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理解すると観戦/対戦が楽しくなる用語・テクニックシリーズ:格ゲースト6編その1

 こんにちは、六畳一間と申します。カズマと読みます。

 Reject Fight NightやCRカップなどストリーマーさんの大会を始め、ストリートファイーターリーグやカプコンカップ関連のガチ大会など毎週のように何かしらのイベントが有るスト6。プレイしている人だけでなく、見る専門のいわゆる動画勢の方もいらっしゃると思います(僕もそうでした)

 ダウンをとる、とか必殺技とかはニュアンスで何となく分かるんですが、そうじゃない用語や行動がまま有りますよね。
 そこで、今回は”理解すると楽しくなるシリーズ”と題して、ちょっと込み入った用語を解説してみたいと思います。

 見た人が「よくわからないけど凄い!」から「今アレやった!凄い!」になったらいいなぁ~と思いつつ書いていきます。

 もし僕の理解が間違っていたりしたらコメントでお知らせをもらえると幸いです。それではイッテミマショォ~~~!!!オネガイシマス。


有利・不利

 簡単に言うと次に早く動けるほうが”有利”、遅く動くほうが”不利”と言われます。
 すべての攻撃は出した後に隙がありますが、相手に当てると一定時間相手も動けなくする効果があります。この”動けない時間の差”によって次の動き出しをどちらが早く行えるのか決まります。

わかりやすいやつ

 相手を転ばせる(ダウンをとる)と、転んだ相手は一定時間動けなくなります。この場合はダウンをさせた側が早く動けるので”有利”、ダウンした側は”不利”な状況になります。

わかりづらいやつ

 例えばリリーというキャラクターですが、”コンドルスパイア”という技を多用します。この技は普通にガードされると相手の方が動き出しが早くなる”不利”になる技ですが、風のストックがある時は、このストックを消費して技が強化されガードされてもほんの少しだけリリー側の動き出しが早く”有利”になる技です。
 スト6は最速で出せる技が全キャラ共通で同じ速度なので、リリーが強化コンドルスパイアの後に最速技(リリーの場合は立ち弱キック)を出すと、相手の技の出だしに一方的に攻撃を当てることが出来ます。

 第2回スト6CRカップではボドカさんがこれを利用して、強化コンドルスパイア→弱攻撃→強化コンドルスパイアを続けて相手に反撃を許さず画面端まで運び、ダウンさせたらストックを貯めて(ダウンさせたらストック貯めをしてもまだリリーのほうが早く動けるんですね)攻めを継続する”ハメ”作戦ぷげらプロから伝授してもらっていました。

 このように格ゲーは基本的に有利を取っている方が攻撃を続けていき、不利側はそれを捌いて届かない距離まで離す、というターン制に近い構造になっています。

暴れ/パナし

 ちょくちょく使われる用語ですね。”パナし”は暴れ行動の一種なのでいっぺんに行きます。

暴れ

 暴れは”不利側が有利側の攻撃に割り込むように攻撃を仕掛ける”ことを言います。
 「さっきの話だと、有利側の攻撃が先に当たるんだからやる意味なくない?」と思いますよね、だいたいその通りです。

 ではいつやるのか、それは”相手が少しでもボタンを押すのが遅いかもしれない”とか、”こちらがガードをすると思って有利側が大技を振ってくるかもしれない”という時です。ただし、基本的に相手の行動を見てからでは遅いので、先読みして攻撃をすることになります。当然読みが外れたら相手の攻撃を食らうリスクを伴います。

パナし

 Vtuberの葛葉さんや、プロプレイヤーのえいたさんの代名詞的な行動ですね。

 パナしとは前述の暴れを無敵技で行うことです。主にダウンを取られた後、起き上がりに合わせてダウンさせられた側が行うことを言います。または有利・不利の無い状況で突然無敵技を打つこともパナしと呼ばれます。

 無敵技は出始めは相手の攻撃が当たらないため、どんなに不利でも相手が攻撃を出していればそれらを避けてこちらの攻撃が一方的に当たります。最強です。スト6の場合、オーバードライブ(OD)で強化した昇龍拳(体が光ってるやつ)や、スーパーアーツ(SA)の一部が無敵技になります。

 ただし、これらの技は出した後の隙が大きいため、有利側が攻撃を出さず無敵技をガードする、なんてことになるととんでもないダメージを食らうことになるハイリスクな行動です。そのため気合を込めて「ぶっパナす」、転じて「パナし」となった説が有力です、たぶん。

安全飛び/詐欺飛び

 前述の”パナし”に対する対策的な行動です。具体的には”パナしに対してガードが間に合うジャンプ攻撃”になります(一部ジャンプ攻撃じゃなくても出来たりしますがその場合は”詐欺る”などと言います)

実際にご覧下さい

 釈迦さんのマリーザがよくされるので実際の映像を見てみましょう。

 ダウンしたけんきさんの起き上がりに対して、回り込むようにジャンプ攻撃を足元に当てています。これが安全飛び/詐欺飛びです(釈迦さんも「詐欺飛びルートにして・・・」と言われてますね)

 このジャンプ攻撃にけんきさんがOD昇龍拳など無敵技を起き上がり最速で打っても、釈迦さんのマリーザにガードされる事になります。

大まかな理屈

 釈迦さんマリーザのジャンプ攻撃は着地直前に、起き上がったけんきさんに当たるように打たれています、そのためけんきさんが無敵技を打つと釈迦さんはジャンプ攻撃が外れて着地、そのままガードが間に合う事になります。

 こういった行動は正確なタイミング(0.016秒単位)で行わなければならないため、感覚で行うのは非常に難しいです。そのため失敗しないように、特定の行動を組み合わせて、ダウンさせる攻撃の後に前ジャンプ入れっぱなしでタイミングがぴったりになるように調整しています。
 けんきさんに切り返しの攻撃が当たった段階で、次の行動を考えながら連携を組み立てているんですね。

 ちなみに相手をダウンさせる攻撃が終わった段階で42フレーム早く動けるとジャンプ入れっぱなしで安全飛びが成立します。ちょっと(やっぱり0.016秒単位ですが)ズレても一部技にはガードが間に合ったりはします。

 ちなみにちなみに、”詐欺飛び”のほうがよく使われたりしますが、「詐欺飛びはあんまりいい言葉じゃないよなぁ」というのと、英語だと「Safe Jump」なので安全飛びにしとこう、という感じで現状呼び名が2つあります。

おわりに

 いかがでしたでしょうか。

 格ゲーは有利側と不利側があるので攻撃していいタイミングとダメなタイミングが有るんですね。その中でいかに相手のターンを断ち切るか、断ち切らせないように行動を制限するか考えながら攻撃する断続的な詰将棋が行われているます。

 プレイする際のもっと細かい事も記事にまとめていたりするのでよろしければ見てみて下さい。

 見た目の印象と違いロジカルな部分も大きいので、理屈を理解すると壁を超えたように勝ち始めることもあります。

 これを見た方がより観戦を楽しめたり、プレイが一歩進んだら幸いです。

 皆さんのスト6ライフに幸が多からんことを。

 それでは。

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