体的な行動としては「愚かだと気付けない=勉強しない」ために有害なことをやり続けることを述べました。

ちょっと専門的になってしまいますが、これらを対象関係論とパーソナリティ障害から詳しく説明していきます。

対象関係論は、精神分析の一分野であり、人間の心の発達と人間関係の重要性に焦点を当てています。この理論によれば、人間の心は、他者との関係の中で形成され、その後も影響を受け続けます。

自我は、自己と他者の関係において、自己保護や適応、成長のための仲介役を果たしています。

精神の未熟さは、対象関係論の観点から見ると、自我が他者との関係で適切に機能しないことが原因となります。自己と他者の間の適切なバランスが保てず、過度な自己中心性や他者への依存が生じることがあります。これにより、自己の感情やニーズに十分に対処できず、ストレスや不安が高まり、精神の未熟さが顕在化します。

自我崩壊は、精神の未熟さが極端な状態に達した際に起こります。これは、自己と他者の境界が曖昧になり、自我が他者との関係において安定性を維持できなくなることを意味します。自我崩壊は、自己のアイデンティティや自己価値の喪失、他者との関係の破綻を引き起こすことがあります。

精神の未熟さは、その人自体に精神年齢があるのではなく、状況によって変わります。つまり、ストレスをかけられ続けると、普段は平然としている人でも赤ちゃん返りしていくなどの現象が起こります。

つまりこれらは環境によってパラメータのように常に上下します。このことから、治療法を見出すことができますが、とりあえず病気の治療には「深く理解すること」が重要なので、解説を続けていきます。

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