5/198 ワンダープロジェクトJ2 攻略編!
『人工人格』搭載というキャッチコピーで発売されたエニックスのソフト『ワンダープロジェクトJ2 コルロの森のジョゼット』。
『ギジン』の少女ジョゼットに言葉や感情を教えることで、物語が進んでいく。キャラデザはジブリ作品で有名な山下明彦氏。
まじでジブリ感抜群!
パッケージを見て「ジブリっぽいなぁ」と思った人も多いことだろう。それもそのはず、キャラデザは『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』などで作画監督を務める山下明彦氏が担当している。発売された96年は『もののけ姫』以前。つまり『ジブリがJ2に似ている』のだ。
クリア条件は『エンディングを見ること』
『パイロットウイングス』、『最強羽生将棋』などストーリーのない作品が続いたが、こちらはストーリーを楽しむゲーム。やはりクリア条件はエンディングを見ること。
全くの初見、前情報ゼロ!さぁいくぞ!コルロの森!
いきなり5分越えの超大作オープニング!当時これは本当に感動ものだっただろう、まさに映画さながらの臨場感が楽しめる。
タイトル。OPをざっくり言うと、博士が作ったギジン・ジョゼットは不思議な力『J』を持っており、それを悪者から守るため、病気で倒れた博士の手を離れ一人『ブルーランド』に移住しなければならなくなった。的な感じ。
やはりとにかくジブリっぽい。オープニングにスタッフロールが載る感じもまさにジブリ。
その中で印象的だったのがこのセリフ。プレイヤーさんとはプレイする私自身のことであり、ゲームと現実は分断される別世界ではなく、”見えない世界”で両立しているという概念を作り上げている。
こちらがブルーランド、右の本島は『シリコニアン』によって占領されており、左の『人工島』に民衆は暮らしている。
ここがベースキャンプとなるドルフィン号。何やらたくさんできることがありそうだ。
この『きょくいんさん』というのがプレイヤー。自分の名前で挑むことができる。平成ロクヨン研究局局員村上、だからきょくいんさん。
このようにジョゼットが話しかけてくれるので、左の鳥『バード』を介して「はい」「いいえ」「どちらでもない」の三択を入力して、ジョゼットとコミュニケーションをとってゆく。
きょくいんさんから返答があり、ようやく明るい表情を見せてくれたジョゼット。この明るさこそが彼女の魅力。
マップは広大。人工島だけでこの広さ。黄色の丸が移動可能なエリア。
たくさんの人に出会うが何も知らない、何もできないジョゼットは人とのコミュニケーションの取り方を知らない。
こんなふうに「アイサツ」について「はい」「いいえ」で教えてゆく。
ちゃんと教えると物語が進んでゆくのだ。
映画館にて「文字が読めない」「バイトの登録ができていない」という問題にぶち当たる。こうやって町の至る所でフラグが発生する。
登場人物はたくさん。なかなかみんな癖があって面白い。
そしてたまに起動する『○○回路』。この回路が起動し、導くことで『人工人格』ができ、自分だけのジョゼットが育ってゆく。
時に悲しんだり、時にイライラしたりもする。
回路は優しさや意地悪などなど、たくさんの種類があり奥深い。
職業登録所の役員ポールはジョゼットに一目惚れ。
職業はこんなにもある。
ということで初バイト達成!これでお金をためられる。
そしてキーキャラクター、ポッコとかけっこ。見えないバロメーターとして足の速さやバランス感覚、腕の力などが存在するようだ。
で、頑張りすぎるとHPがゼロになりこの画面に。このゲームにゲームオーバーはない。
街にはシリコニアン軍がウヨウヨいる。市民たちは逆らうことを許されないが「革命団」という存在がいるようだ。これはその革命団が処刑されるシーン。
そんな厳しい暮らしを支えるのがブルーランドの女神像。
そして炭鉱でバイト。
画面は3Dに。2D表現が魅力的なだけに、この3Dグラフィックはしばしば低評価を食らう。
マンキ〜♫ プレイヤーを明るくさせるジョゼットの上機嫌の時の口癖。
この底抜けの明るさに癒される。
謎の成年アーノルドに遭遇。
そして見落としがちだがドルフィン号では通販ができる。この本を読めば文字も習得できそうだ。
蹴り飛ばしたり、飲み込んだり。間違った使い方の時は「いいえ」で正解を導こう。
うまくいくとMPを消費し、インプットをしてくれる。
そして念願の映画を見ることができた!
そのほかにカレンさんの居酒屋でお料理も披露し、バイトすることができた。
疲れたら充電を繰り返しHPMPに気をつけながら物語を進めてゆくのがこのゲームの醍醐味である。
市民をいじめるシリコニアン軍や、市長の娘パールとの映画オーディション、フェリーニ座のイケメンダンサーに怪力男…。とにかく街ではたくさんのイベントが行われている。
そのたびにバイト→アイテム購入→ジョゼットに教える。を繰り返すのだ。なんとここまで7時間経過。マリオ64ならエンディングに達している時間だ。サクサク進んでいるように書いているのだが、何をしたらいいのかわからず、膨大な時間の無駄足を踏んでいる。
しかしながら時間をかけるのも一興。頑張ってクリアした時の喜びもひとしおだ。
野良猫と友達になったり、潜水艦を操縦したりもできる。潜水艦はなかなか面白い。
まじであの『釜じい』感満載、あのCVで再生される修理士ガンテ。偏屈だが一本筋の通った今作の良キャラクターがここらで登場する。
そして、物語も中盤。出会いがあれば別れもある。寂しさや悔しさが浮かび上がってくる。
こうして様々なストーリの中、物語は佳境に差し掛かる。
「海神祭」と呼ばれる一年に一度のお祭り。
ロマンチックな夜のお祭り。このイベントでジョゼットはある気持ちを知ることになる…。
病気がちな盲目の少女クララ。彼女を通じて『生と死』を学ぶ。
そして物語も終盤に。ポッコから革命団に入り、一緒に戦うことを提案される。
女神像の内部の革命団アジトに潜入。
ポッコの父、革命団リーダーガロンとの出会い。
その後、ジョゼットはギジンであることがバレてしまい、シリコニアン軍から追われる身になってしまう。
クリアパーセントをあげられる実績が詰めるのはここまで。マスタークリアを目指すならここで終わらせておこう。
そして物語は第二部に。
ここからはお話がメインでストーリーが進んでゆく。プレイ時間はここまで11時間。
全てのストーリーをここで説明するのは膨大なのでハイライトをどうぞ。
が、しかし!!!
ここで大きなつまづきが待ち構えている。
それはこのダンジョン。シリコニアン兵から逃げるのだが、まじで難しい。しかも攻略サイトらしいサイトがネット上に存在しないので絶望する。私はこちらのサイト様を参考にしました。大感謝。
ということで最後は大胆に飛ばしたが、大まかなことをいうと、「バルス的展開」が待っている。(大まかに言うと)
自分だけのジョゼットがたくましく育っているのに感動すら覚える。そして物語は感動のエンディングへ…。
最後に
ここまで13時間。前回のウェーブレースは6時間半でサジを投げたが、ここまでロングプレイできたのは一重に面白いから。途中の無駄足も終わってみれば楽しくプレイできたし、何よりジョゼットのキャラクターが素晴らしかった。
このゲームを「隠れた名作」と称する人がいるみたいだが、私も喜んでその中の一人になろう。きょくいんさんは楽しかったぞ。