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2022J1第10節 横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸 プレビュー ~Stick to Marinos Football~

大学院生の赤松先輩と20歳の青人は同じフットサルサークルの先輩後輩。
マリサポの同志である2人は、会うといつもマリノスの話をする。

【プロローグ】

青人:
こないだの柏戦、えらいことになってしまいましたね、、

赤松:
本当だよ、、なんでドウグラスがフルコンディションで出てきてんだよ。

青人:
あははwww
パイセン完全にドウグラス欠場前提で展望してましたしねw
まあそういう日もありますよ。

赤松:
その中途半端な励ましは時に人を傷つけるんだぞw

青人:
さーせん。以後気を付けますw

赤松:
にやにやすなw


【最近のヴィッセル神戸】

青人:
さぁ、中2日で神戸と対戦することになります。
神戸は今季まだ勝てていないみたいですね。

赤松:
2分け1敗か。最後はリーグ優勝を目指しているんだろうし、思わぬ低調さだろうな。

青人:
まあ三浦アツは戦術がないですからw

赤松:
ほう、、まずはその誤解から解いていく必要がありそうだな。

青人:
え、誤解なんですか?
神戸って名のあるタレントを集めているだけだと思ってましたw

赤松:
たしかにそうとしか思えなかった時代が僕にもあったけど、それの何が悪いって話だし。
あと今季に限って言えば、やりたいサッカー、つまり"戦術"に沿った人材を集めているように思えるよ。

青人:
え、そうなんですか?
ただのタレント集団だと思ってました。

赤松:
いや、ありゃ明らかにチームとして描いているサッカーを前提とした補強をしているね。

青人:
それは一体どんな、、?

赤松:
ポイントは扇原貴宏汰木康也だね。
この2人に共通することは何だと思う?

青人:
マリノスファミリーです!!!

赤松:
・・・。

うん、たしかにそうだな、、w
でも僕が意図した答えを言うと、前所属クラブで左サイドでプレーしていた選手ってとこなんだよ。

青人:
あーたしかに、、
扇原はよく左サイドに流れてプレーしていたし、汰木も浦和レッズでは左ウイングをやってましたよね。

赤松:
そう。神戸は、彼らの特徴を活かした、左サイドを強みとしたサッカーがしたいんだよ。

青人:
たしかに神戸って左サイドのキャラ濃いですよね。
てか、何よりイニエスタが左サイドに流れがちで、左サイドのハーフスペースでボールを持ってるイメージがあります。

赤松:
そう、イニエスタだけじゃなくて、2トップの武藤も、サイドバックの酒井高徳もみんな左サイドに流れて密集を作る。

青人:
それってなんでですか?

赤松:
左偏重でボールをキープしながら打開を試みて、仮にボールを奪われても密集を作っているからすぐに奪い返せる。

青人:
なるほど、わざと左偏重にして、無限ループを作るってことですか。

赤松:
そういうこと。ただ、これには一つ難点がある。

青人:
それはどんな?

赤松:
スタートのポジションからみんなが移動して左サイドで密集を作るのには時間がかかるんだよ。

青人:
そうか。神戸って中盤ダイヤモンド型の4-4-2で、そもそもウイング置いてないですよね。
そこで預けて時間作る、ができないのか。

赤松:
そうそう。そこを特に突っつかれたのが開幕の名古屋戦。
名古屋の中盤に蓋をされてうまく前進できていなかった。

青人:
中盤のラインを越える前に奪われてマテウスや相馬に好き放題やられるとかいう地獄絵図は確認しましたw

赤松:
まあそんな感じ。
あの試合は扇原が左のインサイドに入っていたんだけど、なかなかサイドの前方で時間が作れなかったんだよ。

青人:
タカも新チームで苦労してるんですねぇ。

赤松:
そうだね。そこから次の浦和戦、福岡戦と試合を経るなかで、先述した左のインサイドに誰が入るかによって状況を打開しようとしているように見える。

青人:
と、いいますと?

赤松:
浦和戦では郷家、福岡戦では佐々木が起用されていて、どちらも素早くサイドに流れて起点を作れる選手なのよ。
彼らに加えて武藤がサイドに流れて起点を作って、全体的に左偏重の密集をあえて作る。

青人:
結構ロジカルなように見えます。

赤松:
でしょ。ちゃんと勝ち筋を作って、そのための選手起用をしているんだよ。
あと、攻め方は左サイドだけでもなくて、中央への鋭い縦パスもガンガン刺してくる。

青人:
あ、左サイドだけじゃないんですか。
そこだけ封じればよいかと思ってたのにw

赤松:
そこだよね。両方から攻められるよっていうのをチラつかせるのは狙いの一端にあると思う。
あとはやっぱり大迫の存在が大きいかな。

青人:
大迫ですか、、
代表戦見ていて衰えも感じるのですが、やはり彼は脅威ですか?

赤松:
脅威だよ。相手のCBに対して背負ってキープできるし、ポストプレーは一級品だし。
彼のようなレシーバーがいるから強気な縦パスを刺せるんだと思う。

青人:
なるほど。でも神戸って今季あまり点が取れていないですよね。
それってなんでですか?

赤松:
左偏重のポゼッションも中央への縦パスも、全体的に単純な打開の難易度が高いことばかりにトライしているんだよね。逆サイドをチラつかせることもせず、ただ左に多くの人員を配置してポゼッションをすれば、やっぱり相手もサイドに密集を作って守ってくるし、その狭いスペースを打開していくのはなかなか難しいものだよ。
中央への縦パスもそう。中央は相手が最も警戒して守る場所だから、そこを強引に切り崩すのは至難の業だよね。

青人:
たしかに。言ってることは理解できますが、それって当たり前じゃないですか?
さすがにそれが難しいことくらいわかっているんじゃないですかねぇ。

赤松:
わかっていると思う。その点、イニエスタのコンディションが上がっていないのは一つあるんじゃないかな。
2,3枚の相手をたった一人で剥がしてしまうイニエスタが万全のコンディションだったらもう少しうまくやれているし、今はそれを待っている節はあるね。

青人:
なるほど。

赤松:
あとはこのチーム、昨季から両センターバックが変わっているんだよ。
フェルマーレンは退団、菊池流帆はコンディション不良で出遅れている。
代わって新加入の槙野、小林、大崎あたりが今はセンターバックを務めているんだけど、昨季のCBコンビの不在による影響が現時点では出ていると思っているよ。

青人:
それはどういう面でですか?

赤松:
例えば被カウンターの局面。
昨季までならたった2人で潰せていたものが潰せなくなっている。
特にアンカーのサンペールは、守備範囲がそこまで広くない分、フェルマーレンと菊池でそこをカバーしていた部分が大きいんだけど、それが槙野と小林ではなかなか難しい。

青人:
まあ、昨季のコンビが異常だったんじゃないですか?w

赤松:
それはもちろんある。
でも、そんな夢物語を実現してしまうのがヴィッセル神戸のすごいところではあるから、そう考えるとやや物足りなさはあるかもしれないね。

青人:
たしかに。まあ菊池流帆はじきに帰ってくるだろうし、それだけでもだいぶ変わりそうですね。

赤松:
もしかしたらこの試合で帰ってくるかもしれないぜ?

青人:
あ、この人、ドウグラスの欠場予想が外れたから予防線張ってるわ。

赤松:
バレたかw
もう俺の言葉など信じるな。


【試合展開の予想】

青人:
さて、そんな神戸に対してマリノスはどう戦いますかね?

赤松:
マリノス視点でいうと、川崎戦、柏戦で生じたビルドアップの課題の進捗を図れる絶好の機会になるよ。

青人:
たしかにここ2試合はビルドアップのところで苦労していますね。
そして、中盤3枚がサイドにスライドしてくるのは同じでした。

赤松:
そういうこと。そして神戸戦もその課題と向き合うことになるんだよ。

青人:
そうか!神戸も中盤3センターのシステムですもんね!

赤松:
そう!特に山口がいるマリノスの左サイド。彼はサイドへのアプローチのスピードがあるから、ここをうまくかわせるかどうかは課題進捗を測るメルクマールになるかな。

青人:
前節はエドゥアルド、永戸ともに課題が見て取れました。
あの試合を経て2人がどう修正してくるか、楽しみですね。

赤松:
そうだね。マルコスが怪我で欠場濃厚、岩田も出場停止というなかで、ビルドアップを助けてくれる習熟度の高い選手がいないことが予想されるよね。
その状況でどこまでやれるのかは非常に難易度が高いテストだよ。

青人:
中2日じゃ前節終わってからほぼ練習できていないですもんね。
話し合いでなんとかするしかないのかなぁ。

赤松:
選手同士だけじゃなくて、監督、コーチ、アナリストを含めたコミュニケーションの部分が試されるかもね。

青人:
なるほど。ケヴィンはこの試合に向けて何かしてくるでしょうか?
例えば昨年11月の試合のように中央封鎖ミドルブロックとかしてきますかね。

赤松:
どうだろうね。とにかくサンペールとイニエスタをどう試合から締め出すかじゃないかな。
マリノスがボールを持って神戸を押し込む時間を長く作れるのが理想だけど、神戸にボールを持たれる時間もある程度想定されるよね。そういう時間帯にしっかり中央を塞いで彼らにボールを触らせないことができるかどうか。

青人:
開幕後3試合を見た感じだと、ボランチに悠々とパスを通される場面が多くて、とてもプレスがハマっているとは思えません。

赤松:
たしかにそうだね。そこはいまのマリノスの課題ではある。
まあ優先順位の観点から、いまはそこに手を付けられていないのかもね。

青人:
ケヴィンはこの神戸戦で何か手を打ってくるのでしょうか?

赤松:
まさにそこがこの試合の注目ポイントだよ。
前節敗北を喫したチームの指揮官として、ケヴィンは勝利にこだわった采配をしてくるのか、それとも、あくまでチームの熟成を図る采配をしてくるのか。
完全にこっちと決めることはできないけど、どちらの要素が色濃く出ているのかは注目だよね。

青人:
昨季11月のアレは勝利にこだわった采配だと思っています。

赤松:
うん、その側面が強かったかな。今回はどうやってくるんだろうね?
青人はどっちがいい?w

青人:
もちろん勝ってほしいですから勝利にこだわった采配をしてほしいです!

赤松:
なるほど!僕はね、、、、





To Be Continued・・・


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