オプジーボっていくら?期間は?どんな人に使えるの?などなどの疑問に答えていく
少し長くなりましたので、今回はこの辺で
次のnoteで治療の期間、気になるお金そして今後のオプジーボの展開について書いていけたらと思います。
とこんな感じで前回終わっていたと思うので今回はこのテーマにしたがって話していきたいと思います。
薬剤師の先生方が様々な薬を扱っていく中で”分からない”なんてことももちろんあるんです。そういう時はこのサイトで調べます。添付文書がデータで手に入れることができます。
PMDA(医薬品医療機器総合機構)のことです。
ここで”オプジーボ”と打てば大体のことは書いてあります。
さて、本題に入りたいと思います。
治療期間について
一言で言うと人それぞれです。
とはいっても、それだけでは終われないので一般的な話を…。
まずは病気によって投与計画が異なります。
でも、どの病気にも静脈から1時間以上かけて点滴注射で投与します。
肺がん(非小細胞肺がん)、腎がん(腎細胞がん)の場合
投与スケジュールとしては、オプジーボを投与した次の日から13日間は休薬します。投与日と休薬期間を併せた14日間を1サイクルとして、投与を繰り返します。
(1日オプジーボを打って、13日間休んでまた打つの繰り返しです。)
メラノーマ(悪性黒色腫)の場合
投与間隔に関しては、主治医の判断により、以下のどちらかが選択されます。
<2週間隔投与の場合>
投与スケジュールとしては、オプジーボを投与した次の日から13日間は休薬します。投与日と休薬期間を併せた14日間を1サイクルとして、投与を繰り返します。
<3週間隔投与の場合>
投与スケジュールとしては、オプジーボを投与した次の日から20日間は休薬します。投与日と休薬期間を併せた21日間を1サイクルとして、投与を繰り返します。
金額
「オプジーボ」は現在の100ミリグラムあたり約36万5千円から約24%下げて約28万円とする。2014年に皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の薬として保険適用された時は約73万円で、当初から6割超下がることになる。と発表しています。
これはあくまで薬本体だけの価格となりますし、症状によって使う量も異なります。(聞いた話だと1か月で300万かかるともいわれています。)
薬本体の値段、通称薬価と言いますが、これは2年に一度大きく見直され基本的に値段が下がる傾向があります。
これについてはまたの機会に話したいと思います。
しかしながら、絶望的にならないでほしいです
ご存知の方もいると思いますが、高額療養費制度があります。
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」があります。
上限額は、年齢や所得に応じて定められており、
いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられています。
(年収が高いほど負担する額は大きくなります)
これは毎年見直されるので、定期的にチェックする必要があります。
副作用
これは必ずしも出るわけではありませんが抗がん剤で全くでないって方は聞いたことがないです。このオプジーボですが、副作用によって薬を中止した後も何か月も悩む方もいます。(人それぞれです)
以下のような副作用が報告されています
間質性肺疾患、重症筋無力症、心筋炎、横紋筋融解症、筋炎、大腸炎、重度の下痢、1型糖尿病、免疫性血小板減少性紫斑病、肝炎、甲状腺機能障害、神経障害、腎障害、脳炎、重度の皮膚障害、静脈血栓塞栓症、インフュージョンリアクション
今後の展開
オプジーボはがん治療において革命をもたらしたといわれています。
それでも薬が効く確率は2~3割程度。
これを改善するためにオプジーボだけでなく他の薬も使う併用療法というものが研究されています。
今アメリカなどで研究が進んでおり今後国内でも普通に使われる日が来ると思います。
さらに、以下の症状にしか使われていないオプジーボですが、今後適応される範囲が広がることがあります。これもしっかりとチェックしておきましょう
根治切除不能な悪性黒色腫
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌
最後に、日々病気は進行していくと思います。しかし、私たち医療従事者もそれに負けないよう日々研究と患者により沿いながら生きていることも忘れないでいただけたらと思います。