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[要旨]

事業がうまくいかない会社の経営者の特徴として、理想を求めすぎて顧客を無視してしまう、誘惑に我慢できなかったり嫌なことを避けたりしてしまう、金銭は嫌なことをしたことの対価と考えてしまうというものがあります。


[本文]

先日、水野敬也さんの小説、「夢をかなえるゾウ2」を読みました。その中で、貧乏神の金無幸子が、主人公で芸人の西野勤太郎に話した、「貧乏になる人の特徴」がとても印象に残ったので、ここでご紹介したいと思います。ひとつめは、ドリーム貧乏で、大きな夢を持っているものの、その夢にとらわれるあまり、お客さんのことがぜんぜん見えていない人、お客さんから望まれていないことを頑なに続けている人だそうです。ちなみに、この主人公の西野は、これに該当するそうです。

ふたつめは、ガネーシャ貧乏で、目の前にある誘惑に勝てなかったり、嫌な仕事から逃げてしまったりする人だそうです。ちなみに、ガネーシャとは、もちろん、主人公の西野にアドバイスをするゾウの神さまのことで、彼は、すぐにたばこを吸ったり、お菓子を食べたり、目の前にある誘惑に負けてしまうので、誘惑に弱い人代表ということで、ガネーシャ貧乏という表現をしたのでしょう。みっつめは、お駄賃貧乏で、子どものころに、周りの大人から、お手伝いをしたらお駄賃をあげるといわれた経験があることから、お金は嫌なことをしたときにもらえるものと考えている人のことだそうです。

以上が金無さんのいう、「貧乏になる人の特徴」ですが、これは、「業績がよくない会社の経営者の特徴」にも置き換えることができると思います。そして、そういう私自身も、この3つのすべてにあてはまっていると考えています。でも、フリーランスになってから、自分自身の業績がよくならない原因を考えていくと、金無さんが指摘しているような、3つ改善を要する点に自分自身でも気づき、少しずつ改善してきました。

ちなみに、私が銀行職員時代から、コンサルタントになった現在までを通して感じることは、業績がうまくいっていない会社経営者には、ドリーム貧乏になっている人が多いと感じています。もちろん、会社を経営するにあたって、ドリームは必要ですが、顧客が見えなくなってしまうほど夢にのめりこんでしまうと、夢そのものが実現できなくなってしまうので、ある程度のバランスが必要でしょう。もし、読者のみなさんの事業がうまくいっていない場合は、前述の3つの「貧乏になる人の特徴」を参考に、改善点を探すための手がかりにしていただければと思います。

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