挨拶だけで身の安全を確保した友人の話

モンペと言われようが言わずにはいられなかった

私は今超ど田舎の過疎化の進んだ地域に住んでて、当然子供も少ない田舎に住んでます。
海もあって山もあって自然環境は良いと思いますが、正直ずっとここにいるのは子供の将来の選択肢が少なすぎて、そのうち引越すとは思います。
あと、はっきり言って田舎の人間関係も苦手です。
私は地元生まれだから、私を理解している幼馴染や、身元も知られてるし、よそ者に対しての「探り」がみんな大好きなのも嫌だなって思います。娯楽が少ないと噂話が好きなのはアフリカも同じですけどね（笑）

こんなど田舎からアフリカで１０年も住んでたのは多分、私位なもんだし、元々の性格もあるのか、海外生活が長かったのもあり、言いたい事もはっきり言います。それで最近とても嫌な出来事がありました。

モンペと言われても仕方ないけど学校に苦情を入れました。それはこの地域の子供達の挨拶の出来なさです。
バス停に息子を送り出しに行くと「おはよう！」と言っても全員に無視されました（たった数名ですよ！？）
そして、もっと悪いのはきちんと挨拶できる子だった息子も「周りが挨拶しないからしなくて良い」ってなってしまい、挨拶をしない子になってしまっていたのです。
私はその場で息子を注意しました「挨拶だけはちゃんとしなさい！」息子の大好きな、私の友達のさおりちゃんも言ってたでしょ！と

挨拶のできない子供達と覇気のない子供達

別に体育会系みたいな大声で挨拶しろとは言わないし（むしろ、そういうのりは私は好きではありません）自ら進んで挨拶できなくても、挨拶されたら返すのが普通じゃないですか？顔見知りの不審者じゃなく知り合いなんだから。

同じ学校で徒歩通学をしてる子達も同じです。
「挨拶しても無視」するので同僚は聞こえなかったのかな？と２度挨拶したら「不審者を見るような目で見られたから」もう２度としないって言ってました。

あと、バス通学の子も、徒歩通学の子も共通して、覇気がないのです。
バスの中で寝ている子も多いし、徒歩通学の子はみんなうつむき加減で歩いてるんです。月曜の朝のサラリーマンみたいな感じ？
習い事が夜だったり、みんな遅くまで起きてるんでしょうね。
今からこんなで将来楽しめるんでしょうか？

それで学校に手紙を書きました「挨拶を無視するのは不審者対策ですか？」と。それと私の親友のさおりの話を書きました。

クレイジーな友人

私がモロッコのマラケシュという町で仕事をしていた時、ある程度身の安全の確保の為にも外国人も多い、いわゆる警備員付きの高級住宅街に住んでいました。周りにはおしゃれなセレクトショップや美術館があって、日本でいうところの代官山みたいな地域でしょうか？（当時勤めていた会社はその頃は儲かっていたので寮として高級マンションに住めていたのです。

一方のさおりは、家賃も安いし間取りも気に入ったからって理由でモロッコ人ですら、そのエリアはやめておけというような、いわゆる「貧民街」に住んでました。

日々の暮らしがやっとのような人たちが暮らすエリアで、しかも超奥まったエリアで迷いやすく、迷い込んだ外国人をターゲットに窃盗なども多発していた、いわゆる治安の悪い地域でした。そこら中に若者がたむろしているような場所で、女性の一人暮らしには全く適さないエリアでした。

挨拶で近所の愛されキャラを確立させた

でも彼女はものすごくバイタリティがあると言うか、悪く言うとぶっとんでたんで、近所にたむろしてる若者達にもいつも進んで笑顔で挨拶したり、買い物は近所のお店で、顔を売りつつ着々と「近所の愛され外国人キャラ」になり、そうやってある意味地域を掌握したんですね。
当の本人も「アイツいい奴だから、アイツに悪い事しないようにしよう」思ってくれれば良いっしょ👌という作戦でもあったらしいですが、彼女は元々人当たりがよく、息子も彼女の事ははじめて会った時から大好きです。
貧民街だけど、下町みたいな義理と人情もあったので彼女の作戦は見事に成功し、ちょくちょく私が遊びに行ってたけど「あいつの友達だな！元気かー？」って言う感じで私にまで好感を持ってくれました。
ちなみに彼女は私が南部の街に転職したら、アトラス山脈（最高峰は４０００m級）をバイクで超えてきて、クズダンにですら「さおりはまじクレイジーで最高だな👌」と超好感触でした。

挨拶一つだけでも、小さな世界は変われる

そうだから、何が言いたいかと言うと、挨拶１つで世界って変わるんです。東京みたいな都会だと誰彼構わず挨拶してたら、おかしな奴と思われるかもしれないけど、挨拶きちんとできる子の方が可愛いし、愛されると思いませんか？特にこんな過疎化で子供が少ない地域で、おじいちゃん、おばあちゃん達にすすんで挨拶出来たらもう、みんなのアイドルですよ。
実際息子は３歳くらいの時にこっちに帰ってきたんですが、とにかく人見知りもせず、みんなに愛想を振り向くものだから村のアイドルでした（笑）
ある時、お寺参りに行ったら、小銭が余ったからって、そこらじゅうの
じいちゃん、ばあちゃんからお小遣い稼いできた位です。

私も元々幼少期進んで挨拶できてた方ではないけど、無視はした事ないと思うんですよね。私の手紙を受け取った先生は他の地域から赴任してきた割と熱めの先生で「この地域の子供達の挨拶の出来なさにはびっくりしました」と言っていたくらい共感していただき、息子には躾は私がしますから（よその子までは知らん）学校では引き続き指導をしていきますから、なんとか現状を変えましょうという、謎の同盟が結ばれたのでした。