Strawbs
Strawbs - Strawbs (1969)
ソーニャ・クリスティーナは結構な来歴の持ち主で、元々がフォークシンガーだったのも後で知った話。しかもそれなりの時期にそれなりのポジションで歌っていたのもあって、ちょっと道が違えば完全に英国フォークシーンに出て来た人だったかもしれない。ミュージカル「ヘアー」の出演は知られているが、その後サンディ・デニーが抜けた後の1968-69年頃に超短期間の間The Strawbsに加入したのはあまり知られていない。その時にバンド内の二人のメンバーにのぼせ上がられて二股かけるくらいに、魅力的過ぎてバンドにはいられない状況になったらしい。もしかしたらそれでThe Strawbsが解散していたかもしれないが、面白い歴史の一幕。ソーニャ・クリスティーナが関わったThe Strawbsのアルバムはないけど、シングルB面曲「Or Am I Dreaming?」録音時はそのドタバタだったらしいとデイブ・カズンズが回想してます。
そのThe Strawbsとソーニャ・クリスティーナで検索してみたら、最近リリースされたThe Strawbsの40周年記念のライブにソーニャ・クリスティーナも出演した「40th Anniversary Celebration」がリリースされている。何とも驚くばかりだけど、本人たちは短期間の活動だったにもかかわらず、その関係性を覚えていたようだ。よほど密な関係だったのかもしれない。
その「40th Anniversary Celebration」はまだ聴けてないしYouTubeでも見当たらないので、最初期のThe Strawbsに進んでみるかとファーストアルバム「Strawbs」です。先ほどの「Or Am I Dreaming?」も入ってるし、The Strawbsが売れる前のアルバムだし、トニー・ヴィスコンティだし、ジョン・ポール・ジョーンズやニッキー・ホプキンスも参加してる。ジョンジーはZeppelin参加直前の仕事か。作風はどこかTyranosaurus Rex風な音だが、、トニー・ヴィスコンティだから納得。タブラパーカッションが入ったりフォークギターの使い方も音色も一緒。そういう意味ではまだサイケ的フォークで、The Strawbsの個性はさほど出て来てない。フワフワした感触だから好きな部類のアルバムです。軽やかで重厚、アメリカ音楽に影響受けてるけど出来切れない英国の性。一方で英国らしい曲調と作風、そしてトニー・ヴィスコンティの音作り。隠れた名作かも。後のThe Strawbsをイメージする必要もなく、この時期の英国フォーク・ロックで光り輝いている。
好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪