はじめまして。
はじめまして。
note始めてみました。
どんな事を綴っていこうかはっきりとは決まってないんですが、とりあえずやってみる事が大事という事で…。
なんというか、自分が気になっている事、興味がある事、そして実際に経験した事から感じられた気付きを文章に留めて、日常生活にフィードバックできたらいいなって思ってます。
はじめての記事はこの間アカデミー賞を受賞した映画、ドライブマイカーの濱口竜介監督の特集上映がフォーラム仙台で2022.4.8~4.28の間開催されていて、その中で観れた3つの作品についての所感です。
うたうひと
口伝えで伝わる東北地方伝承の昔話。絵本なんかで広く伝わっている昔話ってある程度世間体という検閲が入っているというか、エグみのあるリアリティのある話はあまり好まれないのでおおっぴらには広がっていかないけど、そういうハナシもユーモアも交えてちゃんとこれからの人達に伝えなきゃって思っていた人達が今は昔いましたよっていう事がよくわかったし、それって現在進行形で続いている事がじわっと伝わってきました。
ところでもうすぐ山菜の季節ですが、こうして口伝えで伝承されている昔話って、山菜みたいな野菜と存在感がなんとなく似てる。
広く伝播はしていかないけど土着のものでその土地に根ざして愛されているところとか。
なにかハッとさせられる、面白いと感じる昔話って生きていくために必要な知恵のエッセンスが込められているような気がしますが、山菜の苦味や滋味からも似たようなものを感じます。
あと、口伝えで昔話を詠うその言葉なんですが、今ではすっかり聴かれなくなったじいちゃんばあちゃん世代の方言で、地方は違えど同じ東北人の自分ですら集中して聴いていないと意味を拾えないところがまたエグいというか、今風に言うとエモかったです。
なみのこえ(気仙沼 新地町)
東日本大震災の傷跡のまだ癒えない2012年の1月から撮られた対話形式のインタビュー形式のドキュメンタリー映画。
気仙沼、新地町とも被害が甚大なところなのに、震災に対する受け止め方が多様というか、当時の一連のそれぞれのストーリーを目頭を拭いながら語る人、できる事なら思い出したくない人、わりとあっけらかんとした感じの人、いろんな人達のいわばなみのこえが当時の空気感も含めて聴こえてきました。
突如降りかかってきた信じ難い現実って、あの震災から10年も経って今もなお海の向こうで戦争が続いていますが、そういった安穏とした生活の対極のような現実の中を切り抜けてきた人たちが感じた津波のような心理的波紋って、何か筆舌に尽くしがたいものがあるのではっていう感覚があったけど、そんな第三者的な思い込みとはうらはらにどこかすごくクールというか。ただ、当時の状況を等身大の言葉で語る中で、気持ちの揺らぎみたいな物をぐわっと感じる瞬間があって、そこがすごく刺さりました。