「記事から曲」3曲目が完成。虹倉きりさん!
「記事から曲」3曲目の完成です!
今回は、物書きナレーターの虹倉きりさんが書かれた『未明に見た夢』というショートショート作品とのコラボです。
応募いただいた際のコメントでは、事前に「気持ち悪さがあるかもしれない」と仰っていました。
白米をコーラで炊くような話だったらどうしようと思いましたがそういう気持ち悪さではありませんでした。
作品を読んだ感想として、確かに気持ち悪い部分があるし、それが表現の核なのであろうことがビンビン伝わってきます。
詳しくはぜひ虹倉さんの記事を読んでみてくださいね!
さて、音楽で「気持ち悪さ」を表現するのには、いくつかアイデアがあります。
すぐに思いつくのは「不協和音」。一般的な和音の構成から敢えて外れた積み方にすることで、音に緊張感を出すような効果があります。
わかりやすいのは「世にも奇妙な物語」のメインテーマでしょうか。
の、あれ。脳内再生してください。
本来おちつくべき場所とは違う場所に音があることで人は不安を覚え、それはある種の「気持ち悪さ」と呼ぶことができます。
というわけで、不協和音は、まず採用。
それだけだと物足りないので、今回はリズムの不協和音もあわせて入れてます。
リズムの不協和音も考え方は同じで、本来あるべき場所にリズムのアクセントがない。リズムが嚙み合ってないパートが存在することで気持ち悪さを演出できます。
具体的には4分の3拍子でギターを弾いている後ろでドラムが4分の4拍子になったりしています。
ことばで説明するよりも聴いていただいたほうがわかりやすいと思うので、ぜひお聴きください。
虹倉さんから受け取った「気持ち悪さ」のバトンを僕なりに再表現した雰囲気が伝わりましたでしょうか。
曲の終わり方は原作小説になぞらえて後味の悪さを引き立たせるために追加したパートです。
タイトルは、小説に出てくるネズミを象徴して名付けました。
意味合いというよりも手ざわりや不気味な雰囲気を湛えるアイコンとして用いたものなので、読み方は特に指定していません。というか僕もどうやって読むのかわかりません。
いちおう、そんな単語が存在するのかどうか気になったのでGoogleで調べたら、「常用漢字チェッカー」がヒットしました。頭おかしいやつだと思われたのでしょうかね!
ことばで表現された小説から伝わってくるイメージや雰囲気を音楽に変換して二次創作を行う、「記事から曲」企画を象徴するようなコラボになったと思います。
虹倉さん、ありがとうございました!
制作配信
今回はアドリブ的に作る要素が多かったので、普段のように譜面にメロディを書くのではなく、ギターを弾きながらイメージに合う素材を挙げていくような作り方になりました。
そのため制作の配信は画面共有ではなくギターを弾いている様子をiPhoneで録っています。
恥ずかしいですが、あーでもないこーでもないと悩みながらギターを弾くジユンペイをご笑覧ください。