【西村五雲】日本画 /墨、 彩色 査定 鑑定 買取 致します
西村五雲
紙本墨画、絹本彩色など、各種日本画
◎西村五雲の芸術
瀧和亭（たき かてい、1830年1月27日生まれ）は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した南画家であり、花鳥画を中心に多彩な作品を残しました。本名は田中謙、字は子直、別号は蘭田。江戸の千駄ヶ谷で生まれ、幼少期から絵画に親しみ、7、8歳頃には近所の佐藤翠崖に学び、水山、翠山と号しました。
その後、荒木寛快や片桐桐陰（渡辺玄対の門人）にも師事し、16歳の頃には大岡雲峰に入門して南画や四条派の写実技法を学びました。さらに、坂本浩然や田口霞村から漢詩や書道も学び、総合的な芸術修養を積みました。1850年には長崎に遊学し、日高鉄翁に師事するとともに、陳逸舟などの清国人とも交流し、中国絵画の技法や思想に触れました。
1854年に江戸に戻り、幕府に仕えましたが、1856年からは諸国を歴遊し、各地で作品を制作しました。1866年に再び江戸に戻り、以後は国内外の博覧会に積極的に作品を出品しました。1873年のウィーン万国博覧会、1876年のフィラデルフィア万国博覧会、1893年のシカゴ万国博覧会などに出品し、国内では内国勧業博覧会や内国絵画共進会で毎回受賞するなど、高い評価を受けました。
1893年9月25日には帝室技芸員に任命され、皇居造営の際には揮毫を担当するなど、公式の場でも活躍しました。彼の作品は、南画の伝統を踏まえつつも、写実的で緻密な描写が特徴であり、特に花鳥画においてその才能を発揮しました。代表作としては「松に水仙」（明治19年）や「藤花小禽図」などが知られています。
弟子には、二女と縁組した原丹橋や荒井寛方の父・荒井素雲、佐藤紫煙、女流画家の波多野華涯などがいます。また、美学者の滝精一は息子であり、家族ぐるみで芸術に関わる環境を築いていました。
瀧和亭の作品は、埼玉県立近代美術館、群馬県立近代美術館、静岡県立美術館、飯田市美術博物館、信州新町美術館、山種美術館、富士美術館などに所蔵されており、現在でも多くの人々に鑑賞されています。
彼の生涯と作品は、日本の南画の発展に大きく寄与し、その影響は後世の画家たちにも及んでいます。1901年9月28日に72歳で逝去しましたが、その芸術的遺産は今なお高く評価されています。
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