4Kの落とし穴と、理想のモニター解像度の話
「4Kモニターが欲しい」
「高画質でゲームしたい」
「絵を描くときは高解像度で書いたほうがいい」
「4K動画撮影したい!」
そんな軽い気持ちで高画質を求めると、4K関係の製品を買って失敗する。
🍰そもそも普通のPC環境じゃスペックが足りない
映像を作るにはかなりの計算量が必要なんだけれど、体感したことがない人は解像度のことを結構甘く見てしまって、4KモニターをPCに繋いだ時に初めて失敗に気づく。
世の中当たり前のように4K4Kって言ってついには8Kまで出始めたけれど、
まだまだ世の中の標準はせいぜいフルHD(1920×1080)だ。
スマホが標準で4K動画を取るようになっちゃったり、スマホのディスプレイ自体も4Kになり始めて、僕は焦ってる。
「Windows10が4K苦手なのに、そんなに4Kを普及させて大丈夫か?」って。
単純に説明すると、
4Kモニターはだいたい「4000×2000個の点」でできていて、
フルHDモニターはだいたい「2000×1000個の点」でできている。
こういう数値にして初めて気づくのかもしれないけれど、
「4K」は標準の「フルHD」に比べて4倍の量の点を表示させてるから
4Kは普通のフルHDモニターより4倍の負荷がかかる
というわけだ。
そんなんだからまだまだPCで4Kモニターはきつい。
フルHD動画を編集するのに比べると、4K動画の編集だと4倍の性能が必要になる
こうなってくるとゲーミングPCとかクリエイター向けPC(自作,BTO)っていうのはまず最低条件って感じの高性能が求められるので、
普通に量販店で買った普通のPCじゃ4Kの表示や編集は難しい。
あとノートPCもダメ。
低スペックPC勢は4Kモニターを買う前にまずパソコンを買わなきゃいけない。
動画編集をしようと思ってもまず4K編集はつらいし、データを扱うにも4Kのデータはハードディスクに移動するまでに時間がかかる。
処理にも時間がかかるし、移動にも時間がかかる。だからつらい。
でもまあ
低スペックPCでも画像、動画用ならアリ
4Kモニターで作業をするんじゃなくて、見るだけなら低スペックPCでもアリだ。
編集するわけじゃないのなら、「CPUやグラフィックボードで計算する」なんて必要はなくて、ただデータを画面に配置するだけなのでそれだけなら負荷がかからない。
高画質の動画や画像はやっぱり見ごたえがあるし、たまに見ると感動する。
何かを視聴する分にはそれほど性能はいらないので、「制作用・ゲーム用」とかではなくて「視聴用」だけなら4Kモニターっていう選択肢は悪くはないと思う。
🍰リフレッシュレート気にしてる?
フレームレートとほぼ同じ意味。
モニター(ディスプレイ)の話をする時にリフレッシュレートっていう問題がある
60Hz,30Hz,24Hz,120Hz,240Hz,とか。
フレームレートで言う場合は60fpsとか。
1秒間に60回画面を更新する60Hzっていうところがあらゆるディスプレイの標準で、テレビもスマホもパソコンも普通は60Hzのディスプレイが使われている。
これより遅いと(30Hzとか24Hzとか)カクカクしているように見えるし、
これより速いと(120Hzとか240Hzとか)滑らかに見えるんだけど
🍰4Kモニターを使うとだいたい30~60Hzになる
結構そこそこ高性能なグラフィックボードを搭載していないとゲームは30Hzが限界になったり、ケーブルの種類でも30Hzが限界になったりすることが多い。
これは30Hzにして画面を作る回数を半分に落とすことで、動作を安定させようとするってことなのだろうけれど、
カクカクに見えてストレスが溜まる。
そういうわけで4Kモニターを作業用に使いたいならばGTXかQUADROの最新世代でケーブルもよく確認しないと、なんかカクカクする
という事件がある。
簡単に言って仕舞えば「相性問題」ってやつが起きる。
だから、PCの性能+4Kモニター+ケーブルの間のすべての規格が、ちゃんと4Kに対応してる必要がある。
モニターは4Kで大体60hzに対応していて大丈夫なんだけれど、ケーブルはHDMIだと30Hzのモノがある。だからそこの規格は調べて買わなきゃいけない。
付属でついてくるケーブルが、実は60Hzに対応してませんでしたー、なんてこともない話ではないから、ケーブルは選んで買おう。
そしてPCの方はもっと難しい。
CPUもメモリもグラフィックボードも、何かが引っかかってしまうと最大限の性能が出なくなってしまうので、ゲームや動画編集用なら
「この構成のパソコンはどのくらいのFPSが出せるんだろうか」ってのを調べないといけない。
4Kでゲームをしようと思っても、結局カクつくからフルHDの解像度でプレイする なんてことはよくある話だ。
↓4K60Hz対応HDMIケーブル
🍰同じ大きさで解像度だけが上がると全てが小さく見える
これは作業用とかブラウザ用とかで使う場合の話なんだけど、
アイコンとか文字の大きさとかは基本的に「ドット」「ピクセル」単位でサイズが決まっている。
普通のモニターでは24インチ前後のモニターに1920*1080pxの解像度で表示してるから、そのくらいのモニターで見やすくなるサイズになるようにサイズが指定してある。
じゃあ同じ24インチのモニターで、解像度だけが4K(3840*2160px)になると
面白いことが起きる。
縦横2倍に点が増えたのに、モニターサイズが変わらないとなると、密度が高くなって点の大きさが縦横半分に圧縮される。
そうすると点の大きさは今までの4分の1の大きさに見えるようになって、
文字もアイコンも全てが1/4サイズになる
読めねえ見えねえマウスの位置が合わねえ。
困ったことにパソコンとしてまともに使えないレベルでぜーんぶちっちゃくなる。
だから一番ちょうどいい表示サイズっていうのを自分で選んで、拡大して表示してあげなきゃいけない。
でもこれはメリットでもデメリットでもあって、
🍰その分スペースを広く使える
絵を描くときのキャンバス部分が広くなったり、動画編集のプレビューが広くなったり
普通のフルHDモニターだとツールが多くて圧迫してた作業スペースを、
「ツール部分は小さく(1/2くらいに)」「メインのスペースを広く」使えるようになる」
ワードとかエクセルでいえば、文章を書いたりデータを入力するセルの部分が大きく表示されて、それ以外の上のツール部分とか枠の部分が小さくなる。
画像編集とか動画編集ソフトとかCADとかだと、ツールが多過ぎて作業スペースが狭くなっていたと思うけれど、そこが広くなる。
だから作業効率は上がるよ。
ちなみに実際に作業用で使うときはだいたい
27インチの4Kモニターで1.5〜1.75倍くらいに拡大して、「フルHDモニターより少し広い」くらいにして使う。
そういうことになる。
今までより1.5倍〜2.5倍、中心の画面を広く使えるようになるイメージだ。
4Kモニターでまず4倍にスペースを広げて、文字サイズは2.25(1.5×1.5)倍に拡大して、実際の体感はスペースが1.75倍に広がったように感じるという。。。
やり方としてはそういうことになるんだけれど。。。
けれどそれなら、
「4倍に広げてその半分くらいの狭さに戻す」っていうやり方をするなら、
最初から2倍の広さの2Kモニターを使えばいいんじゃない???
っていうのが、作業用モニターとしての現状だ。
フルHD(1920×1080)と4K(3840×2160) の中間くらいのやつがあればいい。
ということだけれど。
これが2Kモニターというやつだ。
WQHDっていうやつ。。
🍰WQHDサイズ(2560*1440)が作業用で理想の解像度
フルHD
1920×1080 = 2073600 ≒ 2M
WQHD
2560×1440 = 3686400 ≒ 3.5M
4K
3840×2160 = 8294400 ≒ 8M
これがそれぞれの解像度で表示してる点の数。
フルHDの1.75倍広いのがWQHD
フルHDの4倍広いのが4Kだ。
4Kは動画とか写真用だっていうのはこういうことで、作業スペースとしてみたら広げすぎ。
WQHDは縦横(√1.75≒) 1.32倍に広げたサイズで、これくらいなら文字も読める。
作業スペースは縦横1.32倍広くなるわけで、これくらいだと絵を描いたり音楽や動画を編集するのにもちょうどいい広さになる
そしてさっきの2M,3.5M,8Mっていう数値はPCにかかる負担の大きさも表していて、4Kは8MだけれどWQHDなら3.5Mで4Kの半分以上負担が少ない。
これなら高性能のグラボを搭載していないPCでも普通に60Hz表示ができるし、特別カクついたりもしない。あとWQHDの方がちょっと安い。
それでいて4Kを拡大した時と同じ大きさで作業できるのだから、作業用途ならWQHDの圧勝だ。
🍰まとめる
PCに繋いだときの4Kモニターは綺麗なだけで作業用とかゲーム用的には少し難しい。
PCの4Kモニターは確認用、見る専で使うのなら、一つの選択肢としてありだけど、横に普通のフルHDモニターを置いて使い分ける必要がある。
そして作業用で広いスペースを求めるならWQHDモニターが理想。
そもそも4K動画は別に4Kモニターじゃなくても編集できるし。PCが超ハイスペックって感じじゃないのなら、4Kモニターはベストな選択肢じゃないかもしれない。
4Kモニター おすすめ。
カラー良し↓
回転対応↓ (ThunderBolt3対応・Macの新しいやつならケーブル1本でいける)
作業用大サイズ↓(画面分割対応)