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[要旨]

経営者の方は、どのような経営判断を行っても、批判されやすい立場にあります。しかし、そのような批判は意味のないものであることから、芯を強く持って経営に臨むことで結果を示し、批判を覆すことが望まれます。


[本文]

週刊現代のWebpageに、昨年6月に開かれた、トヨタの定時株主総会で、豊田章男社長が、ロバを連れている老夫婦の話をしたということについて書かれていました。ロバを連れている老夫婦の話は有名ですので、ここでは説明しませんが、もし、ご存知ない方は、前述の週刊現代の記事をお読みください。

そして、豊田さんが、株主総会でロバを連れている老夫婦の話をした理由は、株主総会の1か月前に、コロナの逆風が吹いているという厳しい状況にもかかわらず、今期の業績予想を発表したのに、報道機関には「トヨタの今期営業利益8割減」などと、ネガティブな報道のされ方をしたことへの不満があったようです。恐らく、この豊田さんの不満は、ほとんどの方が理解するものだと思います。その一方で、ロバを連れている老夫婦が昔話として創られているように、昔から、人は人を批判したがる習性を持っているのだと思います。

そこで、経営者は、他者からの批判に対して、その度に臆することなく、芯を持って経営に臨まなければならないということは、私がここで言及するまでもないでしょう。私も、銀行職員時代からフリーランスの今まで、たくさんの経営者の方にお会いしてきました。でも、経営者の方は、それぞれの考え方を持っており、それらは尊重すべきものなので、私は、経営者の方の判断を批判をはしたことはありません。もちろん、業関が悪いという結果については、批判することを避けられないことはありますが、どうやって業績を高めるかということは、正解はないし、批判する対象ではないと、私は考えています。

その一方で、経営者の方も生身の人間ですので、豊田さんのように、批判されることに心を痛めることが起きてしまうと思います。でも、そういう批判は、建設的でない、無意味な批判ですので、批判を受けた経営者の方は、繰り返しになりますが、心を強くするしかないと思います。本来なら、ロバを連れている老夫婦を批判するような無意味な批判は起きないことが望ましいのですが、恐らく、それは困難ですから、経営者の方は、確実に業績を向上させ、そのような批判がいかに無意味なのかということを結果で証明するしかないでしょう。

ちなみに、前述の、豊田さんの株主総会のお話は、Youtube動画で見ることができます。非論理的ですが、豊田さんの説明を、文字ではなく、豊田さん自身の声できくと、豊田さんが真摯に経営に臨んでいることが伝わります。豊田さんが業績予想を公表した背景には、仕入先の会社への配慮があるようです。そういった豊田さんの真意を伝えず、業績だけをネガティブに伝える報道機関は、読者からも評価されないでしょう。

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