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「達成率を改善すると達成率が向上するので達成率を達成率を改善する指標にしましょう」昭和生まれの老害クリエイターが苦手な、数字を悪用する人々

老害太郎の老害話。始まるよ

このNoteは、基本的にはリッチコンテンツの解説記事や需要のなさそうな技術系レッスンを発信するためのものなのですが、(詳しくはこちら)閑話休題的に、Rogaiプロジェクト発足のきっかけになった、老害太郎のよもやま老害話も不定期でアップしていこうと思っています。
老害太郎は、比較的経験豊富な老害だと思うので、せっかくだからみんなにも老害情報を共有したくて。。と書くと体裁は良いですが、要は「怨みつらみ&悪口」ですね。
「怨みつらみ&悪口」なので、企業名とか個人名とか特定できないようにしている旨、お察しください。
そして、書いてあること全ては老害太郎の主観的観測に基づく「怨みつらみ&悪口」なので、一定の真実が含まれているとは決して考えないでください。お願いします!!つーか、全部嘘だからね!!
そして、記念しないべき初めてのよもやま老害話のテーマは、「数値を悪用する人々」です

2つのタイプがいるとみた

いきなり学歴話で恐縮ですが、老害太郎は中くらいの学力の私立高校の普通科を卒業した後に、ヤンキーだらけの専門学校に行って卒業しているくらいなので、勉強、特に数学がすごく得意なわけではないのです。そんな自分が見ても「この人、本当にあの国立大学の理系出ているのかな?」「MBAとっているんだよね・・・」と思ってしまう方々に現場では割と高確率で遭遇します。その方々の共通点として「数字の扱いが悪い」があります。
「扱いが悪い」としたのには理由があって、主に2つのタイプがあるのでそう表現してみました。

  • タイプA:悪意がないけど、結果的に数字を悪用している

  • タイプB:はっきりと悪意があって、数字を悪用している

Bの人は普通に詐欺師なのですが、また別の機会で語りますね。
今回はAの人、悪意がない人の話です。

数字は公平さのため(多分)

数字や数学の史実は知りませんので(専門卒免罪符を振りかざしてしまって申し訳ないです)
主観的な価値観だけど表明すると、現場でいう数字というのは「本来自然には存在しない価値尺度を、人間同士がまぁまぁの納得感を共有できる形で提供してくれるやーつ」と思っています。
例えば身長。高さなんてのは本来存在していないけど「177cmは160cmの人より17cm高い」としておけば、納得するよね。的な感じですかね。
この場合は、身長160cmの人が「僕は身長が160cmだから、身長が177cmの人より高いぞぉ」とは言いにくい。
と言うのが数字の概念を共有する効果だと思っています。

共有している雰囲気

先ほどの例だと身長160cmの人は「僕は身長が298cmだぞぉ」と嘘をつく方が簡単です。
嘘がバレるのかどうかはともかく、暗黙の了解と言うか無意識の「数字による比較尺度のシステム自体そのものは疑わない」と言う雰囲気がありますよね。これ。さりげないけど重要なので気に留めといてくださいな。

さて、事実はこうだ

老害太郎は、行動経済学者でも統計学者でも心理学者でもないので、実際にあった事実だけを紹介しますね。
(まぁ、事実とは言っても、本当は老害太郎が考えた作り話なんですけどね)

作り話1: 意味のない数値化

1 クライアント(依頼企業)は、とある会員を集める系のWebサイト(ECサイトと思ってもらえればOKです)。
売上や会員数の伸びが下がっているので、原因を究明して改善提案をしてほしいという案件。

2 その案件に対応したのは、某数値改善します系会社の「数値改善ニキ(仮称)」

3 数値改善ニキは、自社の万能自動ツールにそのWebサイトを解析させて「数値改善スコア(仮称)」を算出した。何でも、数値改善スコアがわかればそのWebサイトの現状がわかるというものらしい

4 そして、数値改善ニキの会社には色々な会社の「数値改善スコア」の膨大なデータがあるので、そのデータ同士を比較することで、クライアントの問題点や解決案がわかるという

5 1ヶ月後、数値改善ニキが解析して分かったこと:「御社の売上や会員数の伸びが下がっているので、数値改善スコアも低いのですが、数値改善スコアを改善できれば、売上や会員数の伸びも確実に上がります」

6 クライアント:「ふむふむ」

7 数値ニキ「御社の数値改善スコアは4.85でした。業界1位は5.75なので、あと1ポイント程度増やせば業界一位になれます!」

8 クライアント:「さすが数値改善ニキ!! 具体的な数値なので、信用できるうぅぅ。じゃあ、その数値改善スコアの向上させかたを教えてください!!」

9 数値ニキ:「売上や会員数の伸びが上がれば、数値改善スコアも自然と上がるので、一緒に頑張りましょう!!」

最後 両方:「ウェエエエエエェェェイイイ!!!

作り話2: 数値化できないものを無理やり数値化

1 クライアント(依頼企業)は、社員の離職率の多さに悩む、中堅のシステム制作会社。
離職率や社員のやる気を改善してほしいという案件。

2 その案件に対応したのは、某人事サービス系ベンチャーの「HRニキ(仮称)」

3 HRニキは、自社の万能自動ツールにそのクライアントの人事情報を解析させて「HRポイント(仮称)」を算出した。何でも、HRポイントがわかればその会社の社員の現状が数値的にわかるというものらしい

4 そして、HRニキの会社には色々な会社の「HRポイント」の膨大なデータがあるので、そのデータ同士を比較することで、クライアントの問題点や解決案がわかるという

5 1ヶ月後、HRニキが解析して分かったこと:「御社の離職率が低いので、HRポイントも低いのですが、HRポイントを改善できれば、離職率は確実に改善します」

6 クライアント:「ふむふむ」

7 HRニキ「御社のHRポイントは4.85でした。HRポイントが10.00になれば離職率はゼロになります」

8 クライアント:「さすがHRニキ!! 本来数値にできないはずの、社員の心の中や人間関係を、具体的な数値で表現してくれるので、信用できるうぅぅ。じゃあ、そのHRポイントの向上させかたを教えてください!!」

9 HRニキ:「離職率や社員のやる気を改善すれば、HRポイントも自然と上がるので、一緒に頑張りましょう!!」

最後 両方:「ウェエエエエエェェェイイイ!!!

どちらも作り話ですよ(念押し)

どちらも作り話なのであれですが、それぞれの数字の扱いとしては

作り話1: 意味のない数値化

数値改善ニキの会社の数値改善スコアの本来の役割は「雑でもいいから簡単な数字でパッとWebサイトの現状把握できるやつ」
だったらしいので
→たいして価値のない数値に多大な価値を与えてしまっていた。
が問題点。

作り話2: 数値化できないものを無理やり数値化

HRニキの会社は「とりあえず手に入るデータを無理やり他のデータと相関させたやつ」だったらしい。
例えば、

  1. 社員の機嫌が良いと企業の成績が良い傾向がある

  2. 自動販売機の飲み物の種類が多いと社員の機嫌が上がる傾向がある

  3. つまり、自動販売機の飲み物の種類を増やせば企業の成績が上がるのだ

の論法で、唐変木なデータを集めて、唐変木な数値を出していたようです。
実際は、そもそも「社員の機嫌」という数値化できないものを無理やり数値化する際に数値化容易な別なもの「自動販売機の飲み物の種類」に相関させちゃってるあたりがヤバそうなやつ。

→数値化できないし、しても意味ないものを数値化できると思い込んだ。
が問題点。

別途考察しますが、老害太郎許すまじ

数字や統計誤謬系論文はいっぱいあると思うので、その路線には踏み込みませんが、それとは別の次元の、もっとレベルの低い話として「少し考えればわかることでは?」が老害太郎が一番訴えたいことです。
数値を示す側(今回で言うと数値改善ニキとHRニキ)は、クライアントの課題に真剣に向き合っていればこんな数値は絶対使わないでしょうし、
数値を示される側(クライアント)は、そもそも数値がポンコツであるとは疑っていません。
こんな仕事を大人がしていいのかな。本気で事業に向き合ったり、人間に向き合っていないのかな。
と思っちゃいました。ファンタジーですけど。作り話ですけど。
そして、こういう作り話がたくさんあるので、今後も発信していければいいなと思います。何の役にも立ちませんが。
そして、
現場が悪いのは分かったが、じゃあどうすればいいのか!!そしてなぜこうなってる!?誰が悪いんだ!!
悪口ばっかり言ってないで、老害太郎も改善案示せよ!否定するだけは社会人として卑怯だぞ!!
と言われそうなのですが、
それは老害太郎もその通りだと思うので、今後別記事で考察予定です。
とはいえ今回は保留するので、すみません。
とりあえず
「数字の公平さを悪用するんじゃないわよ!!」
でした。

一番言いたかったこと

数字(数値)の正しい使い方として、老害太郎は「リッチコンテンツ」をおすすめしています。
デカルトさんが、神的な意味合いで設計したとかしてないとか言われているとかいないとかの絶対座標の話。
一番簡単なところだけ使う三角関数。加速度とかラジアン。。などなど。発信しちゃおうと思ってます。
意図するせざるにかかわらず、人を騙す目的で「公平さを演出するための数字の使い方」に老害太郎は断固反対なのです。
老害太郎が好きなのは、同じ数字(入力)なら、同じ結果(出力)になる。と言う公平さなのです。
(でも、数学の能力は人並みなのです)


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