大切なのは腸のバリアを治すこと、遅発型食物アレルギーの考え方
少し前から、遅発性アレルギー検査をした方がいいですか?
と聞かれる機会が増えてきました。アスリートでも、トップアスリートになるとよく聞かれます。あとは、ジュニアアスリートの親御さんとか、意識の高い一般の方とかから。
わたしも、6~7年前(もうそんな前か・・・)に、アレルギーが何もないのに発疹が突然できて、一度やったことがあります。(卵白、卵黄の遅発性アレルギーでした😓)
まずは食物アレルギーについて、ちょっとお話していきます。
食物アレルギーは、即発性と遅発性の2種類
一般的な病院で行われる検査は、IgEという抗体を検査し、原因食物を摂取後、数分~数時間以内に発症する即発性の反応を調べます。いわゆるアナフィラキシーショックがあったり、食べ物のアレルギーがある!という人が受ける検査は一般的にこれです。
卵とか、小麦とか、表示義務があるのは、即発性のアレルギーのこと。
もう1つは、原因食物を摂取後、数時間~数日かけて反応を見るもので、その食物を摂ってしばらくたってからも症状が持続する遅発型を調べるもの。
即発性のアレルギーと違って、命に関わるアレルギー反応が出る、というわけではないし、数時間後とか数日後とかに出るとなると、もう何が原因なのかわからないっ!ということが多いんです。
そのため、自分ではアレルギーと気付かない場合がほとんど。
いつも何気なく食べているものがアレルギーとして出ることが多く、除去してみて初めて体調が良くなることもあります。
(普通だと思ってた体調が、あれ、自分今まで具合悪かったんだな、と気づくことも。)
食物アレルギーによって出現する症状は、じんましんや胃腸症状だけにとどまりません。例えば、関節炎、むくみ、頭痛、腹部膨満、倦怠感、慢性の背部痛、吸収不良、低血糖、学習障害、繰り返す感染症などがあります。
体質だとか、昔からだとか、ちょっと疲れてるからだとか、風邪だとか、とも言えそうな症状ばかりですよね💧
なので、検査してみて、どの食物が自分に不調を与えているのか、知れるという意味ではやる意味のある検査だと思います。
でも、注意してほしいことがあります。
原因の食べ物がわかる=抜けばいい ではない
この食物アレルギー検査(遅発型)をやる上で誤解しないでほしいのが、「その原因物質を除去さえすれば良い」わけではないということ。
アレルギー反応が出た食物を除去しても、症状が少し良くなるだけであって、完治には至らないのです。
どういう意味かというと・・・
食べ物が悪いわけではなく、自分の腸の状態に根本原因がある
ということなんです。
それについてちょっと詳しく話していきます。
そもそも、食物アレルギーを調べることで何が分かるのでしょうか。
腸のバリアが壊れている?
食べ物が腸に到達すると、腸から必要な栄養素が体内に取り込まれます。反対に、不必要なものは体内に入り込めないようにするバリアがありますが、このバリアが壊れてしまうと、異物が体内に入り込み、アレルギー反応が生じます。このとき、どの食物(種類)が、どのくらい(量)、体内(血中)に入ってくると反応が出るのかを見るのが、食物アレルギー検査です。
つまり、血中に入ってきている食物の種類と量が多いほど、腸のバリアが壊れていることになります。そのため、原因物質を除去すると一時的に症状は落ち着きますが、腸のバリアは壊れているままなので、また違う食物もアレルギー反応を起こす可能性があります。大切なのは、腸のバリアを治すことです。
多くの食物アレルギーがあるということは、本来必要である栄養素も取り込めていないかもしれない!?いくら栄養価の高いものをとったり、サプリをとっていても意味がないかもしれません。
原因物質を除去しながら、腸を整えることも同時にしなければなりませんね。
検査をすることによって、余計にその一つの食物に過敏になることよりも、腸のバリアの修復を気にした方が良いでしょう。
腸の修復の仕方についてはまた今度。
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