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うたスト参加者のみなさまへ感謝の記事。


「うたスト」各賞の受賞作品が決まりました!

全部で130本もの作品を投稿していただき、本当にありがとうございました。



常々思っていることですが、題材が同じでも10人いれば10通りの異なる二次創作が行われることが、クリエイトの良さですよね。


マシンには同じ素材を投入したら1種類の成果物しか出てきません(というかバラバラだったら困ります)。

感じ方が異なるからこそ生身のクリエイターであり、それでこそコラボが成り立つものだと思います。



詳しい賞の発表は、こちらのPJさんの記事からご確認ください。

メンバーからそれぞれ賞についての肉声コメントもあるのでぜひチェックしてくださいね。



賞の発表では、僕の課題曲に投稿してくださった皆さんの作品について、お礼のコメントを書ききれませんでした。

この記事でそれぞれコメントさせてもらえたら、と思います。



徒花



徒花
作詞・作曲: ジユンペイ

数えきれない涙の波に呑まれ 
遥か彼方へ流されていく今を重ねる 
遠い街の記憶に

渇いた身体が憶えている 過去の甘い香り
蜘蛛の糸のようにまとわりつき 愛を掠め取る

求めて 求められて 求めて  
カラのグラス満たして
応えて 与えて また求めて  
ウソのユメを語った

誰彼となく肌を重ねる     
街に 夜に ココロに
がらんどうの湿った喘ぎが鋭く響いた

思い出の住人が奏でている失われたメロディ
続く音が聴こえることはない 都会の残夜に

セピア色で染まった世界に  
あなたひとり 残して
歩む道 さいはてのそのまた果てに咲いた徒花

海のように広く深い空の底に吸い込まれそうになる
沈んでいく過去の記憶がただ優しい

もう二度とは戻れない日々に何を求め彷徨う?
寄り添う優しさもぬくもりも愛も すべていらない

数えきれない涙の波に呑まれ
遥か彼方へ流されていくあなた重ねる
遠い街の記憶に

溶けて散った徒花


おはようよねちゃんさん



過去と決別し、前を向こうとする主人公の決意を描写していることが印象に残りました。

未練だけでなく希望も抱いている主人公の姿は「徒花」の歌詞の中にもこっそり忍ばせていたもので、歌詞の世界の主人公が現実に出てきて動き出したかのような躍動感を感じる作品でした!




KOMA | 想い出はモノクロームさん



主人公は「僕」だと思いながら読み進めていくと、実は歌詞の主人公は物語の「彼女」目線で描かれていることに気が付きます。こういった設計の細かさやドラマチックな展開が印象に残っています。読後、何とも言えない切なさに包まれる、素敵な作品でした!




cofumiさん



歌詞から「遠い街の記憶」というワードを切り取ってそれをモチーフに物語を描いてくれました。街の記憶、という言葉の捉え方が面白くて、自分が詞を書いた時の目線とはまた違った味わいを持つ物語でした。言葉選びも素敵で印象に残りました。ミモザ。さすがです!




cofumiさん(その2)



物語とは別に短歌を応募してくださいました。歌詞から生まれた短歌という作品を見ると、歌詞はあくまでもストーリーではなくて詩の一種であるということに気づきます。単語を呼応させながら新たな形で表現していただき、スピンオフのような雰囲気も感じさせる作品です。




望月みやさん



改めてのコメントにはなりますが、「復讐」というテーマの設定、異国を感じさせる舞台や時代背景、画面から溢れんばかりに伝わってくる主人公の悲痛な想い。どれをとっても圧巻でした!「徒花」を「仇花」と文字っているタイトルも最高でした!




友音さん



ハードボイルドな設定が意外でした!「徒花」という曲について、昭和歌謡のようだというコメントを頂いた事があるのですが、もしかしたらそういった雰囲気も関係しているのかもしれませんね。スッキリとした読後感が魅力的な作品でした!




大橋ちよさん



「徒花」唯一の絵の作品!ダークエンジェルを思わせる翼やバラのタトゥーが雰囲気ありありですね!堕ちていく感じが絶妙に表現されている絵だと思いました!




虹倉きりさん



歌詞の中では、主人公の性別を断定していません。応募作品では女性を主人公とする物語が多かったように思いますが、虹倉さんの作品では主人公が男性です。男性目線で描く、堕ちていく愛の形が伝わってきて、不気味さが心地よい作品でした!


虹倉さんには個別にお願いして徒花の歌詞を朗読していただきました。

その際の裏話はスタエフにお邪魔して2時間ガッツリ語りましたので、あわせて聴いてみてください!




ぱんだごろごろさん



「都会の片隅にいるひとの孤独」をテーマに家族愛を描いていることが意外でした。歌詞を書いた時には具体的なテーマを明確にしないことにこだわりましたが、それでも意識のどこかに恋愛を描きたいという想いがあったのかもしれません。絶望というよりも静かに心に訴えかけてくる哀しみが印象的な作品でした!




サンドイッチスタンドの恋



サンドイッチスタンドの恋
作詞・作曲: ジユンペイ

サンドイッチスタンドの向こう 
店の奥で微笑む君に恋した 
長い冬の出口

春の風に誘われて重いコート脱ぎ捨て
街へと繰り出す足取りが
こんなにも軽いのには理由がある
今日は やっと会える
目と目が合った途端にわかったんだ これは

サンドイッチスタンドの恋  
君の包むたまごサンドが僕のお気に入りなのさ
隠し味に忍ばせるマスタードが
つんと鼻をくすぐるぜ ぴりり恋の香り

君のことだけ考えていたくて
靴ひも結ぶ時間さえ 惜しく感じられる

動き出した恋心は別の生き物みたいだ
勝手にすたすた僕を通り過ぎてしまう

いつか届くかな
君に届くかな きっと

サンドイッチスタンドの恋 
君の包むたまごサンドは 今日もやっぱり染みるぜ
一度覚えたその味 忘れられない
前へ進む勇気をくれる恋の香り


のんちゃさん



歌詞からイメージした短歌で応募してくださいました。主人公の男性目線で描かれる「サンドイッチのたまごが好きだ」を軸とした首が続き、彼の思いが伝わってくるかのような迫力ですが、締めくくりは「たまごサンドの彼に会いたい」と女性目線になっています。素敵な構成が印象に残る作品でした!




友音さん



「徒花」への投稿作品と同じくハードボイルドをにおわせる展開かと思いきや、終盤でまさかの衝撃的な事実が明かされます。ストレートでわかりやすい曲の雰囲気と対照的な物語の展開が素晴らしい作品でした!




哲也山田の創作活動さん



サンドイッチから抽出した「挟む」というワードを軸に展開される物語が流麗で素晴らしかったです!親の期待と自らの青春に挟まれているリュウタが、何かに挟まれながら生きることについて前向きな考えに改めた。その背景にあるサンドイッチ店員の存在。青春ドラマを見たかのような爽やかな読了感が素敵でした!




riraさん



曲の内容を短歌にぎゅっと凝縮して応募してくださいました!詞の世界観やストーリーはもちろんのことですが、「プレリュード」という言葉を使ってくださったのが音楽家としてはとても嬉しかったです!




cofumiさん



曲をイメージした短歌で応募してくださいました!恋心に急かされる主人公を描いた一首目、ままならない恋心の苦みを描いた二首目もさることながら、曲の雰囲気をうまく描いてくださった三首目が特にグッときました。「僕だけの卵サンド」。たまらないですね。




夕凪遙さん



受賞コメントでもお話しましたが、ストーリーの構成が素晴らしかったです。サンドイッチを新しい恋の象徴と捉えるだけでなく、過去の恋愛の象徴として「壊れたホットサンドメーカー」が描かれていることが強く印象に残りました。カッコつけようとしながらも思わず甘党とばれる注文をしてしまう三枚目な雰囲気も可愛らしくて、とても好きな作品でした!




企画を通して、コラボの素晴らしさを改めて教えていただきました。ここには書ききれませんでしたが、どの作品も本当に素晴らしくて、皆さんが創作に込めた想いがグッと伝わってきました。


最後にはなりますが、作品を応募してくださった皆さん。企画に参加してくださったメンバーのみんな。「うたスト」を発案してくださったPJさん。本当に、ありがとうございました。




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ジユンペイ
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