音楽とぬくもり
最近はアルバムの宣伝ばかりしていてまともに記事を書いていなかったので、久々に雑記。
今日はクリスマスに出演するライブのリハーサルに行ってました。商店街主催のイベントで、野外のバンドライブです。
冬場の野外ライブというのは、おたがいに大変なものです。
肌を切り裂くような北風が吹きつける中でみなさまにわざわざ足を止めていただくためには、音楽がぬくもりを提供できる存在である必要があります。
ぬくもりにはいろいろと考え方があります。
ダンサブルなナンバーを演奏して踊ってもらい、物理的に体温を上げていただくとか。
コールアンドレスポンスで一緒に歌ってもらい、やはり物理的に体温を上げていただくとか。
まあ、出来れば、じっくり聴き入ってこころあたたまるような演奏を提供できることが、僕らが目指すべき音楽の価値だと思うのですが、
音楽そのものにどのような温度が宿っているかというのは人によって感じ方が違うので難しい(だからこそ取り組む意味があるともいえる)。
ひとつ言えるとすれば、すくなくとも、ステージがあたたまっていない音楽はあたたかくないです。
料理にとって重要なことは「美味しくあること」ではなく「美味しそうに食べてもらえるような料理であること」だし、ジャケットにとって重要なことは「カッコいいジャケットであること」ではなく「カッコつけたいときに着ようと思ってもらえるジャケットであること」です。
音楽もそれと似てて、お客様が楽しめる音楽を演奏するというよりは、自分たちが楽しむことによって「楽しそうな音楽だな」と思ってもらうことの方が、実は、重要です。
そういう意味で言うと今日のリハはとても楽しかったので、本番もきっといいステージになると思います。
歳なのか経験なのかわかりませんが何かがそうさせているのですが、最近の僕は自分のこだわりに執着することは視野が狭窄してさみしいおこないだなと思うようになりました。
かといってホイホイ言いなりになってりゃ良いってもんでもないんだが、、、
たとえば、今日僕はリハに4本ギターを持っていきました。
本番で使うのは1本ですがその1本をどれにするか、メンバーと合わせてみた印象で決めようと思ったからです。
テレキャスを最初に使ったのですが、たまたまテレキャスがバンドと相性よかったので、そのままテレキャス採用になりました。
もう少し若かったころは、たとえ結果的にテレキャスになるのだとしても4本全部使って通してみないことには判断できないと思っていたし、それを自分のこだわりだと自認していました。
たしかに、正確を期すなら4本全部弾き比べるべきです。
しかしそんなことをすると他のメンバーは疲れます。
その疲れは演奏に不穏な影を落とすことになります。
今の僕の考えでは、自分が気持ちよくギターを弾ける環境よりも、スムーズに演奏が進行することのほうが重要です。
ま、そんなわけで、23日の本番を楽しみにしています。
最近エフェクターボードを少し変えました。
個人的には今回ワウ(←右端のVOXて書いてあるやつ)を使えるのが嬉しい。というかワウをやりたかったんで、無理矢理ワウ使うことにした。これは上に書いたことといきなり矛盾するが、ギタリスト的なこだわり。
変えたのは真ん中のオーヴァードライヴ。9 volt pedalsさんのSurfing Bear Overdriveという機材で、前から持っていたしnoteの企画曲レコーディングでもよく使っていたけど、ライブのボードに組み込んだのは初めてです。
歪系は全部One ControlのSonic Blue Twangerに集約されてて、これはプリアンプ的に使ってる一台。Sonic Blue Twangerを使うのと使わないのとでは、ビールとノンアルコールビール、もしくはコカ・コーラとコカ・コーラ・ゼロくらいの違いがあります。
リバーヴは気分によって、欲しけりゃ入れるくらい。
アンプで最低限のリバーブは作ってるから、それに上書きしてまで欲しい場面というのはあまり多くない。
左端の緑のやつはモジュレーション。まぁ、これも、曲によってかな。基本的には使わない。しかし持ってないと必要になったときに絶望する。それがモジュレーションというもの。
コンプは、クリーンで攻めたいときにSonic Blue Twanger単体で鳴らしたいけどそれだと音量が足りないというときにヴォリューム要因で使います。
後半はギターマガジンみたいになってしまったが、久々の雑記でした。