持続化補助金の審査
前回に引き続き、小規模事業者持続化補助金(以下、単に持続化補助金と記します)について説明します。前回までは、持続化補助金の制度や特徴について述べてきましたが、今回は、審査について、私が考えていることを述べたいと思います。持続化補助金は、審査があるというところが、最も大きい特徴と思います。例えば、持続化給付金は、要件があてはまれば、確実に給付されます。でも、持続化補助金は、補助をすることについて妥当であるかどうか審査が行われ、その結果に基づいて採択されることになります。特に、ここからは私の想像なので、それをご了解のうえ、お読みいただきたいのですが、かつて存在した創業補助金という補助金は、採択率が80%を超えるときもあったり、30%を下回るときもあったりました。
これは、補助金の予算額が多い、または、応募数が少ない、あるいは両方の状態の時は採択率が高くなり、予算額が少ない、または、応募数が多い、あるいは両方の状態の時は採択率が低くなるということだと想像しています。したがって、持続化補助金についても、採択されるかどうかのラインは、一定ではないのではないかと、私は想像しています。ちなみに、昨年、実施された持続化補助金(商工会議所地区分)の応募件数は15,202件、採択件数は13,099件、採択率86.2%でした。(ご参考→ https://bit.ly/2AnPA9v )
これも、私の想像ですが、現在、募集が行われている持続化補助金については、新型コロナウイルス感染症により、事業活動に影響を受けている会社を支援するという意味合いもあるので、採択率は、引き続き高くなるのではないかと、考えています。とはいえ、単に、応募書類を文字で埋めて応募すればよいという訳にも行かないと思いますので、どういったことを書けば採択されやすくなるのかというと、補助対象事業によって、生産性が高まることを明確にすることが基本になると思います。
ただ、これも私の想像なのですが、持続化補助金の補助額や、過去の採択率の高さから、これから取り組もうとする補助対象事業の効果がある(=生産性が高まる=利益が増える)ということが伝わるように書くことができれば、かなりの確率で採択されるのではないかと思います。そして、そのことは、ほとんどの会社経営者の方が、常に頭の中で考えていることなので、特に、改まったことを考える必要もないと思います。ただ、頭の中の構想を、文章にすることが難しいという方もいると思いますので、そのような方は、顧問税理士や商工会議所職員などの専門家の方にご相談すれば大丈夫だと思います。
ちなみに、現在も募集されている、ものづくり補助金は、最大で1,000万円の補助をしてもらえるので、このような制度では、補助対象事業の効果がきちんと説明できているかどうかがポイントになります。こちらについては、文字数の兼ね合いから説明を割愛しますが、もし、ものづくり補助金についてもご関心がある方は、こちらからお問い合わせをしてください。→ http://yuushi-zaimu.net/contact/ この続きは、次回、説明いたします。なお、この記事の内容は、行政当局の見解ではなく、私個人の見解ですので、ご注意ください。