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2023年7月の記事一覧
【花火ではない、火花である】蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる 国立新美術館
蔡國強。
見た後にちょっと希望の導火線に火がついて胸の中の元気が爆発するかもしれない。
エネルギーに満ちた展示だった。
花火ではない。火花だ。
もともと美しく魅せようとしていない。
蔡氏の描く作品に使う素材は火。
近隣の美術館に作品が収蔵されていたり、と見る機会は何度かあり馴染み深い作家ではある。
約30年前1994年、世田谷美術館での個展の図録が何故か自宅にある。
和綴じの素敵な図録。
こ
【実在しない懐かしさ】 野又穫 Continuum 想像の語彙 東京オペラシティアートギャラリー
2023年7月7日鑑賞
野又穫氏は今回、初めて名を知った。
もしかすると、現代美術館や近代のコレクション展で見てきたのかもしれないのだが、ものすごいインパクトを持って印象に残る、ということが自分にはいままでなかった。
だからこのように1作家を取り上げてくれる展示、作品をまとめて見る機会を企画し、実行してくれたオペラシティーには大変感謝している。
まとめてみること、の面白さ、深さ。
そうですね音
【あなたの得意な科目は?】ワールドクラスルーム 森美術館開館20周年記念
5月24日鑑賞
まず、森美術館に所蔵品があったことを忘れていた。
コレクション展示室と言う名の部屋は常設されていないので(展示室の出口の方にたまーに展示があったりするが)、所蔵品、コレクションという概念がなかったのだ。六本木周辺の美術館はそういうもんだと思っていた。
お隣の国立新美術館もコレクションを持たない美術館である。
でも、ちゃんとまとまったコレクションを形成していてそれが自分にとってド
【歴史をつなぐ一筋の光】テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ 国立新美術館
すごく、よかった…
見に行ってよかった。
展示品の素晴らしさももちろん、展示構成が抜群に面白くこれを見終わったあとにいろんなことが腑に落ちるというか、そういう体験をした。
ターナーから始まる光の冒険
ターナーってあの海の絵とか風景の、でしょ?的な印象が抜けなかったのだ。5月に静岡県立美術館でみたのは湖の作品「パッランツァ、マッジョーレ湖」。
水辺の風景が上手い人、的な認識だった。
ところが教授
【リアルの境目】上田薫展 誰も見たことのないリアル 高松市美術館開館35周年記念特別展 美術をめぐる旅1
スーパーリアリズムの第一人者、上田薫氏の個展が高松市美術館で開催されている。
【ことの発端】
先日、東京国立近代美術館のコレクション展で、上田氏の「スプーンに水飴」が展示されていたのだ。
何分でも見ていられると思った。
その時「高松市美術館で個展やるんだよなぁ…高松かぁ…遠いなぁ他に見どころ…高松まで行くならば直島もね…あ、イサムノグチ庭園美術館あるじゃない!」
と、妄想が進む。
【旅の始ま
【2億で20億に勝る】物語る―記録、ストーリー、歴史 高松市美術館コレクション展 美術をめぐる旅2
高松市美術館コレクション展 物語る―記録、ストーリー、歴史
「ものがたる」というタイトルのコレクション展は以前名古屋市美術館でも行われていた。
なんの偶然か今回の高松のコレクション展も「物語る」。
コレクション展示室の大きさは、さいたま近代美術館ぐらいだろうか。
写真撮影は禁止なため、写真はない。
展示点数は多くないが、森村泰昌、やなぎみわ、鴻池朋子などなど。
やなぎみわの作品展示を美術館で