大学入試問題(小論文)高校時代には解けなかった! 今も? 35
レプチンは、肥満マウスから発見されたホルモンである。レプチンを肥満マウスに投与すると、肥満が改善される。そのしくみ(メカニズム)
を図に示す。
1)脂肪細胞(脂肪組織)に脂肪が蓄積されると、脂肪細胞(脂肪組織)からレプチンが分泌される。
2)分泌されたレプチンは血液中を流れ、脳(視床下部)に運ばれる
3)視床下部でレプチンはレプチン特異的な受容体に結合する。
4)レプチンが結合することで、「脂肪が蓄積している」という情報が脳の食欲中枢に伝達される。
5)その結果、食欲が抑制され、食事の摂取量が減り肥満が改善される(脂肪の蓄積が減り、レプチンの分泌は下がる)。
以上は、マウスにおけるメカニズムであるが、肥満の治療のため、肥満の人(肥満者)にレプチンを投与したところ、一部の肥満者には、肥満改善効果が得られたが、多くの肥満者では、肥満改善効果がなかった。
なぜ、一部の肥満者には効果があり、多くの肥満者には効果がなかったのか、考えられるしくみ(メカニズム)を説明しなさい。その際、血液中のレプチンの濃度が高いか、低いか、あるいは正常か、について必ず述べて下さい。
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