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Big Bang Theory S1Ep2 スーパーマンはロイスを救えない?

この記事のタイトルは、ドラマで取り上げられているネタからつけたものです。ドラマの正式なタイトルはこれ。

The Big Bran Hypothesis:潔癖症と散らかった部屋の法則

ビッグバンセオリーを見ていて面白いなと思ったオタクネタで自分が知っているネタ、調べたネタをまとめておいておくために作ったものです。ざっくりとした背景はこちらもご覧ください。目次もかねて作成しています。

あらすじ 

留守の間に家具が届くのでということで、ペニーはレナードに受け取りをお願いする。荷物が届いてみると、壊れたエレベーターのせいで階段を押して上がらなければならない「天才物理学者」二人。荷物をペニーの部屋に運んでみたら、散らかった部屋に驚愕したシェルドンはいてもたってもいられず…

スーパーマンは何作?

ペニーがチーズケーキファクトリーから帰ってきたところにすれ違うレナード。買ってきたタイ料理とスーパーマン・マラソンに誘う。ペニーが「スーパーマンって何作あったんだっけ?」というペニーに、「知らんのか?」な態度のシェルドン。

クリストファー・リーブ主演なら4作で、ブランドン・ラウスの「リターンズ」までいれたら5作になるのかな。

この会話の後で、ヘリコプターから落ちてくるロイス・レインを助けると、ロイスはスーパーマンの鋼鉄の腕(Man of Steelだし)で3等分されてしまう、地上まで60㎝だから減速の余裕もないというけど、そんなギリギリで受け止めてたっけな?

Sheldon: Oh no, let’s assume that they can. Lois Lane is falling, accelerating at an initial rate of 32 feet per second per second. Superman swoops down to save her by reaching out two arms of steel. Miss Lane, who is now travelling at approximately 120 miles per hour, hits them, and is immediately sliced into three equal pieces.
(いやいや、彼らは飛べるとしよう。ロイス・レインは落下していて、9.8 m/s2(=32フィート/s2)で加速している。スーパーマンは彼女を救うために飛んでいき、二本の鋼鉄を腕を差し伸べる。ミス・レインはその時点ではおよそ193km/s(=120マイル/s)の速度に達していて、スーパーマンの腕に激突する。そうすると直ちに三等分される。)

https://bigbangtrans.wordpress.com/series-1-episode-2-the-big-bran-hypothesis/

こちらの動画を見る限りは、回転ドアを利用してスーパーマンに変身して出てきて、飛び上がっているから60㎝ではないように思える。

シェルドンは何か違うスーパーマンを見ているのだろうか?

以前、投稿した時にはそのままにしておいたけれども、こんなツイートをしてしまい、何度か動画を見ている間に気になったので計算してみることにした。

シェルドンの計算の通り、ロイス・レインは三等分されるか?

ロイス・レインはヘリコプターにつかまっていたところから、安全ベルトから手が滑って落ち始め、自由落下の法則に従って落ちていきます。
自由落下の法則はこちら。

ロイスはヘリコプターから地面に向って打ち出されたわけではないので、初速はゼロとみなせますから、速度と落下距離は以下の計算式がそのまま使えます。

自由落下の速度は「v=gt」、落下距離は「y=(1/2)gt2」

https://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/butsurikiso/archive/resume006.html

シェルドンの計算によれば、ロイスがスーパーマンの腕に衝突した時は、時速193㎞と言っています。重力加速度は、このNHKのページにもあります様に、g=9.8/s2ですから、

v =(193km/s)
   =(53.6m/s)

v=gtより

53.6m/s = (9.8m/s2)*t
t =(53.6m/s) / (9.8m/s2)
  = 5.47s

この時の落下距離は

y=(1/2)gt2
 =(1/2)* (9.8m/s2)*(5.47)2
 =146.6 m

こちらの動画でロイスが落下を始めるのは3分11秒。
スーパーマンがロイスをキャッチするのは3分20秒なので、シェルドンは動画の秒数から割り出したわけではないようです。

もしこの9秒で計算すると、ロイスがスーパーマンに受け止められた時の速度は、時速312キロ、落下した距離は396.9メートル。

この速度なら、確かに三等分されたかも知れませんし、エンパイア・ステート・ビルディングから落ちたとしても、地上60センチくらいとは言えたかも知れません。

また、この時のデイリープラネットに使われたビルの高さから割り出そうかと思いましたが、ロケ場所が見つかりません。
したがって、147メートルも落下していたにも関わらず、ビルの中ほどの位置だとすると、最上階で373.2mあったエンパイア・ステート・ビルディングほどになるでしょうか?

ですが、ここまで高いと、地上から屋上に引っかかっていたヘリコプターが見えるとは思えませんし、デイリー・プラネットがどれほど優れた新聞社であったとしても、このビル丸ごと新聞社というのはでかすぎと思います。

このシェルドンのセリフについては、多くの人が疑問に思っているようで、こちらにその件について分析した人がいます。

いずれにしても、スーパーマンは減速してロイス・レインとヘリコプターを受け止めており、ロイス・レインを受け止めたのは地上から2フィート=60㎝ではないようです。

シェルドンほどの「知性」があそこまで言うのは、何を根拠にしたのでしょうね?

このシーンのミーム化

ロイスとヘリコプターを無事、屋上に届けたあと、「統計的に言って、飛行機は安全な乗り物なので」は、「スーパーマン・リターンズ」でも出てきたはず。

ロイス・レインがヘリコプターに乗って危機に陥るとか、ロイス・レインでなくても機器に陥った飛行機やヘリコプターを救った後で「統計的に言って、飛行機は安全な乗り物」と語るシーンは、スーパーマン・リターンズだけでなく、他にもたくさんオマージュとして盛り込まれています。

こちらはSmallville のシーズン5エピソード6「秘密クラブの罠」

さらにSmallville ではシーズン10 エピソード4「思い出の地」でも出てきます。

Smallville では、「No Tights, No Flights」という制約があったため、どちらのシーンもクラークは空を飛ばずにロイスを救出しています。

結論として、ロイス・レイン三等分はないよね?

ということで、当たり前の結論ですが、ここだけはIQが並外れたシェルドンに賛成することができず、ロイス・レインは三等分されないと思います。

この記事も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本エピソードで他に見落としているネタがありましたら、コメントいただけると嬉しいです。

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