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小説「メジャー・インフラトン」の描き始め(第1部作です。)その14
こんにちは、あおっちです。
🍁食欲の秋!皆様、堪能してますか?
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
フォローやスキをしていただいた皆様、ありがとうござい😂ます。
前回はオリジナルSF小説「メタンハイドレート」をご案内しました。
お読み下さって、ありがとうございます😁
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今回はあおっちオリジナルSF小説第3弾!「100年舟」をご案内します。
③ SF小説「100年舟」
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あおっち、オリジナルSF小説「100年舟」は遠藤(旧姓寺田)麗子と、
やしゃご(玄孫)の遠藤・サニー・純也とのステキな物語なのです。
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時は西暦2081年。
地球から200年かけてプロキシマ・ケンタウリbへ出発した、
恒星間移動コロニーの「ネビュラ:Nebula」。
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200年後の未来に向かって旅する旧人類の物語。
コールドスリープ中の日本人女性、親友同士の60才、
(仮)遠藤(旧寺田)麗子と川芝(旧鈴木)絵里。
200名の地球の科学者や学者と共に乗船していた。
地球から出発して100年後の航海中だった。
突然、ある事変が起きてコールドスリープを中断されたのだ。
コールドスリープを中断し移民を起したのは遠藤の玄孫(やしゃご)の、
遠藤・サニー・純也だった。
遠藤が地球を出発し、100年経った子孫の純也は循環器ドクターだった。
自分のやしゃごに驚く遠藤。
管理AIによる亜空間緊急通信を受けて地球の月面基地からジャンプして来たのだ。
純也の話では遠藤たちの「ネビュラ」航路上で、遠くの宇宙で起きた2万年前の超新星爆発の余波や衝撃波が通過したとの事だった。
荒れ狂う宇宙域。
運悪く恒星間移動コロニーの、「ネビュラ」が4日前に
宇宙嵐の渦に突入してしまったとの事だった。
甚大な被害を被った船体。
生存率を高めるため、2基ブロックに別れていた船体の1基のブロックが
破壊され、補足不能宇宙域へ飛ばされ行方不明と報告を聞いたのだった。
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遠藤がスリープ中の「ファースト」にもかなりの被害が出たが、親友の川芝のスリープ中の「セカンド」は、本体の動力モジュールからもぎ取られ、
現在、捜索中との事だった。
そして、遠藤にもう一つの衝撃が走った。向かっているプロキシマ・ケンタウリbは既に40年前からテラフォーミングされ、2つの勢力に別れ紛争が始まったと言うのだ。
地球人だろうが、異性人だろうが、人間同士の紛争が嫌になって、
地球を飛び出したのだ。
そんな彼等。
人間不信というよりヒューマノイド不信になる遠藤だった。
修理のために、停止した恒星間移動コロニーの「ネビュラ」。
そして、数日経って悲報が来た。
地球人だけの技術にこだわった、「ネビュラ計画」。
心よく賛同し、無二の親友で、参加した川芝こと「鈴木絵里」が宇宙の藻屑となり発見されたのだった。
この広大な宇宙の中で、運の良い事に宇宙空間に浮遊していた絵里のカプセルが発見されたのだ。
その顔は、安らかに眠るようだったと。
……それが唯一の遠藤の救いだった。
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若い頃から共に命を懸けて戦って来た親友。
旧姓、鈴木絵里。
悲しみに突き落とされる遠藤だった。
救助から戻って来た純也の提案で、回収した遺体が乗せられた居住区モジュール「セカンド」を緊急修理後、再びドッキング。
生き残った移民と共にケンタウリbに避難することになったのだ。
ところが、ケンタウリbへの航海途中、純也が言う「反政府軍:ララ」のスペースクルーザーに襲われたのだ。
やしゃごの純也グループと、遠藤たち「ネビュラ」は必死に抵抗したが、拿捕されてしまったのだ。
そして、反政軍のリーダーが現れた。
なんと!それは遠藤・サニー・純也だった。
2人の純也が目の前にいるのだ。
頭が混乱する遠藤だった。
◇ ◇
はい!ここまで。
あおっちは必死に執筆中で~す。
お楽しみにぃ~😁
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第1部作テキスト、「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)
前章、「第8章 マイケル・マゾフシェ・シーラス・マズル准将閣下。」
のあらすじ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジェーン・ゴールドウィン女医がボイス大佐に脅されて、ヒロシ・ミフネを連れ戻しにヒューストン港へ向かった。
ヒューストン市にあるアメリカ陸軍ビルではマイケルがボイス大佐より報告を受けていた。
マイケルはボイス大佐からの報告が終わり、ただちに軍の臨時滑走路に向かった。
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「第9章 ジェーンの塔。」
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月裏の衛星軌道上から暗い月面を見ると、ある一点を中心に無数の小さな光が放射状に囲んでいた。
その光の正体は、敵AXISの武装月面ローバーだった。
その大群が月裏の暗闇の中、レゴリス(月面の砂)を巻き上げて月裏の中心部に向かっていたのだ。
NASAが50年以上前から、一定間隔で差し込んだ20センチ程の振動環境センサーが、レゴリス(月面の砂)の煙を上げて走るローバーに、次々と潰されていく。
◇ ◇
ハワイ・マウナケア展望台群(すばる)第4・月面共同観測所 深夜未明。
金髪オカッパのヲタ博士が、マグカップを持ち鼻歌混じりで立ったまま自分のモニター類を確認する。
「ね〜アニー、随分ご機嫌じゃないの?こんなクソ夜中に。」
雑誌を見ながらスージーが絡む。
「こんなクソ夜中にウキウキするバカは、女を買いに行く、家族に逃げられて独身になった腹が出たオッサンか、キモヲタしかいない。ハハハッー。」
無造作に、マグカップをもったままドスンと座る。
口をへの字にして呆れるスージー・マッカラン博士。
「ヘイ、スージー、俺は超キモイ!筋金入りのキモ・ヲタだぜ!」
暇つぶしの話をしている最中、金髪オカッパのキモ・ヲタ博士の背後のモニターのセンサーを表す点が、周囲から1つ、また1つ消え始めた。
スージーが気が付き、雑誌をゴミ箱に捨て目を細めてアーネストの背後のモニターを見る。
「ヘーイ、スー?何見てんだ。後にイケメンの守護霊でも降りてきたか?あん?」
指を差す女博士。
振り向きモニターに顔を近づけるヲタク。
「あんっ……?」
更に机に置いたメガネを着けるキモ・ヲタ。
「あっ!あっ、あっなんてこった!四方の周りからセンサーが消えてやがる。おいおい何が起きてる!スー?本土へ連絡!オイッ、スー!メインに切り替える。」
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慌ててインカムを着けて連絡するスージー。
アーネストが正面の大画面のメインモニター切り替えた。
表示領域をマクロに拡大する。
「OMG!あーっ!どうなってるんだ!スーッ?」
「やってるよ、うるさいって!」
「俺はセンサーのエラーチェックする。スーまだかよ!」
催促がうるさいアーネストを手で遮りながら、NASAの本部へ連絡をした。
「うるさい!あっ、こちらマウナケア。こちらマウナケア。マウナケアの(すばる)第4・月面共同観測所スージー・マッカラン。緊急です。月裏のセンサーの電波が180キロ四方から中心に向かって受信不能です。解ります?振動計を表すポイントが真ん中に向かって消えてるの!OK!理解できる?何か、そちらで試験か何かをしてるの?本土からの試験や、その他の指示は受けてませんよ。引き継いだスケジュールにもこの時間、何も無いわよ。えっ?何だって?イエス。……イエス。ちょっと待って。」
インカムのマイクを押さえて、首を伸ばしてアーネストに確認するスージー・マッカラン博士。
「アニー!センサーのエラーはないかって。」
アーネストは手を広げたまま、計器を見渡す。
「無いはず。エラー、あ~、あ~、機器のエラーは1つも無し。」
「あっもしもし?何度も確認しましたがセンサーのエラーはないです。えっ土砂崩れ?何で月面で?地盤沈下ですか?何です?……物理的な、イエス……イエス……解ったわ。イエス、解りました。待ちます。回線このままね、了解。えっ?だから了解だってば。」
両手を開いて目を大きく見開き、腕組みをするスージー。
少しの沈黙の後、我慢が出来なくなり、大声で怒鳴るヲタク研究員。
「全く、本土のエリートは!見てないのかよ!全く!」
スージーは、インカムを指差して、マイクを隠した。
「シッ、うるさい!繋がってる!」
唇に人差し指をあてて怒るスージー。
「あっ!イエス!私です。そう、イエス。えっ何?なんて言いました?ジェーンの塔?何ですか?」
モニターの頭を、こぶしで叩いてアーネストを、呼ぶスージー。
「(トントントン。)アニー、アニーって!ジェーンの塔って何よ」
「何っ、何?知らないぞ!なんの事だ?暗号か?ジェーンの意味の宇宙人の暗号か?」
両手を開いて、両眉を上げてクエッションのポーズをするスージー。
そのスージーに引き続き連絡が入る。
「え?えっ?どういうことです?先程の人と違うけど、あなたは誰!イエス。イエス。えっ?何ですっ?解りませんが。そちらで確認できますか?早く確認して!えっこちらのモニター?先程も確認したんですけど……あ~、あ~、ちょっと待って。(アニー、トントントンっ、アニー!モニターは壊れてないの?って。)(あ〜あ〜チョイ待ち、あ〜あ〜異常なし)ですから、こちらのモニターに機械的エラーはありませんよ。あっ、もしもし……もしもし。切れた。もしもし?なんで回線まで切るの!」
怒ってスージーがインカムを、アーネストの足元に投げ捨てた。
「あっちでも急に騒ぎ始めた。やってらんない!」
「あっ!なんでインカムぶん投げた!あ~壊れた!どうすんだよ、このアマ!」
手を広げて、訴えるスージー。
「向こうが勝手に回線切ったのよ!信じられない!全く。」
「何っ?向こうから回線切った?なんてこった!俺たちが最初に見つけたのに!ふざけてる!」
スージーは、また椅子に座り何かのデータか、確認作業を始めた。
慌ててインカムを装着しキーボードを打ち込む金髪オカッパのヲタ博士のアニー。
データの取得コマンドを入力し始めた。
「アニー!アンタ、データとってる?」
「やってる!やってるって!全モニターやってるよ!今から魚拓とるって。
なんでなんだ。チクショー。え~、え~、各部署のデータを完全保存開始。」
「こちらは、重回帰情報をとるよ。さかのぼってデータを取得中。ん~、ん~。よし。だけどアニー?月裏で地震?地殻変動?」
大きなモニターを口を開けて見るアニー。
「オ、オー!なんの冗談だ、スー?ワーオ。あと5分もしないでポイントがぜんぶ消えるぞ!」
「アニー!深深度地震計は?」
( カチャカチャ、カチャカチャ。 )
大急ぎでタイピングする2人。
「あ〜同じ考えだ。まだ消えずに、画面にポイントは残ってるな。」
目を細めて大きなメインモニターを眺めるスージー。加速するように周囲から振動観測ポイントの点が、点滅してから消えて行く。
「えー、後2~3分位で消えそう、急いで!」
「あ〜あ〜地下の20マイル地震計はあ〜え〜っ、チェック。15マイルの~、チェック。10マイル~チェック、8マイル〜チェック、あ〜えーと5マイル〜振動なしチェック。地下は関係ない。(アニー画面拡大して……表示範囲が狭くなってきた。)ちょっと待て、マクロからミクロに切り替える。振動の種類もさっきから解析中だ。」
「アニー振動の種類は、まだ?」
「待て、待て、待て。解析中。」
「チャイニーズアクシスの新型核の攻撃とか、アニー。」
「んな馬鹿な。核なら中心からパッと広がって反応無くなる……来た来た何じゃこの振動パターンは。スージー、モニター見てるか?振動の振紋データもそっちに回すか?」
「ちょ待って。見てるわ。振動が点じゃない。機動なんちゃら歩兵とか歩いて移動するものなら点が続くけど。」
「振紋サンプル、今、陽の当たる基地(PKSF新月面基地)からダウンロードしてる……ヨッシャ!スージー?」
「まさかローバーなの?振紋合わせて。ついでに5分前へ遡った振紋トレースするわ。メインに組合わせてみる……わ、アニー見て、出るよ!わ……な、な何これ?」
大画面モニターの中心に伸びる、無数の線だった。
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「何じゃこりゃ〜!」
「アニー、私たち観てるよね!振紋照合は?」
「あ〜やってるよ……いいぞ、いいぞあ〜出たスージー!やはりアクシスのだ。古いメイドインPROC。"People's Republic Of China"だ!」
振り向いてすぐ、PKSF新月面基地からダウンロードした振紋を何点も照合するオタク研究員。
「この月面車、ほとんど古いアメリカのローバーのフルコピーだけどな。笑える。振紋が20年前のスクラップと同じだ。だけど、えっ、これが何百台もいるって事か!なんてこった!なんてこった!ここに何があるんだ?」
( キュイ、キュイ、キュイーン!キュイ、キュイ、キュイーン! )
そこでハッキング警告サイレンが、赤い回転灯と共に鳴り始めた。
全ての画面に「CIA」のロゴが表示される。
「ハックされてるよ!アニー!」
パニックになる2人。
( キュイ、キュイ、キュイーン!キュイ、キュイ、キュイーン! )
ハッキング警報の鳴る中、画面によってはアメリカ宙軍の鷲とスペースシャトルをもじったマークが表示され始めた。
「スー!あ〜あ〜今度は軍だ!CIAと軍の両方がメインモニターリンクし始めた!なんてこった!(カチャカチャ)ああ〜ロックされた!こっちもロックされてる。なんだ?月裏で何が起きてる!」
「ジェーンの塔ってなんなの!」
大型スクリーンに映し出される何百もの細い線が中心目掛けて伸びていく……。
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3本の長さの違う象牙のような塔が宇宙空間に向かってそびえ立つ。
長い塔は3000m以上あるだろうか。
その3本の牙の塔の周りを囲んで何百もの武装ローバーが近づいていく。
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本日も、お読みいただきありがとうございました。
それでは、次週お逢いましょう😁
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(2024,11/05 追記)
皆様ごめんなさい。追記があります。Nola原作文を見てたら、
あら?あー!思いっきり忘れていました。
ちょっとお読みください。
若い頃の御舩閣下がケガをしちゃうシーンです。
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■ 西暦1944年(昭和19年) 7月14日 早朝。
ペリュリュー・アンガウル島攻略作戦 スティールⅡ発動まであと2か月、アンガウル島の早朝。
早朝の青空から真白な光線を浴びせる南国の太陽。真っ黒に日焼けした褌姿の福田軍曹が4人1組で石垣の後で戦車壕をショベルで掘っている。
「うわぁ今日もお天道さん……はぁ~ヨイショっと。朝っぱら、はっ、はっ、ヨイショっと。いいお仕事っ、してるべね。ヨイショ。はっ、はっ。朝っぱらから、太陽光線、暑っがっぺ~っ!」
石を積み上げた銃床の後ろの地面から跳ね上がった砂と一緒に声が聞こえる。周りでは2人一組で石を運ぶ者、石垣を組む者、鉄条網を張る者が手を休める事なく作業が進んでいく。
日本軍のパラオ・アンガウル島防衛戦「水際撃滅作戦」で米軍上陸を阻む為、島の海岸線に広範囲に障害物を二重、三重に設置していた。
御舩は分隊15人と共に鉄条網を敷設していた。御舩は巻かれた鉄条網を持ち、若い部下が鉄線を伸ばしていた。
「うわっ痛っ!ちょ待て。中村待て!」
と、御舩軍曹。
鉄条網の輪を持っていた手の平を左端から右端まで切り、血が滴る。
「すみません。分隊長、大丈夫ですか?」
と、若い兵士。
「なんともない、ちょい待て中村。」
首から下げたタオルを手にぐるぐる巻いて急いで止血する御舩。
「よし!中村。引け、引け!」
手にタオルを巻き終わると、2人は急ぎ足で鉄条網を引き続けた。
はい、終わりです。お読みくださってありがとうございます😁
これは、「第14章 アンガウルの夜」の章に続きます。
ちょっとだけ、おもしろい話にしてます。
よろしくお願いいたします😊
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