しがない戯れ言#1
どうもRoka.です。
前回から早くも次が来たね。早いね。早すぎだね。
今回は絵描きらしいことを綴ってみる。
皆さんは「ミクストメディア」というジャンルをご存知だろうか?知らない方はぜひググってくれ。最近はわかりやすい記事やらなんやらが多いと思うので。
自信はないが簡単に言うと異なるもの同士(道具や技法)を組み合わせて作品を作ることだ。合ってるだろうか?
とりあえずここではそういう定義でいかせてもらう。異論は認める。
この回は私が体験したミクストメディア作品制作について話す。長くなるだろう。私は話が長いので。
私が初めてミクストメディアに触れたのが学生時代の授業の一環としてミクストメディアの作品を作ることだった。最初は右も左もわからず、しかも私はコラージュや抽象画をほとんどやったことがない。できないと思っていた。しかし、やっていくうちにその魅力にハマり、最終的には卒業制作の作品の1つをミクストメディアで制作しようと考えるほどハマっていった。
私の学校では卒論の代わりに卒業制作がある。号数が合計100号超えればOKという謎のふわっとしたルール付きだ。みんな大体大きな作品1枚に小さな作品数枚といった感じで進めるわけだが、その制作中に中間発表がある。主に「こんな作ってます〜」というのを先生に示すものだ。その中間発表で私は狂わされたのだ。私は小さい作品の中でミクストメディアの作品を発表したところ「それ大きなキャンバスでやりなよ〜今年○○展、時期被ってて卒制の作品出せないから〜新しくやっちゃいなよ〜(的な感じのコメント)」この先生の言葉で私は狂わされた。
当時私は100号と15号×2枚の作品を卒制として描いていた。つまり先生が仰ったのは「(略すると)100号でやっちゃいなYO!」ということである。
私は褒められるのが嬉しくてつい調子に乗り「頑張ります!」と返事してしまった。中間発表の時点で残り3ヶ月は切っていたと思う。馬鹿なのだ私は。100号を短期間で2つ制作する恐ろしさが皆さまにわかるだろうか?伝わるだろうか?正直後々無理だと思った。私は元々油絵派だったので、片方は油絵を描いていた。その中でもう片方をミクストメディアしかも卒制関係なく展示会の為に描くことになったのだ。正直抽象画初心者だった私には無謀な挑戦だと思えた。だが、「せっかく褒められたしやったろ」的なノリで描くことを決意した。
私は舐めていた。ミクストメディアというものを。あくまでも私が制作しようとしていた作品に限る話かもしれないが。
尋常じゃないほどコストがかかるのだ。当時バイトせず(学校と両立する体力が無かった)貯金を切り崩し生活していた私にはきつすぎた。あとタイパ的にもコストがかかる。乾かないのだ。メディウムが。そして高いのだメディウムその他道具類が。コストを抑えるため100均で代用できるものはできるだけ代用し、乾くのを待つ間に卒制の方を進めるという形になっていった。そして何よりも空間が埋まらないのだ。100号もあると。私の作品はパーツを作り貼り付け、メディウムで盛り上げるまるで自作の物でするコラージュのような感じだった。だから作るパーツもデカけりゃ、メディウムの消費も尋常じゃない。途中から何作ってんのかも分からないし泣きそうになった。最後の方色々あったが割愛させてもらう。まじで長くなる。なんだかんだあったが完成はした。自分で作っといてなんだが「これは一体なんだ…?これが正解か…?」と思った。とりあえず展覧会には出したし、何故か賞もいただけた。嬉しかった。とても嬉しかった。でも不思議と「何故????」という思いは消えなかった。今でも思う時がある。
周りからはおめでとうと言われ、褒めてくれて、嬉しかった。方向性も決まったね。なんて言ってくれる人もいた。私はずっと油絵を描いてきたから「そうか…これが評価されるのか…」とちょっぴり寂しくなった。でも、結局は楽しかったのだ。さすがにもう100号で制作するのはコスト的にも場所的にも難しいけど。
そして現在。ここだ!って時にだけあの手法は使おうと思っている。結局は金なのだ。金がかかるから気軽にできないのだ。だから色んな絵を描くしかないのだ。油絵もアクリル画も違う手法のミクストメディアもみんな楽しい。今はそれでいいと思っている。
とりあえず今回はこれで終わり。ここまでありがとう。次回があればまた読んでみてくれ。しがない絵描きの戯れ言を。