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今日はランプのボトムで

ミニランプのボトムに立って「なんで私、こんな怖いことしてるんだろ?」って思うことがある。「ええ…?なんであんな鉄パイプに突っ込んで行かないといけないの?」って思いつつ、弱々しくプッシュすると、脚が小さく震えてて上手く動かない。降る時は遅れないようにRに体重をかけること、その時に膝を内側に入れること、登る時は膝を伸ばさないようにしながら体重を抜く、ひとつひとつ確認しながら繰り返すとちょっと気持ちが落ち着いてきて「次、次で行こう…」と心に決める。思いっきり踏んで、姿勢を低くすることに集中して、加速を感じながら、Rの前でしっかり体重を抜くことを意識して伸び上がるイメージでコーピングにカチャッと前のウィールをかける。かけた瞬間に心臓がピュンと跳ね上がって、一緒にビリッと前足の太腿から足首にかけて寒さみたいな感覚が走ったままコーピングからウィールが外れて、反対側へと下がって行く。するともう反対側のコーピングまで来てる。「もう、もう一回踏まないといけないの!?」って戸惑いながら、もう一回思いっきり踏む。加速を感じてまたかける。また下がる。「ああ、もうやめたい」って思いながらもう一回。4回くらいやると「もういいよね、うん」って出来たことに安堵してスケボーから降りる。

プラットフォームに登って、人の間に立って、自分は誰の次だっけ?なんて、その場にいる人達の服装を確認する。「緑の人の次だ…。緑の人…緑の人…」と心の中で繰り返して、他の人の滑りを見守る。1人が終わるたびにスケボーのテールをプラットフォームにドンドンと音が鳴るようにぶつける。すごいね!って気持ちもあるけど、同時に自分を励ましてもいる。緑の人が滑り出すと「ああ、またやらなくちゃいけないんだ…」と少し憂うつに思って壁にかけてある時計を見る。「あと15分はやろう」って決める。

ランプは何回やっても怖いけど、怖くなくなるには何回も何回もやるしかないことを知ってる。怖くなくなって、出来なかったことが出来る瞬間がくるのも知ってる。それを待ってる。私にも「来る」はずなんだって。内心、怖くて、やりたくなくて、憂うつでも、またランプのボトムに立って、スケボーをボトムに置いて、トラックとウィールがカチャッて鳴る音を聞いて、心臓バクバク言わせながらまたRに向かってプッシュする。

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