FUNHOME
#FUNHOME done!!
BW版のサントラを聞いて、
トニー賞パフォーマンスを見て、
とても好きだったので、待ち焦がれてた翻訳版。みんな歌がうまい、訳詞が無理ない、照明と装置がしっくり、赤コンバースと白シャツ衣装がまさしくアリソン!と、総合芸術すぎる。すごくよかった。
お話が重め(自殺したゲイの父親を持つレズビアンの43才漫画家が過去を振り返る)なのに、楽曲のPOPさもあって、サントラではするっと聞こえていたのです(英語がちゃんとわかってなさすぎw)
今日の翻訳版は、LGBTというよりも、家族がそれぞれを思いあって破綻していく、それぞれの感情が訳詞にぐっと出ていて、「Ring of Keys」は日本語で聞けて良かった!さすが、高橋亜子さん。子役アリソンの龍杏美さんのうまさが際立つ、目の前にいる"彼女"のハンサム加減がせまりくる感じ。あんな風に一目ぼれできるのはうらやましい。
瀬名じゅんさん、初見。いやー、大人アリソンはずっと舞台上にいて、ストーリー展開を見守りつつ、悲しい・悔しい・嬉しい思いが見え隠れ。最後のシーンまでの流れが素敵すぎた。3人のアリソンが1人なのだとちゃんとわかる。なにより、歌がうまくて、ハンサム!白シャツ姿素敵。
大原櫻子さん、3回目。大学生アリソンとして、「私のテーマはジェーンとのSEX」って何度も何度もうたうシーンは、CUTE!とにかく恋にうかれちゃってる流れがほほえましくて、ほほえましくて、相手が女子かどうかはもはや関係ない境地。ヒトを好きになるってそういうことだよね。
吉原光男さん。私が思い描いてた父親はもっと父親すぎる頑固さとか、堅物感があるイメージでした。もうね、SEXYなのです、吉原パパが。なので、そりゃそうなるよね!とw でもやっぱり自殺に向かう感じはまだよくわからないな。稼業もあって、少し前に新しい家も買ったのに。
紺野まひるさん。ママが紺野さんですごい良かった!耐え忍ぶ感じ、でも包み込む感じ、でも爆発する感じ、どれもこれも。初めの曲のリフレインでママが歌うのは女性としてはしんどい。ヒトを愛するって苦しいことなのだなあ。とてもきれいで、しゅっとしてるママがFUNHOMEの救い。
上口耕平さん、初見。見たいけど見送るミュージカルによく出ていらっしゃったので、ようやくようやく!という感じ。何役もやるのに、それぞれの男の子がちゃんと違う。ブルースは誰でもよかったんだねーwと思えるくらいに!素敵な声だなあ。声が印象的。
楽曲がほんとうに素敵なので、きっちり歌を届けてくれる役者さんが揃い、無駄のない訳詞で聞くと、ストーリーの裏側がちゃんと見えて、自分とのリンクにも気づく。照明が曲とともに、明らかに変わり、歌詞の意味を「補足説明」している感じも”The 演劇”でした。
すれ違う父娘の、別れと再生の物語
主人公・アリソンはペンシルベニアの葬儀屋(Funeral Homeを略してFun Home)の長女として生まれ、今は漫画家として活躍しています。彼女は今、43歳。父ブルースが亡くなった時と同じ年齢に差し掛かっています。アリソンとブルースにはいろんな共通点がありましたが、一番は・・・アリソンはレズビアンで、ブルースはゲイだったこと。そしてアリソンはそれを受け入れ、父は隠し通す道を選び、自らの命を絶ったのでした。―なぜ父は自らの命を絶たなければいけなかったのでしょうか?
セクシャルマイノリティとして、そして文学や芸術を愛する者として、共感しあいながらもすれちがい続けた父と娘。現在、大学生、幼少期それぞれのアリソンが、父との思い出をたどりながら、父の本当の想いに迫っていく、家族の再生の物語です。
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