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こんなTYPE BEATは使わない方がいい

初めまして。

名古屋の個人音楽studio「路地裏Labo」にて
Rec.Mix.Masterなどを行っているAKILLYです。
ギタリストとのunit「路地裏CatWalk」でRapをしたりBeatも作ってます。

ありがたい事にお客様も増えてきたのですが、ラッパーが【TYPE BEAT】を持って来た時、ラップは格好いいのにBeatがもっとああだったら...勿体ない...と思う事がよくあり記事にしてみました。

結論から言うと
音圧が高いTYPEBEATは使わない方がいいです。

最初に大半が聞いた事もない「ラウドネスノーマライズ」なんて単語が飛び出しますが、なるべくわかりやすく説明したので読んでみてください。
意識するだけでクオリティが絶対に上がります。


【ラウドネスノーマライズとは】

YOUTUBEの再生時に
・スマホなら 右上の歯車→統計情報
・パソコンなら 画面右クリック→詳細統計情報
で、色々な情報が見る事が出来て、その中に

Volume / Normalized 100%/□%(content loudness △db)
という情報があります。

スクリーンショット 2021-02-02 10.27.34

これは「この動画は△db音量をラウドネスノーマライズして(下げて)再生している」
という内容になります。

ラウドネスノーマライズとは超ざっくり言うと
"一定以上の音圧を一定値になるように音量を下げている"もので
YOUTUBEやApple Music/Spotify等々
僕達が普段音楽を聴くサービスで基本的に導入されているシステムです。

つまり□%の数値が小さければ小さい程、音圧が高いデータという事になります。そして、音圧が高いType Beatは使わない方がいいです!

音圧上げたら格好良くなるんじゃ?と思った方もいるかと思いますが、何故使わない方がいいのかこれから説明して行きたいと思います。


【海苔波形】

スクリーンショット 2021-02-02 11.09.25

これはノーマライズに引っかかってないBeatの波形です。(左側の途中の線は編集の跡なので気にしないでください)

スクリーンショット 2021-02-02 10.56.20

こちらは音圧マシマシなBeatの波形。いわゆる海苔波形。ノーマライズも発動しまくりで100%/45%くらいでした。

このままでは隙間が全く無く、ラップが入る余地が無いので波形を小さくして使用した際の画像がこちら。

スクリーンショット 2021-02-02 11.25.41

ノーマライズしてない波形と比べるとわかりますが平坦です。

本来は波形がギザギザしてて抜けてた音達の角が、音圧を上げる際にぶっ潰されて、平坦で抑揚感が足りないbeatという印象です。

これだとRapを包み込むような良いバランスのbeatではないので、EQ等で頑張って角を復活してみますが…

スクリーンショット 2021-02-02 11.50.41

限界があります!!MIXは魔法ではないので限界があります!!!
元から良い状態のBeatを使うより完成品のクオリティが下がります!

角は100歩譲ればなんとかなっても、MIX中に「海苔波形じゃなければもっと良く出来るのに…」と思う事が多々あります。

色々ともっと格好良くなった可能性を逃しているのです。これはBeatだけではなく声の処理にも影響してたり、Beatは格好良いけど何故かRapを乗せにくい原因だったりもします


更にもっと言うと
そもそもmp3ダウンローダーで抜くのもよくありません


【mp3】

スクリーンショット 2021-02-02 12.46.00

mp3とはデータ形式の1つで
人間の耳に聞こえない音等を削ぎ落としデータを軽くした物です。
先程のEQ画面を見ればわかりますが右端辺りの高音が一気に消えていますね。

文字で見ると特に問題ないように感じるし、僕も音楽始めたては違いがわからなかったのですが、音が明らかに曇って劣化します
ハイハットなどは特にダメージを負いやすいです。

そして音圧の高い楽曲をmp3ダウンローダーで落とした際は、音割れが発生して若干音が歪む事も…。目も当てれませんね...。


【WAV】

スクリーンショット 2021-02-02 12.48.20

なので動画説明文にあるダウンロードリンクやメールなどをして、面倒臭がらず正しくデータを入手しましょう

わかっている方はYOUTUBEでは格好良く聞こえるよう音圧を上げてるけど、ダウンロードリンクに入れたデータは音圧を上げてなかったりします。

その時にmp3ではなくWAVをGet出来たら最高です。こちらはmp3みたいに劣化していなく綺麗な音がするデータで、
海苔波形のぶっこ抜いたmp3を使ってるライバルとこれだけで差をつけれます


【まとめ】

おわかりいただけたでしょうか?
要点だけまとめると

音圧が高いBeatは
・MIXに問題が起きクオリティが下がる
・音が割れてる可能性もある
・ラップも載せづらい
・そもそもmp3よりwavのが良い

という事になります。

あくまで音圧が高すぎる曲の話で90%とかだったら、そこまで気にする必要はありません。

プロではなく自分でMIXをするし、商品じゃなくサンクラ用だし、そもそもスマホのガレバンでやるしな…っていう人もいると思います。

ですが今は月額約1000円で好きな良い音の音楽を聴き放題の時代です。
少しでも良い音楽を作ろうと貪欲な人が結果を残すのではないかと思います。

なので是非次回からは、音圧が過度に高いbeatを避けつつ、正しく入手したものを使ってみてください◎


長文になりましたが、読んでくれた方々ありがとうございます。ご指摘や質問等ありましたらtwitterの方にご連絡ください。
Rec/Mix/Masterのご依頼もお待ちしております。
一緒に格好良い音楽を作りましょう!


AKILLY from 路地裏CatWalk
Twitter @Rojiura_Labo
https://twitter.com/Rojiura_Labo

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