秘境探検~丹沢最深部 遺言棚2011
2011年秋に挑んだ、丹沢三滝(早戸大滝、本棚、遺言棚)の一つ遺言棚の登山記録である。遺言棚までのルートに整備された登山道はありません。所謂バリエーションルート(以下Vルート)といわれ、ルートファイディング(地図やコンパスなどをもとに正しい道筋を見分ける能力)経験者向けのルートである。個人的には早戸大滝よりも行程が長く難易度も高いガチの冒険ルートです。挑むなら遺言書いてから挑めと言われこの名がついたとか。
コース
玄倉→仲ノ沢経路→東沢→東沢乗越→遺言棚→石小屋ノ頭→大石山→ユーシンロッジ→ユーシン渓谷→玄倉
コース状況(2011年時点)
危険個所 東沢乗越直下、遺言棚落ち口から遺言棚
迷いやすい箇所 中ノ沢経路から東沢分岐、遺言棚から石小屋ノ頭
東沢F1(ナメ滝)
5mの程の滝だが見応え抜群。この横から登っていく。見た目ほど難しくはない。
遺言棚落ち口
遺言棚の上部である。何とも神秘的で美しい。この手前から左を巻いて崖を下って行きます。
遺言棚
3段45m。早戸大滝ほどのダイナミックさはないが、周囲は丹沢最深部ならではの秘境感抜群の雰囲気だ。文明から遠く離れた世界で、ここには社会的地位や名誉など一切存在しない。あるのは太古から変わらぬ風景だけだ。ここにくれば本来の自分に戻れると感じた。
遺言棚~石小屋ノ頭~ユーシン渓谷
遺言棚からは不明瞭な迷いやすい道をたどり石小屋ノ頭合流する。ここからは一般登山道である。大石山というピークを越えてユーシンロッジへ下りる。ここで登山道は終わり、長い山奥の林道を玄倉のバス停まで10km程歩く。途中照明のないトンネルもいくつか通るのでライトは必要である。途中に紅葉が美しいユーシン渓谷がある。水はエメラルドグリーンで透明度も高い。夏はシュノーケルが楽しめそうだ。
まとめ
今回紹介したコースは今まで挑戦した丹沢のVルートの中で最も難易度の高いルートであったが、早戸大滝に挑んだ時よりもVルートに少し慣れてきたせいか、かなり冒険を楽しむことができた。2011年の記録であるため現在はかなり道の様子が大きく変わっていると思われる。