【感想】田中一村展に行ったお話し
11月15日に、東京都美術館で開催されている「田中一村展」に行った。
この展覧会を見るまで田中一村のことは知らなかったのだが、とても楽しむことができた。
12月1日までの開催なので、もしよかったら是非行ってみてほしい。
【感想】
幼少期に描かれた作品から、最晩年に描かれた作品までを順に見ることができた。8歳の時点ですごくうまいなと思いながら見始めた。
順路を進んでいく、すなわち田中一村が歳を重ねるにつれて、写真などの様々な技法を取り入れて作品を作っている様子がわかり、面白かった。
なので、奄美に移ってからの作品たちはどれも圧巻だった。奄美の魚や鳥などが描かれた作品が特に良いなと思った。
紙に描かれたいわゆる絵画だけではなく、天井画や団扇、帯などにも絵を描いており、それらを実際に見ることができて良かった。
また、旅行の土産として、現代で言うところの「クラファンの返礼品」として描かれた色紙絵は、どれも実際にその地に訪れたかのような気持ちになる絵だった。
個人的に好みだと思ったのは、『あばさけ観音』『梨花』の2作品だった。
『あばさけ観音』(No.094)は、墨(黒)で大胆に、ダイナミックに描かれた風景の中で、細い線と淡い色で繊細に描かれた観音の、コントラスト等がめちゃくちゃ良かった。離れて見たり、近づいて見たりと、すべての作品の中で一番作品の前に滞在した絵だった。
『梨花』(No.133)は、花の白と鳥の黄色、背景のバランスがめちゃくちゃ美しいと感じた。
ただ、どちらの作品もポストカードなどのグッズにはなっておらず、少し残念だった。
田中一村が生涯のうちに描いた沢山の作品を見ることができて、とても楽しかった。自分も創作活動頑張ろうと、前向きな気持ちになれるような展示だった。
12月1日までともうすぐ終わってしまうので、興味がある方は是非お早めに訪れてほしい。
【感想2】
Twitter(現X)で、トーハクの通常展(総合文化展)で伝源頼朝坐像の展示が始まったのを知り、田中一村展を見た後に訪れた。
教科書等でも見ていた像を実際に見れて嬉しかった。
烏帽子もシワの感じだったり、強装束のパリッとした様子だったりが木で再現されていてカッコ良いなと思った。
2024年11月16日 六原