観戦記ライターの憂鬱と幸福
ZEROさんがこんなnoteを書いていた。
また観戦記を毎週書くハードな日々が始まるのが憂鬱だ、という話だ。
気持ちはめちゃくちゃよく分かる。実際大変だ。
でも、ここでニュアンスとして大事なのは「観戦記を書くこと自体が憂鬱だと言っているわけではない」ということだと思う。もしそうなら断っているはずだし。
ブログなどで文章を書き続けてきたZEROさんは、書くこと自体は好きなはず。
ただ、それを遊びじゃない、趣味じゃない、プロの仕事として媒体の看板背負って責任を持ってやるのは心身ともに大変なんだよ、という話だ。
そこは、自由気ままにやっている一般の方のnoteと決定的に違うところだと思っている。面白いものもたくさんあることを承知の上で、あえてそう書かせていただく。
ZEROさんも書いているように、観戦記を書くのはハードだし、好きじゃないと続けられないと思う。これまで書き手が入れ替わってきた中では、自分から身を引いた人もいたし、おそらく依頼がいかなくなった人もいた。(途中でドロップアウトした人もいた、これだけは許せない)
それでもZEROさんが5シーズン目の観戦記を依頼され、それを受諾したのは、やっぱり書くことが好きで、この仕事にやりがいや喜びを感じているからに他ならない。それはご本人も書いている通りだ。
僕も同じだ。試合の記事を書くこと自体は好きだし、アップされた記事を読んで喜んでくださる人、楽しんでくださる人がいると、大きなやりがいや喜びを感じる。それがまた、次のハードな仕事へのモチベーションとなる。
ちなみに僕の場合はそんなに憂鬱な気持ちにはなっておらず、むしろ観戦記の担当が週2から週1に減ったことに、ちょっとがっかりしているくらいだ。でも、それはそれで他の仕事をやる時間ができたということでもあるので、ポジティブに捉えたいと思っている。
前にも書いたけど、観戦記の仕事はハードだし、この仕事単体でみれば、リターンは少ない。でも、長期的に続けることによるメリットは必ずある。
ZEROさんは書き手として高く評価されて知名度もさらに上がり、「追憶のM」の原作など、大きなお仕事で活躍されている。プロになった今も、積み上げた実績は間違いなくプラスに働いているだろう。
ゆうせーさんも、Mリーグ観戦記を通じてたくさんMリーグを見てきたことが、配信者としての成功や著書の出版につながった部分がたくさんあったはずだ。
そして僕も、観戦記の仕事を長く続けたことで、本の仕事をはじめいろいろなお声がけをいただけたし、プレジデントで原稿を書く機会にも恵まれた。上記のお2人に比べれば無名も無名な存在だったが、今では少しだけ存在も認知してもらえている。
もちろん、局面を切り取れば大変なこともたくさんあるし、後ろ向きな気分になることもある。そんなときに支えになるのは、読んでくださる方々の温かい声なのだ。
少なくとも、僕は観戦記の更新を知らせるキンマwebのツイートや、そこへの反応には、他の方が書いたものも含め、全て目を通している。
記事が面白かったら、で結構です。そこに何らかの反応を目に見える形でいただけると、僕らも励みになります。
改めて、今シーズンもよろしくお願いします。
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