日本でシード、アーリーのVCマネーは、もう要らない5つの理由
2010年日本で起業し、2012年には韓国でも起業しました。スタートアップイベントに参加したりデモブースを作ったりして、VCから声かけれることを望んでました。が、最近は、500万円から1000万円程度のVCマネーは完全に飽和状態で投資は受けやすいが、シード、アーリーVC以外でも資金を調達する方法が増えてきましたので、ただ資金が必要でシード投資を受けることは、あまりおすすめ出来ません。私は、2011年頃にシード投資を受けてましたが、今年、全て自社株を買取ました。
シード、アーリーで調達した場合に有り得る課題をまとめました。
1.だった500万円を投資してくれたVCから、あなたのアイデアや運営ノウハウなどが、勝手にライバルでもある他の投資先に共有されます。
シード、アーリー投資は、安定的な収益よりも成長率を高さを求めます。なぜなら成長率こそがエグジットの可能性が高くなるからです。
仮に、VCの投資先で上手く成長率を伸ばしている投資先がある場合、VCは他の投資先も同じやり方で成長率を伸ばしてほしいものです。
さらに、シード、アーリー投資は流行りのジャンルに投資する傾向が高く、ちょっと昔だとビックデータ、エコノミーシェア等を名乗るサービスなら投資を積極的したりする。今でいうフィンテックやライブ動画だったりするので、投資先も似ったようなところに複数投資することになり、お互いに情報を流して、VC的にはどっちらでも当たればいいので、あなたの貴重なノウハウは勝手に数十社の投資先に共有されてしまいます。
2.VCの主な収入は手数料であり、あなたの成功(エグジットやIPO)によるものではない。
まず、TechCrunchの投稿ブログを参考にしてほしいです。
「うまくやっている」の定義にもよるが、3倍のリターンを実現できないでいる残りの95%は、投資活動ではなく手数料で全てを賄っているのだ。ほとんどのVCは、投資家から受け取る手数料(ファンド額の2%)を主要な収入源としており、それだけで十分やっていける(1億ドル規模のファンドであれば、年間手数料は200万ドルになる)。
参考URL:http://jp.techcrunch.com/2017/06/08/20170601the-meeting-that-showed-me-the-truth-about-vcs/
特にシード、アーリーのVCの収益源は、あなたの成功有無とは関係なく、投資活動そのもの(ファンド運営手数料)であり、スタートアップイベントや何かしらのコンテストを開催するとか、Facebook等で一生懸命にスタートアップをサポートしているような投稿は、あなたを成功へ導くためではなく、投資活動 = そのものが仕事(収益源)であります。
もちろん、VCのバックには複数の個人投資家があり、毎週報告する義務があるので、今週はこういうイベントを開催するとかたくさんの報告する時のネタ作りでもあります。
3.あなたの志やアイデアが良いから投資するよりは、個人投資家が納得するところに投資する。
もし、あなたが、高学歴、元大手IT出身(特にエンジニア)、20代前後、さらに、最近流行りのITキーワードを含まれた事業アイデアを持ってれば、かなりの確率で投資を受けられるでしょう。なぜなら個人投資家から見た時に納得しやすい投資案件だし、個人投資家が一度納得してくれたら、仮に失敗(会社精算)してもダメージが少ないからです。
とにかく個人投資家が納得しやすい案件に投資したがります。どうしてもシード投資を受けたいなら、今、旬のITキーワードをなるべく多く述べてると良いでしょう。
4.ファンド額を増やせば収入(手数料)も増えるので、バンバン投資する。あなたのアイデアが立派だからではない。
仮に、1名から3名程度で運営されているシード、アーリーVCなら、ファンド額を10億円まで増やし、手数料を3000万円程度手に入れて、1000万円は自分の給料として支払い、残り2000万円は賃金、接待交際費等に当てたいと考えているでしょう。
ファンド額を増やすためには、たくさんのスタートアップに投資しないといけませんから投資するだけで、あなたのアイデアが立派だからではないかもしれません。
5.知名度のための投資を受けるならあり。ただ資金が必要なら日本政策金融公庫などで充分かもしれない。
500startupような知名度があり、特定のVCから投資を受けた場合、知名度が一気に上る場合も多く、特にあなたのアイデア(サービス)が知名度を必要とするものであれば、最もイケてる(知名度が抜群のVC)で投資を受けるのはありかもしれません。ただ、運営資金がほしくてあまり知られてないVCから投資を受けるつもりなら日本政策金融公庫に訪ねてみてほしいです。
日本政策金融公庫 新規開業資金の案内ページ:https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/01_sinkikaigyou_m.html
きちんと社会経験があり、ちゃんと納税されできていれば、利率(年)2%未満で500万円程度なら無担保で融資してもらえます。但し、出来れば起業する前(会社等在籍中)に相談を受けた方が経験者として融資が通りやすいと思います。
仮にあなたのアイデアが非常によくて成功すると思うなら約500万円で、自社株をVCに10%を渡せますか?それよりは、低い利率で500万円位を借金する手もありではないでしょうか?
起業するならプロトタイプができるまで自己資金や親から借金したりして、リリースまでなんとか維持し、運営フェーズになり、会員数が増え始めたら1000万円から3000万円程度で投資を受けた方が良いかもしれません。
イメージソース:flickr
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