最初に購入したマイカー

別の日記に書きましたが、免許を取得したのは社会人になってからの事でした。公共機関が発達していない沖縄という環境ゆえ、マイカーは一人1台のマストバイテムで、だいたい高校卒業と同時に取得するのが当たり前でした。

で、仕事が忙しく1年くらいかけてやっと取得した運転免許。通勤に必要なので車もすぐ購入しなければ・・・という事だったのですが何に乗っていいのかわからない。というより何でもよかった。もちろん燃費が良い、沖縄なんでエアコンがちゃんと効く、荷物がたくさん載る、綺麗などなど希望を言えばキリがないしそれってワゴン系の新車だろって感じでしたがどう考えても新車を買うほどの予算は無く、まぁローンで購入する中古車って流れが一般的でしょって感じで税金も安い軽自動車を考えてました。

なんか、こう若い時しか乗れないようなカッチョイイやつみたいなのも考えたんですけどね。周囲の人に相談したら自分の雰囲気も考えてジープ系を薦めてたんですけどね。どうしようかなぁ〜と中古車情報誌を見る毎日。車の知識も無いので、いろいろ書いてある事も半分くらいわからず・・・。

ある日、親にも聞いてみたんです。まぁ親は1円も出さないので、自分で買う場合なら毎月いくら支払えるか？とか、燃費や税も大事だと最もなアドバイスをしてくれたんですが具体的に「この車が良い」という情報は得られず、うーんとしてたら父親が「そもそも、支払いとか燃費とか現実的なところは無視して乗りたい車あるのか？」と聞いてきました。

たしかになぁ、そんな希望言えばキリが無いけど、
学生の頃からスーパーカー的なやつに憧れがあったなぁと。つってもマジなやつだと3000万とか普通っしょ（笑）一生ローン地獄なんじゃ。
というわけで少し現実的な部分をふまえて考えた結果、あのバタフライドアがかっこいいトヨタの「セラ」に乗ってみたいという話をしました。
つっても、よく見る中古車情報誌にはセラの情報が無く（たまたまその本になかっただけかもしれんが）下見や試乗も厳しいな〜。ま、機会あれば・・・くらいの感じでした。

バヒョーンと上に開くドア

奥のカラーリングのやつに乗ってました

親父もなるほど〜若いころにしか乗れん車だな〜と笑ってました。
その日はそれで話が終わったんですが、数日後親父に連れられて宜野湾にある有名な中古車屋に。そこにはトヨタのセラがありました。えぇ本物？ワインレッドのシブイカラーリング、そこまでは自分好みですがなんであるんだろう？
と思ってたニッコニコの担当（そこのえらい人だと思われる）が
「この度はありがとうございます！」と元気よく契約書みたいなのを差し出してきて問答無用で購入することに。

え？あ？はい？
ついてきた母親はスッと印鑑や通帳を出し・・・。
ニッコニコの担当は「24回払いでよろしいですね？」
「○○はサービスさせていただきます」「ぜひ試乗も」
契約書書いてから試乗って（笑）というか、あれよあれよと試乗することに。
なんかモヤモヤするけど、憧れの車に乗ると気分もよくなるもんで「あぁこんな簡単に乗りたい車に乗れた」って事で結局そのまま購入決定。
帰り際に見たら名古屋ナンバーでした。

あとで聞いて知ったんですが、広告代理店勤務の父親が取引先にセラがないか相談して、中古車屋がわざわざ名古屋から取り寄せたらしい。政略結婚じゃねーけど利用された感満載で。どおりで買う本人よりも親と中古車屋の担当が挨拶しまくってたわけか（笑）
というわけで、数日後ピッカピカのスーパーカーが我が家にやってきたわけです。価格はなんやかんやで60マソくらいだったと記憶しておりますが、それが安かったのか高かったのか今となってはわかりません（笑）

とはいえ乗ってみるとあのドアが開く感じを見てほしくムダにコンビニよってみたり、オートバックス的な場所にいってアクセサリーを見てみたりとそれなりにマイカーライフを楽しみました。

肝心のドアはですね、ヒジで押して開けるので見た目より楽に空きます。女性でも余裕でした（多分）

4人乗りですが、スポーツカー系なので後ろに人が快適に乗るのはほぼ無理（笑）視野も狭く、ドアのガラスも開く範囲が狭いためドライブスルーの商品受け取りもひと苦労。そんなセラのじゃじゃ馬っぷり（使い方が間違っている）に翻弄されながらも手足のごとく乗りこなしていったわけです。

後ろのシートを倒せば、まあまあ荷物乗ります。とにかくガラス面が大きかったので夏に荷物の放置は普通の車以上に危険でした（笑）

インテリアはこんな感じでした

が、徐々にエアコンが効きづらい、謎にタイヤがすり減りまくる、稀にブレーキが壊れる、まぁまぁ燃費が悪いことに気付くなどけっこうお金がかかる仕様になってきました。そんな車乗るならお金がかかるなんて愚痴がご法度なもんですが、とにかくエアコンが効かない問題は点検しても、ガスを取り換えてもいっこうに解決しませんでした。
ローンも支払い終わり、2年目から3年目頃に仕事で打ち合わせに出かけた際、駐車場に入ろうと右折した瞬間、歩道の縁石に乗り上げる形で侵入してしまい、「ゴリィイイ」という鈍い音がしました。

おぉ！っと車を停めて確認すると腹の部分を少しこすったようだ・・・。
少しずつ車を戻してもゴリ、ゴゴリ、ゴ、ゴ、ゴリゴリゴリ。
まぁその日はそれで終わったんですが数日後、走行中にヅォ〜〜〜〜っと
何かが何かに擦れるような音が聞こえるようになりました。
これは、あの時やった時の影響に違いないと修理工場に持っていって事情を話し、二日ほど預けて徹底的に検査してもらう事に。

すると修理工場のオッちゃんから連絡もらって原因がわかったと。

オッちゃん「車体がね、極端にいうと『へ』の字に曲がってる（笑）」

俺「え・・えぇ」

オッちゃん「相当な力が加わってないとこんな事にならないよ」

俺「え・・えぇ」

極端に言うとこういう状態だったらしい

といっても先日乗り上げたあの時しか覚えがないんだけど、
そんな簡単に曲がってしまうんか・・・（笑）
修理はできない事もないけど、新しい車買った方がいいくらいの料金かかるけど？と言われ、まぁたしかにそうだよな・・・ということでそこからセラ卒業に向けて準備を整えるのです。準備っていうか、まぁ言わば次の車を探すって事なんですが（笑）

で、結局トヨタセラはヘの字になったまま某車買取の専門店へ持っていき、「処分」という形で1マソという高額査定をしていただき、そのまま手放しました。
私のスポーツカーライフは3年程度で幕を閉じたのです。
まぁ寂しいというよりホッとした感じでしたが（笑）

言っておくとトヨタのセラがけっして悪いわけでなく、自分の乗り方が悪かったんだろうなぁ〜と反省しております。というわけで次のマイカーはダイハツのネイキッドを新車で購入しました（笑）