ろくはら活動記 2024年白山祭号
今回のろくはら活動記では、2024年11月2日・3日に開催された第60回白山祭での六原の活動について記そうと思う。
今年の白山祭では、ArtClub時誘人の展示室にて、小説とイラストの展示、小説冊子とステッカーセットの物販をおこなった。
『寝ヲ廃シ食ヲ忘ル』(イラスト展示)
今回の白山祭の展示テーマは「廃」だった。
「廃」から連想される言葉は暗いイメージなものが多い印象だったので、その中でも明るめな印象を受ける、熱中することを表す四字熟語「廃寝忘食」をモチーフに制作を行った。
2つの扇面に描かれている様子だったり、背景だったりが対になるようなイメージでイラストと短歌を制作した。このイラストは、後に紹介するステッカーの絵柄にも流用した。
イラストと最近始めた短歌をうまく組み合わせたイラスト展示になったと思う。
『廃になるまで』(小説展示)
「廃」というテーマから、廃部になる文芸部を舞台にした小説を書いた。
廃部になる様をスローに、かつ美しく描くことを目指して書いたのだが、そういった様子をうまく書けたのではないかと自負している。
通算三度目の白山祭での小説展示ということで、今までよりも読みやすい展示を目指した。文字を読みやすいくらいの大きさにし、しっかりと余白も取ったことで、壁に貼ってあっていても読みやすい展示になったのではないかと思う。
配布した新聞風のフリーペーパーも良い出来。表面には小説の本文を、裏面にイラスト展示についてや物販について、あとがきを載せた。
『廃寝忘食』(ステッカーセット)
ステッカーセットの内訳
「1st EP『時時刻刻』」
「寝を廃し」(青髪)
「食を忘る」(赤髪)
今年のステッカーセット『廃寝忘食』は、イラスト展示用に描いたイラストと、『時時刻刻』の表紙として描いたイラストをCDジャケット風に再構築したイラストのステッカーセットだ。
去年のステッカーセットは、すべて自分でカットしたため、直線的な形のデザインしかなかったが、今年は印刷所に切ってもらったので、複雑な枠のステッカーに挑戦した。
また、去年のステッカーは上質紙だったが、今年のは布目紙を用いた。
和紙っぽい触り心地に仕上がった。
『時時刻刻』(超短編小説集)
超短編小説集『時時刻刻』は、これまでに書いた小説と新規で書いた小説の計7作品と、2つの短歌連作から成る小説冊子だ。
小説、短歌は勿論、表紙や裏表紙、組版、編集と印刷以外の工程はすべて六原自身で行った本だ。
(Wordで組版を行ったので、結構大変だった)
B6というこういう冊子では、あまり見ないサイズにしたが、本文紙を書籍用紙にしたことで、A5冊子と文庫本の良いところ取りのような仕上がりになったと思う。
また、表紙の質感にもこだわったので、触り心地も完璧。
『白山坂上サマーインキ』(2024年夏冊子掲載小説)
ArtClub時誘人では、春と夏の年2回冊子を刊行している。
今回の夏冊子が六原にとってラストの冊子だった。
『白山坂上サマーインキ』は、東洋大学がある文京区白山を舞台に、”楽しい”夏休みを過ごす二人のお話しだ。
夏らしい小説になったと自負している。
六原の感想
出展側として参加する最後の白山祭ということで、2つの展示に2つの物販という充実した内容になったと思う。
以前、数年前に卒業した先輩と「複数の創作ジャンルの作品が載った本を作って売りたい」と話していたので、それが実現できてとても嬉しかった。
当日、時誘人の展示スペースに来てくださった方。
六原の作品を見てくださった方。
感想カードに六原の作品の感想を書いてくださった方。
物販の2つを購入してくださった方。
本当にありがとうございました。
2024年11月16日 六原