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『演劇【推しの子】2.5次元舞台編』第一幕感

12月26日、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでの大阪公演初日に行ってきました!
映像ではちょくちょく見てるけど、実際に劇場で2.5次元舞台を見るのは初めてなのでドキドキでした。
1月18日からアーカイブ配信が始まったので、振り返りつつ感想を書いていきたいと思います!勢いで書いた長文となります……

※ネタバレ全開ですのでご注意ください。

・まず告知のタイミングが神!

確か情報解禁が、アニメ版で『東京ブレイド』初日公演が無事に幕を下ろした第20話【夢】のオンエア直後だったんですよね。
「うおおぉ!『東京ブレイド』やべぇ!実際に舞台で見てぇ!」
という気持ちがMaxのときにXで舞台の告知を見つけて、
「え‼‼ ほんとにやるの!? 噓でしょありがとうございます絶対見に行きたい‼」
となったのは私だけじゃないはず(笑)

そこからプロモーションで、自分が演じるキャラクターとして、舞台上の役の衣装で意気込みをコメントする動画(ややこしいけど、刀鬼の恰好をしたアクアとしてコメントしている璃央くん、みたいな感じです)が流れてきて、
「これは……期待できすぎる‼」
ってなりましたよね。
特にキザミの衣装でコメントするメルトくんは、解像度が高すぎて思わず声が出ちゃいましたw

キャラクター名で作られた『舞台 東京ブレイド』の公式サイトまで作ってあるんだからすごいや。

・劇場着いた!

間違えてメインホールに入りかけた。シアター・ドラマシティはその半分程の900席程の劇場でした。

シアター・ドラマシティは地下1階

『東京ブレイド』や『演劇【推しの子】2.5次元舞台編』のポスターがあってテンションが上がります!
グッズもアクスタなどいろいろ販売されてました。
販売しているスタッフさんも、東京ブレイドTシャツを着て「劇団ララライ」のスタッフ証を下げていて、本当にララライの公演に来たみたいな気分になれて感動!

劇団ララライスタッフかのような販売スタッフさん

東京公演では、フリルちゃんや『今ガチ』メンバー、B小町から贈られた設定のお花も飾られていたようで、実際に見られた方うらやましいです。

さーて、席の場所はどこかな~……さ、最後列だぁ……(涙)
でも、だからこそ「客席の後ろまで届く演技」を体感できた気がします!
最後列といっても25列目なので、そんな豆粒ほどって感じではなかったです。
人は意外と大きく見えるけど、表情まではちょっと厳しい。そんな感じの席でした。

小学生くらいのお子さん連れもいて、たぶんいわゆる2.5次元舞台とはちょっと違う客層が入ってるのかなと感じた。

公演パンフの他、アクスタや役者名のマグネットなどが販売されてました

・開幕!

テーマソング「TOKYO BLADE!」の歌唱で開幕。
パッと聴いて耳に残るかっこいい曲!『東京ブレイド』の衣装を着たメインキャストの歌とダンスで、「おぉ!」っと一気に引き込まれます。
メルトの「アンターラツエーナァ!フォレを仲間にイレテクレヨ!」には笑う。
でもメルトを演じている様子からは、メルト役の土屋直武さんが本当は芝居がうまい役者さんだということがビシビシ伝わるので、第2幕のキザミはここまで下手には感じなかったかもw

そして匁役の鴨志田さんを演じる北村諒さんは、リアル鴨志田さんと言ってもいいくらい2.5次元で引っ張りだこの役者さんなので、この舞台は正に彼の領域なんだな……と登場時の一瞬で感じられました。
私にとっては舞台『弱虫ペダル』(通称ペダステ)の東堂尽八でおなじみの北村さん!本物にお目にかかれて感動でした。

ちなみに元の脚本を表現しているので、鞘姫は殺戮に前のめりですw

・金田一さんいないんだ……!

でも話はうまいことつながっている。
劇団員のフレッシュ感を印象付けるために存在のみの出演なのかな?

・姫川大輝と黒川あかねの天才性

この2人は原作でも演技の天才という設定ですが、その設定に説得力を感じさせてくれました。
他のメインキャストは、「かなちゃんが演じるツルギ」みたいな感じで、元のキャラクターを感じられる演技の方が多かったんですが、姫川役の安西慎太郎さんは、姫川さんのときとブレイドのときとで同一人物とは思えないくらい全然違ってましたね。
それがすごく姫川さんっぽかった。アクア以上に陰のオーラ発してるのに演技に対する自信は誰よりもあるところとか、まさに姫川さん。特にブレイドを演じているときは「体で語る」を地で行く演技で、思わず目がいってしまう華がありました。

あかねちゃんは、稽古着になってからの第一声で「うわ。本当にあかねちゃんがそこにいる!」と感じられて、「アニメからそのまま出てきた!」という気持ちになりました。
このトレース具合は2.5次元ならではですね!

序盤に恋愛リアリティーショー編を振り返る短いシーンがあるのですが、その中でアイが憑依したかのようなあの名シーンを再現してくれていたんです!
1巻表紙のアイポーズから、「ふわぁ~」とあくびをしながら伸びをして、「てへっ☆」と手を胸に当てる。
セリフもなく、たったこれだけのモーションなのに、最後列までしっかり「アイだ‼‼」と伝わってきて衝撃でした。内田未来さんすごい。

序盤はしっかりアニメ再現していることを印象付けつつ、さりげなく舞台ならではのあかねちゃんの解釈も感じられて、終始すごいなと思わされました。

・それでも、光はあるから……!

最後列まで伝わる演技と言えば、かなちゃんの『今日は甘口で』の撮影時のこのセリフもとってもよかったです!
かなちゃん役の佐竹桃華さんは、アニメのかなちゃんへの寄せ方がすごい!
舞台の上でかなちゃんに会えた気持ちにさせてくれました。
楽屋であかねちゃんを煽ってるシーンはほんとに「コイツ……っ!」ってなった(笑) ※ほめてます

・リアル劇団員のみなさん

劇団ララライのキャストを演じるのは、実際の劇団で活躍されているみなさんで安定感がありました。
【推しの子】的に言うと、「作品の質を担保する」役割というところでしょうか。
早口言葉で「隣の客はよく柿食う客だ」って言ってたり、キャラメルボックスいじりしてたり、劇団名知ってるだけで笑えました。
こういったところにも、「2.5だけじゃなくて演劇全体のファンになってほしい!」という心意気を感じる。

・GOAさんはララライの研究生だった!

GOAさんは元々ララライで研究生として舞台に立っていたこともあって、演劇は好きだけど演技の才能がないことに気付いたから脚本家に転向した、という設定いいな~!
演劇に真摯なGOAさんの姿勢に深みを感じる……
そして生・馬場良馬さんを拝見できて感動……ペダステの巻ちゃん……!
(ペダステ大好きですみませんw)
当たり前だけど巻ちゃんと全然違ってて、役者さんってすごいなと思いました。
巻ちゃんはだいぶくせがあるキャラだけど、GOAさんはさわやかだった。
「ちくしょう……!」の言い方がイメージ通り。

・みたのりおのインパクトがすごい

アニメ、舞台と3次元に近づく程インパクトも増すみたのりお(笑)
舞台ではセリフから察するに「この中で一番売れてる」という設定ではなさそうですが、サブキャラと思えないほど爪痕残してますよねw
場面転換のときの歩き方とかも、ライティングに合わせて歩いてたりしておもしろいんですよね。
そしてニチアサにも出てるの?何の役!?(ニチアサファンなのでここに食いついてしまう)

「何かでミーター!確かにミーター!どっかでミーター!ミタ!ミタ!みたのりお~!」
みたいな自己紹介とか爆笑。

・アビ子先生~!

アニメから抜け出してきた!と言えばアビ子先生もまぁ~~すごかった!
身振りとかももちろんですけど、特に声がアニメと同じすぎて、最初は「え?声だけあやねるがやってる……?」と錯覚するほどでした。
頼子先生とのバトル?シーンのラストでは、涙を流されているのに配信で気付いて驚きました。
しかも自分の辛さを主張するところじゃなくて、大好きな『今日あま』が汚されて嫌だった……という場面で涙するというところもぐっときました……!
2人の言い合いシーン最高でした。

・2.5次元キャラとしての成立ぶりがすごい!

アニメにめちゃくちゃ寄せているというわけではないんだけど、「この方向も確かにいい!」と思わされるような役作りをされているキャストさんもたくさんいらっしゃいました!

中でも平体まひろさん演じる吉祥寺頼子先生と、鯨井康介さん演じる雷田Pははまり役でした。
頼子先生、あんなに落ち着いてて包容力ある感じなのに、役者さんのプロフィールを見ると平体さんの方が田上さん(アビ子先生)より5歳も年下でびっくり。おっとりだけど、芯がある、漫画の世界で生き残ってきた実力者感が出てました。

そして鯨井さんと言えば私的にはペダステの手嶋先輩!
鯨井さんの手嶋先輩めちゃくちゃ大好きなんですよ~……
舞台でお目にかかれて感動……
鯨井さんは役と自分を溶け合わせるのが本当にお上手なんだなと感じました。
手嶋先輩も雷田Pも、アニメから抜け出たまんま!とは違うんだけど、確かに手嶋先輩であり、雷田Pであるという説得力がすごくあるんですよ。
それでいて鯨井さん自身のおもしろさとか魅力も乗っかってる感じ。これが鯨井マジック……!?

・2.5次元・舞台的な演出

「モ」「デ」「ル」とか「打」「上」「げ」ゼッケンを付けた役者さんがパントマイムでどんな場面か想像させる演出はペダステを彷彿とさせましたw こういうの好き。

脚本の改変を「台詞」ゼッケンをつけた演者で表しているのとか、演劇的ですごくおもしろかったです。

GOAさんやアビ子先生など、その場にいない人物を話題にしている場面ではさりげなくその人物が手すり上に表れて、内面を伺えるような演技をしてくれたり、スポットライトが当たっていなくても舞台上にいる人が演技を続けているのが見えたり、舞台ならではのおもしろさがあって楽しかった~。

通し稽古の「TOKYO BLADE!」の歌唱シーンで、メルトの腕がかなちゃんの顔面に直撃してたりw 見返すほど小ネタがありそう。

・スマッシュヘブンの作り込みがすごい!

音楽もダンスも「2.5次元っぽさ」全開で楽しかった(笑)
鴨志田さんかっこよ‼
思わず「ブンブンブン!」と合の手を入れたくなるし、なんなら全編見せてくれ!ってなります。
そしてここでも「ピィン・ポーン・パーン!」といいとこをもっていくみたのりおw

「その先の先の先の先へ~」みたいな若干適当な感じがする歌詞とか、「~だってよ!」というNARUTOを連想させるような主人公の語尾とか、終演後にモブがぴえヨンみたいな声でガヤガヤうるさいのとか、スマッシュヘブンパートはかなり笑えるw
「ちゃんと剃ってんだ!」「当たり前だろ!中学生役だぞ!」といったガヤのやり取りから、鴨志田さんにそり残しを指導されるモブ……w 
このあたりは毎回アドリブなんですかね。
スマッシュヘブンパート好きすぎて、40分あたりを何回もリピートしてしまう……

全体的に結構早口なのに、スマッシュヘブンパートはしっかり尺を取ってくれてるんですよね。
アビ子先生が2回目に見に来るところとか、必然性はないのに、カーテンコールからもう1回ショートバージョンでスマッシュヘブン歌ってくれるんです!
しかも一部メンバーが客席から登場するという小粋な演出w
もう1回見たいと思ってたから助かる……
スマッシュヘブンをいっぱい見せてくれてありがとうw

・それによる鴨志田さんの実力者ぶりがすごい!

鴨志田さんがスマッシュヘブンに主演しているというのは、2.5次元界隈でひっぱりだこという設定の説得力も上がるし良改変ですよね。
他の2.5次元で忙しくても、しっかり『東ブレ』の芝居にも歌・ダンスにもついてきていることを見せられて、鴨志田さんの実力者ぶりが伺える。そして実際全てにおいてめちゃくちゃ水準が高い。さすが北村さん……!

ルビーナンパエピソードも、客席から登場してお客さんをナンパするという演出に変わっていたので、ナンパされた方が非常にうらやましかったです(笑)

よかった~!と思うところを書き連ねていったらまたしても長文になってしまったので、第二幕編に続く!(笑)


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