『残穢』小野不由美 読んだ

面白かったけど映画の方が親しみやすいかも


残穢読んだ。
なんか友達が前に映画が面白いって言ってて、
映画観る手段ないし原作を読んだ。


『残穢』あらすじ

リアルフェイクなホラー小説だよ!

この家は、どこか可怪しい。
転居したばかりの部屋で、何かが畳みを擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる
怪奇現象を調べるうち、ある因縁が浮び上がる。
かつて、ここでむかえた最期とは。
怨みを伴う死は「穢れ」となり、感染は拡大するというのだがーー

新潮文庫版裏表紙より引用

ホラー小説家(おそらく作者本人)が
昔募集していた
「あなたの怖い体験やお話を教えてください」
というコーナーに今更届いたお便り。
「家で畳を擦る音がする」
その原因を調べるうち、
怪異は更に広く深く、時を遡って繋がっていく。


まず小野不由美さんの説明から。
ホラーも色々書くけどいちばん有名なのは
ファンタジーの「十二国記」シリーズかな
異世界転生します でも全然チートじゃないし
人に騙されるし1巻の悲惨さすごい
2巻からどんどんファンタジーになる
あ、でもあの現実世界に逆異世界転生した
麒麟の悲惨さもすごい

小野不由美ホラーを読むのは初めてだけど、
ファンタジーでもなんか他人事みたいな書き口を
しているので感情が動かないんだよね
ラスト付近で急に引き込まれることもある

あんね〜〜〜小野不由美の本って重いのよ
何が重いって分かんないけど
ちょっと男性風味な書き方で
事実情報が多いんよ

私が男性作家をあまり量多く読めないのは
情報が多くて疲れるからなんですけど
それに似たものを(とくに残穢では)感じました

ほかの女性作家はさ〜
事実に対して感情描写が比較的多いような気が
しないでもないんだよな〜〜
だからこう〜入り込みやすい〜気がするな〜


感想(ネタバレ薄いほう)

ただでさえ私にとって重い小野不由美の本、
題材が「時を越える穢れ」ときたもんだ

今の話からどんどん遡っていって
沢山の人の名前と因縁と沢山の事件と死者と
それらの原因となった怪異が
それぞれの時系列に沿って出てきて

それが後の怪異と事件と死者につながって
そして主人公も巻き込まれたりして
うわーーーーーー!!!!!!!!!
頭パンパパン!!!

つかれた

流れとしては面白かった
多分そっちが後続だけど雨穴さんの『変な家』
に似てる感じ てかだいたい一緒

リアルフェイクホラー。どこまでが虚構か分からない現実に染み出してくるタイプのこわさ

なんか家で変な音がするのがさ〜
やばい事件に繋がってて
貴方もいつ巻き込まれるか分かりませんよ……?

みたいなさ〜感じ〜?

だから一人暮らしの人はめっちゃ怖いと思うんだよね
でも私は読み終わった時「つかれた」って思った

長かったから

平成からどこまで遡っちゃうの……!?!?
何人人が死んでてどれだけの怨念が、
あるの〜〜〜〜〜〜〜〜!?!?

ってなった

こわい、こわいかなあ……。こわいかも……?
ふと思い出して嫌になるかもね
でも世間で言われる
「本棚に置いておきたくない」
ってほどでは無かった
だって面白かったしいいじゃん
多分読み返しはしないけど つかれるから

今住んでる家で
(厳密には残穢では「家」自体が
 怪異の原因では無いが)
昔たくさん人が死んでてやばいで〜す
みたいなの、

「それはそう」

って思っちゃうからな

恩田陸の『私の家では何も起こらない』
っていう連作短編小説がそんな感じ
(初めて読んだ恩田陸作品!やったー!)

本物の幽霊屋敷を探しているという男が
女性小説家である主人公の住む一軒家を訪ねてきて、
でも主人公は「うち別に変なことないけど」
って思ってる。

でもその家では昔いーーーーっぱい残酷な感じで
人が死んでて、今でも呪いは残ってるけど
主人公は別に気づいてない。みたいな。
これはね……面白いよ……。全部主観で書かれれて……。叙述トリック増し増し……。ミステリーじゃないけど……。だいすき……。

話が沢山逸れた。
『私の家では何も起こらない』を読んだのが
中学生のときで、それから
「どの場所でもどっかの昔に人は死んでる」
と思ってる。
ずーーっと遡ればそりゃ死んでるよね。

ん〜〜読んでよかったとは思っていますが
「残穢は怖い」って思わなかった理由が
自分でもあんまり分からん。
怖いか??????
小野不由美の文章だ!やりぃ!とはなったけど



感想(ネタバレ濃いめ)

怖くなかった理由としてひとつ言えるとすれば、
「何が原因か」よく分からなかったところかな

畳を擦る音→着物で自殺した女性
→赤ん坊の泣き声→嬰児殺しの女性
→親殺しの少年→座敷牢の男性
→殺せ、焼けの声→炭鉱で死んだ人達

ってつながるけど
(めちゃくちゃ省いた、
 事件も被害者も3倍くらいある)

人が原因なのに
誰?みたいな怪異と主人公が遭遇するとか
ん〜いや〜原因ははっきりしてるんだけど
なんか……イメージが湧かなかったんすかね
何?ってなっちゃった

「障り」はよく分かんない怪異
でも原因は「人の怨み」で、

例えば雨穴さんは大抵「人の怨み」が原因で
それをオチでかなりハッキリさせる。
強めのどんでん返し的なオチもつくし
ストーリーとして読みやすい。

梨さんは「分からないもの」がほとんど。
なんか、嫌〜なことは分かるけど
すごい害があるわけでもないし
多分人じゃないしなんか……嫌だ……。
ってなる。
梨さんのはすごいぞ。ほんとすごい
「意味がわからない」嫌さがすごくて怖い。

その中間だったのかな……。
原因は人の怨みで、
「障り」っていうよく分からない概念と
合理性のない繋がり方(作者自身がそう記している)
が混ざってて
何を怖がればいいのか
ちょっとよく分かんなかった、のかな?

ホラー小説って解決しないことも多いから
「あれはなんだった訳????」
とはあんまり思わなかったけど
「なんだったんだ……」とはなった(?)

な、みんな、どういう、感じで、怖いって、
感じ?
面白かったです 話は 繋がるし

いや〜〜〜オチがひっくり返るやつ読みすぎて
フェイクホラーはオチのない話がほとんどって
忘れてましたわ 😉
デカいオチがあると作者が再起不能になって
その文章この世に出てるの何……?
ってなるからね

映画見よかな
何を期待して読んだかわからんけど
面白さを説明しづらいというか
掴みどころがなかった。

とりあえず次は屍鬼(小野不由美ホラー)読もうかな
そろそろ十二国記買おうかなあ
守り人シリーズ……夜のピクニック……
辻村深月……向田邦子……東野圭吾……

うわ〜〜〜!!!!!!
たすけて〜〜〜〜〜〜!!!!
ゆるして〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

またなんか読んだら
またなんか言います

待つな次回!

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