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文学少女なあなたに
今日から三日間電波届かないところに行くよ、って伝えたら別に困りもしないと言われました。
#つらたん
#必要とされたい
今日は表現活動ってめちゃ個性が報われる分野だよね、というテーマで書きたいと思います。マイノリティでいようという内容です。
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銀河鉄道の夜
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僕のお友達が公演制作してる作品があります。
音楽と朗読で楽しむ
「銀河鉄道の夜」
https://awaji-seikaiha.com/news/naminoritei/451/
宮沢賢治が長年推敲を重ねた未完作品を音楽に載せた朗読と一緒に嗜みます。
率直に感想を書くと「好き」でした笑
まず会場に入ってきた時のBGMにシックな雰囲気に設定されていて、インターコンチネンタルのバーにいる気分でした。
幕が開いてからも華美な照明は使われず、朗読の抑揚と作品の内容に集中できる演出になっています。
あぁ、ここはキリスト教的な影響かな。グスコードブリの伝記と同じテーマだな。色々想いを巡らせながら聴きました。
特に、自己犠牲の象徴である蠍の話では、朗読家の抑揚にそっと音楽が添えられて、思わずグッと来ちゃいました。
もう全体を通して言えるのはもう上品でオシャレ!
それでいて作品に真摯に向き合ってるのが感じられる演出です。
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個性は透ける
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そういえば、誰が制作してるかを意識しながら演出を見るのは初めてかもしれない。
今まではオペラでも歌舞伎でも、役者をメインに鑑賞していました。
どんな演技をして、どんな空気感を醸し出すか。演者の工夫、発言力を研究していました。ただ、考えてみると世界観であったり言い回しであったり、その公演での正解が決まるのは演出によってなんです。
それは原作物でも一緒でどうその作品を読み解くかによってコンセプトさえ変わってくる。
演出家のセンスの良い悪い、趣味趣向、倫理観、そういったものは生のままお客さんに伝わる。そんな新たな気づきを得ました。
今回公演制作を担当している方は個人的に飲み友達なのですが、話し方であったり、興味の範囲って結構洗練されてるんです。
だから今回の公演を見た感想は"彼女らしい"だったんです。彼女の個性が伝わってきた。
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少数派である事
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僕の持論として物作りって王道以外あり得ないと思っています。
ここでの王道とは、世間一般に広く受けいられるという意味ではありません。あくまで個人にとって王道である、という事です。
説明させて下さい。
どうしても行き詰まった時って気を衒ったものに飛び付きがちなのですが、大体うまくいきません。いわゆる企画倒れってやつですね。出来上がったとしても瞬殺で忘れられます。
「でも歴史に残る作品は変わった物もたくさんあるじゃないか!」
という声が聞こえてきそうですがその通りです。
しかし、
ひとつ気をつけないといけないのは、その変わっているという感覚は僕ら、あるいは常識と言われるものによるものです。
例えば
ゴッホの絵は厚塗りがしてあって木は燃えるように書かれています。ただ本人はなぜみんなこういう風に書かないか不思議だ、と言っています。
メニエール病に罹っている人は風景がゴッホの絵のようにぐるぐる回ってみえるという研究もあります。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/848704.amp
これが事実かは別として、何が言いたいかと言うと、本人にはそう見えていた可能性が高いという事です。
そして他の作品にとっても一緒です。本人のど真ん中で好きな王道を追求してあった結果、人と違った物が出来上がる。
人と違った強力な個性に鍛錬と演出が積み重なった時、歴史に残る作品が出来上がる。
そしてそれらは自分の好きを突き詰めた圧倒的な王道である。
この瞬間、少数派でいることは目に見えて大きな武器になります。
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というわけで
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ちょっと熱くなってしまったけれど、、
何が言いたいかって、この公演一般向きではないです笑笑
結構前提知識や経験が求められるし、文化的素養も必要です。
ただその分刺さる人にはめっちゃ心の琴線触れてくるんじゃないかなあ。
大多数の人に受けるわけではないけど、特定の人に深く刺さる。僕はそれで良いと思っています。
だって、みんなが平均的に好きな作品ってだいたいつまらんじゃん笑
奇抜に走るわけではなく、真摯に自分の好きに向き合った作品が僕は好きだし、拡めたい。
結果それが大衆受けするものでなくても、もう時代が許してくれてるじゃん。
強力な個性に人が集まる世界はめちゃくちゃ面白いし、全力でその方向に舵を切った方が楽しいと思ってます!
というわけで、私文学少女なの、僕結構本読んじゃうの、って人に超おすすめな公演です!オンライン配信もあるみたいだから興味があったら見てみてねー。
[日 程]
2022年3月26日(土)・27日(日)※2日間開催
[公演時間]
15:00開演(14:30開場)※16:30頃終演予定
[会 場]
青海波 -SEIKAIHA-内の劇場「波乗亭」
(〒656ー1723 兵庫県淡路市野島大川70)
[料 金]
一般 2,000円 小学生以下 500円
オンライン配信はこちら↓
https://eplus.jp/sf/detail/3558270001-P0030001