なぜ悪口は盛り上がるのか
私の職場によく飛び交っている、悪口。よくもまぁそんなに文句が思いつくなと感心するが、悪口は盛り上がるのは事実だ。
悪口とは、他人のことを悪くいう言葉のことだが、私は「その場にいない」人のことを「関係ない人が」悪くいうこと、というニュアンスが合っている気がする。当事者でない、もしくはよく知りもしない人が、外野からあれこれ言っているような感じだ。
悪口を言っているとき、人は自分が正しいと思い込んでいる節がある。相手よりも、自分の方が優位に立っている感覚になるのだと思う。つまり、悪口を言っているときだけは、自分は安全な立場にいると錯覚できるのだ。
そう考えると、悪口は自身の承認欲求が満たされないことで生まれるのではないだろうか。相手を下げて自分は優れていると思いたい、また周りにそう思わせたいのかもしれない。
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人には長所と短所があって、それぞれ魅力を発揮できるところは違うのに、そんなこと忘れて、たった1場面を切り取って言いたいことを言ってしまう。
自戒の意を込めて、人間は浅はかなものだと思う。言葉を持つ生物だからこそ、浅はかさを自覚しながら過ごすことが大切なのだろう。