ネイティブ講師 vs. 日本人講師
英語を学ぶ際にネイティブ講師(ネイティブの定義は非常に難しいので、語学サービスにおけるネイティブ講師の枠という意味)を選ぶのか、日本人講師を選ぶのか迷う受講生や保護者は多い。私はネイティブ講師としても日本人講師としても登録しているので、派遣先の事情により講師の立場が変わる。今日はネイティブ講師でとの依頼があれば日本語が話せない日系講師としてイングリッシュオンリーレッスンを行うし、日本人講師として派遣されれば文法の説明やワークなどは日本語で行なう。ということなので、ネイティブ講師と日本人講師のメリットとデメリットについて比較してみようと思う。
英語を学ぶ目的によって、日本人講師とネイティブ講師を使い分けることが満足の高いレッスンに繋がる可能性が高い。
(1) 英語検定:英検、TOEIC、、GTEC、などのにおいては短期間でスコアを上げるには、日本人講師の方が成果を上げることが多い。TOEIC、英検、GTECなどにおいては文法の説明、要約読解、ポイントリスニング、などネイティブ講師が苦手とする部分は多い。また文法においては、文の構成を日本語で説明できるネイティブ講師は非常に少ない。ただし高得点を目指すのであれば、基礎的な説明を省くことができるのでオールイングリッシュでの授業は可能である。過去にTOEIC900点以上を目標とした授業をオールイングリッシュで実施したが、(受講者700点前後〜)受講者の多くが900点を3ヶ月〜6ヶ月前後で達成できた。
(2) 日常英会話:日常英会話の場合は、ネイティブ講師のレッスンを売りにしているところが多い。ネイティブ講師レッスンの価値は発音ではなく、異文化を感じることができる点である。英語圏であつても、ジェスチャー、声のトーン、表情、表現の仕方などは国によって異なる。この違いを感じることこそが、ネイティブ講師とのレッスンにおける一番の付加価値である。
(3) 論理的思考:英語で説明する際には、 I think (自分の意見)+Because(理由)+For Example(具体例)を意識して教えることが多いので論理的思考も養うことも出来る。日本人講師の場合は、文法や発音など部分的な箇所にフォーカスする場合が多いため、説明するトレーニングを実施する講師が少ない。ネイティブ講師の場合は、コミニケーションとして英語を教えることを意識したレッスンを行うことが多いので、論理的に伝える必要がある場合(プレゼンテーション、議論、スピーチなど)はネイティブ講師の方が成果を感じやすい。