私は うつなの? ~「はじまり」~


毎日毎日眠れない。

電車の中や人前など、泣いてはいけない場面で理由もないのに涙が止まらない。

物忘れが激しくなった。

いつも疲れている気がする。


なぜだかわからないけれど、毎日、生きていることが辛い。



「私、どうしちゃったんだろう。」




大学二年生の夏が終わる頃、以上のような経験したこともないような感覚が私の身に繰り返し起こるようになりました。

これまでは、どちらかというと明るく社交的で、興味のあることや目標に対してはガンガン突っ込んでいくイノシシのような女、そう、それが私でした。むしろそれだけが私の誇りであり、取り柄でもありました。

そんな私でしたが、大学二年生の夏が終わる頃から、徐々に、徐々に、暗い泥沼の中に引きずられるように精神面・体調面が悪化していったのです。

先ほど書いた症状の他に、

全身の倦怠感・買い物や簡単な家事が手につかない・頭が重い。

などなど、風邪に似た症状がいくつかありました。

これらの症状が一ヶ月ほど続いた頃、さすがにストレスがマックスになっていた私。


原因を必死で探しました。


今やっている習い事が合っていないのかもしれない。

演劇サークルのストレスかもしれない。

少し疲れているだけかもしれない。


・・・うーん。


当時の私はどの理由もしっくりきませんでした。

内科に行って診てもらいました。結果は「至って健康」。ふむ。

食欲もあります。腸内環境も問題なしです。健康じゃん、私!


でも、でも・・なんだか毎日の生活がうまく回らないのです。休日に起き上がることができないのです。

中でも一番辛かったことは、好きだった舞台を楽しめなくなってしまっていたこと。そして映画を見て感動することがなくなったこと。


毎日、楽しくない。


そんな症状がさらにさらに2~3ヶ月ほど、身体に現れては消え、現れては消え、を繰り返していました。


「まあ、誰にでもこんな時期はあるだろうし、私女だからホルモンバランスが関係しているという説もあるよね・・。」

などと考えた私は、身内以外の誰にも、自分の暗い面を見せることをせず、なんとか毎日を過ごしておりました。


そんなある日。


演劇サークルでオリジナル作品の立ち稽古をしていたときです。そのときは少人数で、私はいつものごとく演出家からのダメ出しをいただいていました。

いつもの私なら、「はい!頑張ります。」と意気揚々・メラメラと臨んでいました。

しかし、この日は、


返事ができませんでした。


返事をしたら今にも涙が出そうで、喉のところでつかえて声が出ないのです。演出家がきつーく言ったのならわかりますが、全くいつも通り「ここはこんな感じでよろしくね」程度の注意です。

私が涙がでそうになっていたのはダメ出しが理由ではないことは明らかでした。

では、理由はなにか。それもわかりませんでした。

「ROMIちゃん、どうしたの!?」


結局私は「すみません、なんでもないんです、すみません、」といいながら座り込んでしまいました。子供みたいに後から後から涙が止まらなくて、そんな自分もなんだか恐ろしく、結局その日の帰りにサークルのリーダーの子に言われました。

「なんか、最近のROMIは様子が変だったし、少し休んでみるのもいいんじゃないかな。」


そして私は大好きだった演劇サークルを、1ヶ月ほど休むことになりました。

これが、私の「うつ」の始まりでした。





うつを経験したことのある方、うつとの出会いはどのようなものでしたか?

私のようにこれといったきっかけがなくじわじわと始まった方、唐突に症状が現れた方、様々なケースがあるかと思います。

私は、この二年半にわたるうつ病の治療の中で、

「私は本当にうつなのかな」

「甘えているだけなんじゃないかな」

等々、うつについてたくさん考え、悩みました。そしてインターネットでうつ病について調べ、どうしたら治るのか、元気のある日は考えていました。

(後になってうつ病治療中はインターネットでうつについて調べない方がいい、と主治医から注意を受けるのですが・・・笑)


そんな中で、専門的知識が学べるサイトが多いけれど、うつを経験した当事者の経験談も参考にしたいと思うことが多かったのです。

私のこの記録を見て、まだ病院に踏み出せない人や配偶者がうつになってしまった方、そして今も治療中で辛くて仕方ない方。

そんな方々の役に少しでも立てたらいいな、と、そんな妄想をしながらこれを書いています。まだ、あくまで妄想なんですけど。


後々書く予定ですが、


うつになって私はたくさんの人に迷惑をかけました。

希死念慮を知ったお母さんを泣かせてしまいました。


うつが寛解してきた今、おこがましくも今度は私が少しでも誰かの役に立てたら。そう思ってこの文を綴っています。誰かのためであると同時に、私のために、うつを、絶対、追い出す。

いやむしろ、うつと仲良くなる。

読んでくださってありがとうございました。

コメント欄に、うつのこと、質問、愚痴など書きたいことがあればなんでも書いていってください。




→次回:休んではみたけれど・・・












いいなと思ったら応援しよう!