最終回 コントロールDashよ永遠に
はじめまして、またはお久しぶりです。
ローマの人と申します。
普段は「カードショップくじから」というお店で店長をしています。
今日は、先日行われたFaB世界選手権:大阪に向けてずっと使ってきたコントロールダッシュの事を書きなぐっておこうと思います。
有料記事にはしておきますが、無料で全部読めるので読み終わった後、よう書いた!面白かった!大会よく頑張った!と思ってくださった方だけ、投げ銭代わりに記事代を購入いただけるとすごく喜びます!
あとこちらは宣伝になりますが、僕が店長をしているカードショップくじからでは、youtubeチャンネルを運営しております!毎週MTGやFaBの話をするラジオや企画、KMC様の決勝動画の解説などをさせていただいております!
https://www.youtube.com/c/cards_kujikara
この記事を読んでくださった皆様、お手数ですがぜひチャンネル登録よろしくお願いします!
はじめに
この記事をあなたが読んでいるという事は、私は多分世界選手権に優勝して、DashはLL入りしている事でしょう。
もし優勝していなかったとしても、実を言うとコンダはもうだめです。突然こんなこと言ってごめんね。 でも本当です。2、3ヶ月後にものすごく赤い新パックの発売があります。 それが終わりの合図です。程なくどえらいアグロが来るので気をつけて。 それがやんだら、少しだけ間をおいて終わりがきます。
どうしてコントロールDashを持って行ったのか?
私は今回の世界選手権にて、いくつかのデッキを用意していました。フローリアン・ヌゥ・エニグマそしてDash。どれも良い所があり、悪いところもありました。いいゲームバランスですね。いつも大型イベントのデッキを選択するにあたり
2ヶ月前→候補をいくつか用意する
1ヶ月前→候補を1つに絞る
寸前まで詰める
といったようなサイクルで本番を目指しています。
今回はDash I/O・アウローラといった攻撃的なデッキが直前で大きく勝ち始めていたこと。それらのデッキに対してfatigue戦術が現実的であったこと。ルーン剣士デッキがどのデッキも強そうだったこと。ルーン陣に対しては青ピッチのカード枚数が保険になること。これらを見越してコントロールDashはまずまず悪くない選択肢だと思いコントロールDashを選択しました。
一つ誤算だったのは、これらのデッキはエニグマに対してしっかりとゲームができるため、もう少しエニグマの割合が他に散らばって減ると思っていました。実際は
めっちゃいましたね。この辺りはまだまだFaBのメタゲーム読みが上手くできていない所です。MtGではメタ読みを一つの武器にしているので、この辺りはまだまだ勉強といった所でしょうか。(当たらなくてよかったね)
今回のデッキの特徴
今回使ったデッキです。特徴的な部分で言うと
ロゼッタからの新参戦カードである
【一時停戦】は青ピッチ防御3というコントロールDashにとって重要な要素を有しつつ、相手のビッグターンの前に置くことで実質手札5枚で守りに転じられる強いカードです。
【外観の貫き】は防御こそ2であるものの、パワー7という対プリズムに対してパワーを1下げられてもポッパーになれる優れた打点と、1点でも通るとオーラを破壊できるという点、オーラに防御されない点からエニグマにも一定の影響を与えられるため採用しました。
そして何より
祝福への感謝、通称CYBです。皆、薄々気づいているかもしれないのですが、赤黄青全てプレイすると54点ライフが増えます、54点。つまり対戦相手をただでさえ防御の固いコントロールDashのライフを94点も削らないと勝てないという事実が襲います。僕は日々の感謝を忘れないので、組むデッキの大半に入っています。感謝の心は、素晴らしい!
アイテムの枚数
今回は、ピストルを撃つ回数が増える【Induction Chamber】を3枚、ピストルの打点を上げる【Plasma Purifier】を2枚採用しています。ゲーム開始時に【Induction Chamber】を場に出して始めるので、デッキ内には2枚ずつです。今回【Induction Chamber】の枚数を優先して増やしたのは、【Induction Chamber】のみをデッキに入れるマッチアップが出てきたのが原因です。昔はアイテムを全部抜くパターンと全部入れるパターンしかなかったのですが、Levia・プリズムがそれに該当し、また対エニグマに対しても優先的に出したいのは【Induction Chamber】なので、できれば多く引ける方がいいマッチの出現に合わせた構築です。
戦線の固辞の採用
ゼンやケイヨ最強時代は色々な2ドローカードが蔓延っていたので採用されまくっていたカードです。普段は2点の防御リアクションですが、攻撃ヒーローが2枚以上ドローしているとオマケの3点軽減がついてきます。Dash I/Oが手に入れた【小脳プロセッサ】やアウローラの使う【稲妻峡谷の導き】のドロー力の高さを見て再び採用を決めました。
マッチアップ
対エニグマ
最強に激ヤバです。ほぼ勝たないです。それでもやれることはやりましょう。【決意の腕当て】・【Achilles Accelerator】を装備し、少しでも盤面のオーラを越えられるようごり押しに行きましょう。ピストルで4点3回を作れると勝ちのチャンスが出てきます。
CYBはゲームにほとんど影響しません。むしろ相手が打ってくれればくれるほどゲーム展開が楽になります。自分は優先してサイドアウトしましょう。
アイテムを置くターン・【最も脆い所】をプレイするターン・相手が手札を全て防御に使ったターン以外は可能な限り、1アクションポイントを残して、ピストルに弾を込めてターンを返すようにしてください。
こちらのアクションフェイズに相手がインスタントのオーラをプレイしてきたときに触るチャンスが出てきます。
対アウローラ
アイテムは全部抜きます。Arcane Barrierは1、足だけです。とにかくライフを高水準で保ち、とにかく【Arc Lightning】・【Flicker Wisp】のターンを耐える事を考えます。手札の青くないカードは防御に回す、青いカードはArcane Barrierに使うか防御に使うかを見誤らないようにしましょう。死なないことを考えるのが最優先です。とにかくfatigueを目指します。
対Dash I/O
こちらもアウローラと基本的な戦い方は同じです。爆発力はアウローラ以上なのですが、デッキの無くなる速度もその比ではありません。相手も、コントロールDashのライフを削りきるためには準備が必要になります。準備を怠ってスタートすると絶対に削りきることは出来ません。
相手が準備をしているなと感じたら、こちらもピストルに過剰ピッチでコストを注ぎ込み、とにかく【戦線の固辞】をアーセナルに埋めるよう目指します。最強の矛に最強の盾をぶつけてやりましょう。
対ヴィセライ・フローリアン
どちらもルーン陣を絡めた動きでライフを攻めてくる中速程度のデッキです。本来なら得意寄りのデッキなのですが、ゲームをややこしくしているのは
これです。これのせいでライフの管理がめっちゃ難しいのでそこだけ気を付けてくださいね。ただ、相手が亀と呼ばれる、めっちゃルーン陣貯めるまでひきこもる形でなければ、おおよそこちら側のライフの方が少ないので、上手くゲームを運べば使いきれます。ルーン陣が絡むブロックは、カードを防御で使うのか、軽減に使うのかで防御における表現価値が変わる場合が多いです。CYBや防具、オアシスと相談して最大効率を目指しましょう。亀の場合はピストルに過剰にリソースをつぎ込みとにかくアイテムを揃えに行きましょう。暴力が1番。
対ヌゥ
基本的には有利なマッチアップです。ヒット時効果が強いカード以外はダメージをCYBで帳消しにしていけばいいので基本的にスルー出来ます。【苦悶の束縛】・【惹きつける予後】はヒットするタイミングでCYBを打って手札を0にしてしまえるので、ケアも簡単です。
fatigueしてしまう事だけが怖いですが、アイテムが3個になれば勝ちは近いでしょう。【宇宙の目覚め】にだけは気を付けましょう。
対プリズム
黄本禁止まではすごく苦手なマッチアップだったのですが、今は、勝つためのプランが纏まったのでどちらかというとやりやすくなりました。
このマッチで必要なプランは、過剰なブロックをしないことです。相手はポッパーや丁度の防御をあらゆる絡め手で越えようとしてきます。いいです、ほっときましょう。天使も好きなだけ出させてあげましょう。どうせ青ピッチ1枚で死ぬ命です。削れたライフはどれだけ私たちが祝福されているのか見せてあげましょう。天使を全員倒したら反撃スタートです。目の前にいるのは平均6点のバニラを2回振ってくるだけのモブです、なあ姉ちゃん、チャカとヘラルドどっちが強いと思う?
時間切れを防ごう
このデッキを使う上で一番大事です。fatigueデッキを使うとき、基本的には相手の方が多く時間を使う事になる場合がほとんどです。自分のターンにやることが少ない傾向にあるためです。しかし時間切れになったら必ずこう言われます
「相手fatigueデッキやったからさぁ」
でも仕方ないです。その通りなんで。だから絶対に引き分けにならないようにすることが大切です。
① 時間は常に確認する
残り何分あるのか。常に意識しながらゲームを進行しましょう。座る席から既に勝負は始まっています。振り向かないと時計が見えない席と、目線の先に時計がある席、時計を見るだけで1秒使ったらもったいないでしょ?
② 準備時間を短くする
なるべく早く着席し、シャッフルを始めておく。サイドボーディングプランはあらかじめ纏めておくなど、あらゆることが数秒以上の短縮になります。
③ 対戦相手を急かす
自分がどれだけ速くプレイを行っても相手が遅いと結局間に合いません。ギリギリになって焦りだすとミスも起きるし絶対に時間切れを起こします。私は残り35分を割った時点でのゲームの進行度合いを見て、このままでは終わらない可能性があると感じた時点で必ず一声かけるようにしています。過度に急かしたりするのは当然マナー違反です。そんなことはしてはいけません。しかし相手も集中していると時間が見えていないときもあります。タームキーパーは自分であるという覚悟を持ってプレイしてください。何がどうあれ時間切れはこのデッキを使ったやつの責任です。
さいごに
ここまで読んでくださってありがとうございました。
日本で行われた世界の舞台を見て盛り上がっていくであろうFaB。そんな面白いゲームにたくさん新しいプレイヤーが増える事を祈って、今回もまた筆を取らせて頂きました。
明日からのトーナメントシーンで、この記事のどこか1行がお役に立てば幸いです。CYBはもう死ぬかもだから、僕はLLのfatigueOldhimと余生を過ごすことにします。
また、どこかの大会でお会いしましょう!もし何か聞きたいことがありましたら
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