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【still in hell】ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ 森美術館



六本木ヒルズができた頃から入口付近の広場にある大きな蜘蛛の彫刻、通称・ママンは六本木のほか、世界9箇所に設置されている。

その作者であり、フランス出身女性の現代美術家(1911〜2010)の日本では27年ぶり大回顧展である。



展示タイトルを見てウッとなる。
展覧会側の展示概要としては「生きることへの強い意志を表現」と言っているが、「地獄のほうがマシだわ」と捉えたらやだな、と思ってしまった。

ルイーズ・ブルジョワ
《無題(地獄から帰ってきたところ)》
展示タイトルの元になった作品。


それぐらい過酷な人生を歩んできたアーティストであり、なんか軽々しく痛みとかトラウマとか言えないよなぁ、と展示解説を読みながらつきまとう不安。


それは私が個人的にこの森美術館のキュレーションに、なんとなく引っかかる部分があるから仕方ないけれど。

後世の人間の解釈なんてどうしても展示テーマに添わせてしまうところがあるだろうし。

蜘蛛
1997年
所蔵:イーストン財団(ニューヨーク)

本当のことは本人の言葉のみだけれど翻訳を読む段階でも生の声でもないし言葉そのもののニュアンスは多少ズレるのだろう。

では誰かが書いた文字に頼らず、自分の眼で目の前にある生み出された作品を見て感じるしかない。

部屋X(肖俊画)
2000年
この作品を見て思い出したのは「おばけの金太」。熊本の民藝品。実家のテレビ台のガラス戸棚にあったな。


雲と洞窟
所蔵:イーストン財団(ニューヨーク)
なんかこれに惹かれた。日本画の松の様だ。



生きるってなんだろう、という疑問が浮かんだ瞬間に
「生きてるってなんだろ 生きてるってなあに」と脳内に流れ始めた金曜日の夜。
青と赤がパッと浮かんだあなたは、残念だが私と同世代だ。

ホウキ女
1997年 個人蔵


けん玉
けん玉っていろんな国にあるのだな


ヒステリーのアーチ
1997年
所蔵:イーストン財団(ニューヨーク)

この作品と52階という場所が見事にマッチした作品。夜景に浮かぶ宙返りの人体が美しくしばらく見ていた。

この美術館のメリットは火曜日以外22時まで開館しているところ、エレベーターが速いこと。

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