ハゲることを受け入れるか、金を払って抗うか
ロシア・ウクライナ、ガザ、シリア、アフガニスタン……戦争や内紛が巻き起こる国に住み、物資の不足や親しい人の事故死・自殺を悲しむ人達に比べればこんなことで悩めるのは遥かに贅沢の極みだけれど、薄毛治療の悩みの話。
私はアラサー男性だが、この2年間、薄毛治療に合計で180万円使ってきた。1年目は130万くらいで、2年目は50万くらい。1年目は内服薬と頭皮に塗る薬に加え、直接頭皮に注射する治療も受けた。すると、自分の感覚的に抜け毛が少なくなり、写真比較で見ると頭頂部の透け感やM字ハゲは結構解消されているように感じた。で、現在2年目となり、注射治療をやめてみた。すると、感覚的にも抜け毛がまた増え、写真比較でも解消されていた部位がまた薄くなったり後退したりしているのが分かった。
内服薬と塗布薬だけでは進行を止めることは出来ないらしい。ではまた注射治療をするか?その場合は計200万円以上、自分の髪の毛に金を注ぎ込むことになる。それだけあればボイトレに行ったり英会話教室に行ったり、習い事がたくさんできる。
加えてAGAは完治しない。AGAは5αリダクターゼによってジヒドロテストステロンが生成され、それがレセプタと結びついて毛が抜けるというシステムだが、5αリダクターゼの分泌量やレセプタの活性度は遺伝が大きな要因の1つらしいので、つまりハゲの親父や祖父の家系に生まれた時点でこうなる確率の高い運命を背負っていたと言えよう。したがって、ハゲに抗う戦いに終わりは見えず、どこかで諦めなければいけない。毎年会社のボーナスを薄毛治療に充てるのは中々勿体無い。アイドルでもないのにそうまでして薄毛に抗う価値はあるのか?
一晩寝て考えよ。仕事しよう。今日も身の回りの世界は平和だ。