🎹あなたの左手のコードは、エロール・ガーナーのスタイルの中によく見られるのですが、初期に彼の影響を受けましたか?

たまたまピアニスティックな面でエロールが指標だったんだ。他にもテイタム、ナット・コール、テディ・ウィルソンなど、何人かの影響を受けたよ。(略)エロールは自分の内にオーケストラを感じていた。彼のプレイは常にそうだった。印象派の流れで、ラヴェルやドビュッシーの水準だったと思うよ。一つのスタイルを創り出す人は誰でも影響力をもつもんだよ。二本の手でピアノにアプローチする、これが彼のスタイルだ。

ペダルトーンやスーパーインポーズコードが多いですね


それがジャマルの身上の一つだよ。僕はペダルポイントが好きで、かなり初期から影響されていた。それに、印象派から出発してるから、スーパーインポジションも好きだ。ある部分、クラッシックに根ざしているね。ラヴェルをかなり勉強したんだ。好きな作曲家の一人だよ。

アーマッド・ジャマル


ピアノのペダルトーンとはどんな奏法ですか?

ピアノのペダルトーンは、特定の音符や和音を持続させるためにペダルを使う奏法の一つです。具体的には、ピアニストが低音の音符を弾いた後、その音を持続させるためにサステインペダル(右ペダル)を踏み続けます。これにより、その音が響き続ける間に他のメロディーや和音を演奏することができ、音楽に豊かなハーモニーとテクスチャーを加える効果があります。

ペダルトーンの使用は、特にクラシック音楽やジャズで見られる技法で、和音の進行に深みを与えたり、曲の特定の部分で音の層を作り出すのに効果的です。ピアノ以外の楽器、例えばオルガンやエレクトリックベースでも同様の技術が使われることがあります。

スーパーインポジションとはツーファイブみたいな弾き方ですか?

スーパーインポジションは、ツーファイブ(2-5)の進行とは異なり、ジャズやその他の即興音楽でよく用いられる理論的なコンセプトです。この奏法では、基本的なコードの上に別のハーモニーやスケールを重ねることで、音楽に新たな色彩や複雑さを加えます。つまり、演奏しているコードの上に別のコードやスケールを「重ねる」ことによって、より豊かで多層的なサウンドを生み出す技術です。

例えば、Cメジャー7のコードの上にDメジャーのスケールを演奏すると、通常のCメジャー7の音色に対して新しい音が加わり、聴き手には予期しない音の組み合わせが印象的に響きます。このようなスーパーインポジションは、即興演奏で独自の解釈や個性を表現する際に特に効果的です。

ツーファイブ進行は、ジャズやポピュラー音楽においてよく使われるコード進行で、具体的には二度のコード(通常はマイナーコード)と五度のコード(ドミナントコード)が連続するパターンです。これにより、曲が自然にトニック(主音のコード)に解決する流れを作り出します。この進行はハーモニックな流れを強調するものであり、スーパーインポジションとは異なる用途で使われますが、両方ともジャズの即興において重要な要素となっています。

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