非常に温度が低い時もあれば、非常に高い温度の時もある
宇宙における超電導技術の応用
ちょ、超電磁マシン?
第2世代高温超伝導体を用いた磁場印加型マグネトプラズマダイナミックスラスター 第2世代高温超伝導体による磁場印加型スラスター
超伝導SIS素 子による電波検出技術
宇宙空間での超電導実験に関しては、主に地球の重力が及ぼす影響を排除して超電導現象を研究する目的で行われています。地上の実験室とは異なる、微重力環境での超電導物質の性質や振る舞いを調査することで、超電導理論の理解を深めたり、実用的な超電導材料の開発に寄与することが期待されています。
過去に実施された具体的な実験には以下のようなものがあります:
国際宇宙ステーション(ISS)での超電導実験:ISSの微重力環境を利用して、超電導材料の成長過程や物性を観察する実験が行われています。例えば、超電導体内での磁束の挙動や、超電導転移温度の変化などが研究されています。
宇宙空間でのクールダウン実験:超電導体を使用する際、その性能を最大限に引き出すためには低温環境が必要です。宇宙空間でのクールダウン技術に関する実験も行われており、地球上よりも効率的な冷却方法の開発が進められています。
材料科学実験:微重力環境は、超電導材料の成長や結晶構造に影響を与える可能性があります。宇宙空間での材料科学実験は、より高品質な超電導材料の合成に向けた知見を提供しています。
これらの実験は、超電導技術の未来に向けた基礎研究として重要な意味を持ちます。特に、エネルギー効率の向上や量子コンピューティング分野での応用など、実用化に向けた研究開発が活発に行われています。
一つの具体例は、NASAが行った高温超電導宇宙実験(HTSSE)です。この実験では、高温超電導デバイスやコンポーネント(主に受動型のマイクロ波およびミリ波コンポーネント)が宇宙環境での生存能力と宇宙システムの運用改善の可能性を示すことを目的として、1992年に宇宙へ打ち上げられました