【なにげないクリスタル】フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン 東京都庭園美術館
2023年7月2日鑑賞。
庭園美術館の立体作品展示はよく合うなぁと思う。
住居を美術館として利用しているので一つ一つ部屋を訪ねないと作品が見れないわけだが、部屋に足を踏み入れるたびに「おっ!」という作品が待ち受けている。
広いところにドーンと並ぶ展示も圧巻で良いが、このように住空間に展示することでリアリティがあるというか。
もしかしたらこんな風に飾られていたのかも、と思える。
フィンランドのガラス工芸については1年に一度どこかしらで取り上げられているような気がするがその中で思うのは、意外と日本的なモチーフがあることだ。日本だったら漆で作られるんだろうな、という作品もある。
あれ?竹じゃね?と思ったら作品タイトル「竹」だったり。
フィンランドにも竹あるんだね。
長野県っぽさ!を感じたら白樺やワカサギ釣りからインスパイアされた作品だったり。
今回、気泡で真珠のネックレスを表現した品がありそちらもため息が出るほど美しかった。
気泡というなにげないもので宝石を表現するなんて素敵だな。
グラス・アートなので実用性の部分ではやや離れるのかもしれないが、
それでも技術を磨き表現を実現する職人なしでは成り立たない。
今回、そんな職人さんたちの制作風景も見やすい長さの動画で展示されていて非常に印象深い。
しかしモチーフになるのは日常的なものだったりなにげない身近なモチーフがアートに昇華されている。
【展示方法と鑑賞】
今回の展示は、ガラスケースの中に展示されておらず、作品がむき出しの状態がほとんどだったのですよね。
裸眼で見れるし反射もないのでじっくりみれて快適なのでが、ちょっとした緊張感があります。
触れることのできる距離(もちろん触れるのは厳禁)で向き合うことの贅沢さとガラスという素材の繊細さは日常で理解しているわけで。
改めて手荷物はロッカーに預ける事が大事だな!と痛感。
今回、子供連れでもあったがやはり手荷物、身につけているものには気を使いました。脱帽はもちろんのこと、台座をつま先で誤って蹴ったりしないように。
「いい?ガラスだからね?!」と。
まぁ小学生男子2人(中高学年)なので多少強めに言わないと伝わらないのでね…。好奇心強めで見てて飽きる、疲れたコールが無いのは成長の証ですが、身振り手振りの雑さはちょっとヒヤヒヤ。小学生特有の注意点ですね。
現在も進化を続けるフィンランドグラスアート。
時代に反映されたモチーフなども取り入れながらどんな作品が作られるのだろうか。