<あな病>20:防衛機制とは?なぜ自分と向き合うことは無理なのか
防衛機制は非常に重要な概念です。今回の記事では、防衛機制とは何か、その基本概念について解説していきましょう。
防衛機制とは、私たちがストレスや不安、葛藤などの心理的な痛みから自己を守るために無意識的に使う心の働きのことを指します。シグムント・フロイトが提唱した精神分析学において、防衛機制は非常に重要な役割を果たしています。外からのストレス、内側からのストレスどちらにも起こります。
防衛機制は、私たちが自分自身や他者との関係で経験するネガティブな感情や状況を緩和し、自我の安定を保つ役割を果たしています。(自我を崩壊させることが能力開発では重要なポイントとなりますが、崩壊しにくい構造になっています)
ただし、防衛機制が過剰に働くと、人間関係や心の健康に悪影響を与えることがあります。
防衛機制には、いくつかの種類があります。
投影: 自分の欠点や問題を他人に投影することで、自己の問題を避ける防衛機制です。例えば、自分が嫉妬しているのに、相手が嫉妬していると非難する場合があります。
合理化: 理由をつけて自分の行動や感情を正当化し、自分に都合の良い形に解釈する防衛機制です。例えば、ダイエットをしているのにケーキを食べてしまった場合、運動したから大丈夫だと自分に言い訳をすることがあります。
置換: 自分が抱える感情を適切な対象ではなく、別の対象に向ける防衛機制です。例えば、上司に怒られたストレスを家族に八つ当たりすることがあります。
退行: 現在の困難な状況から逃れるために、幼い頃の行動や感情に戻る防衛機制です。例えば、大人の女性が泣いたり、甘えたりすることがあります。
抑圧: 無意識的に心に傷つく出来事や感情を抑圧し、意識に上らせない防衛機制です。例えば、トラウマ体験を記憶から遠ざけ、無意識の内に封印してしまうことがあります。
反動形成: 本来の感情や欲求とは正反対の行動や態度をとることで、自分の内面を隠す防衛機制です。例えば、本当は好きな相手に対して嫌いだと言い張ることがあります。
これらは、現実では自分は行なっていないように感じますが、気づかないように自動で発生しているだけで、自我がある人間は必ず発生します。
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