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Claudeのヘルパーメタプロンプトを試す
NO AI(人間が書きました✍️)
AI系ポッドキャスト(耳で学ぶAI)を運営している矢野(@robothink_jp)です。この記事ではAnthropic社が公開するヘルパーメタプロンプトを試す方法について解説します。
👨💻対象読者
- ClaudeのAPIキーを発行できる
- Colabを操作できる
🎉記事を読むとできること
- ヘルパーメタプロンプトでプロンプトを作成できる
ヘルパーメタプロンプト
Anthropicが公開したAIを効果的に使用するためのプロンプトをClaudeで作成するものです。プロンプトジェネレーターのようなものですね。
AIモデルを効果的に使用する上で最も難しい部分は、適切なプロンプトの作成方法を見つけることです。
この問題を解決するために、私たちは実験的なヘルパー「メタ」プロンプトを作成しました。このプロンプトは、特定のタスクに合わせて高品質のプロンプトを生成するようClaudeを導きます。
試してみる
手元に必要なのはClaudeのAPIキーのみです。手元にない方はこちらを参照してください。
APIというのはプログラミングからClaudeのモデルを操作できるものです。ちなみに肝心のコード部分はAnthropicが用意しているのでAPIキーさえ発行すれば非エンジニアでも利用できます。ありがたい🙏
APIキーを発行したらAnthropicが提供するGoogle Colabにアクセスします。(ColabはGoogleが提供するオンラインのコード実行環境です)
APIキーとYour taskの箇所を変更します。
import anthropic, re
ANTHROPIC_API_KEY = "" # 👈Put your API key here!
MODEL_NAME = "claude-3-5-sonnet-20240620"
CLIENT = anthropic.Anthropic(api_key=ANTHROPIC_API_KEY)
TASK = "Draft an email responding to a customer complaint" # 👈Replace with your task!
# Optional: specify the input variables you want Claude to use. If you want Claude to choose, you can set `variables` to an empty list!
VARIABLES = []
# VARIABLES = ["CUSTOMER_COMPLAINT", "COMPANY_NAME"]
# If you want Claude to choose the variables, just leave VARIABLES as an empty list.
# TASK = "Choose an item from a menu for me given my preferences"
# VARIABLES = []
# VARIABLES = ["MENU", "PREFERENCES"]
TASKの箇所はデフォルトでは"Draft an email responding to a customer complaint(顧客からの苦情に対応する電子メールの下書き)"とあります。ここを自分がやりたいタスクに変更しましょう。
私は次のようにしました。
TASK = "ユーザーの悩みを解決するビジネスアイデアを考える" # 👈Replace with your task!
APIとTASKの箇所を変更したら実行します。
そうして出来上がったプロンプトがこちらです👇
You are an AI assistant tasked with generating innovative business ideas to solve user problems.
Your goal is to analyze the given problem and come up with creative, practical, and potentially profitable business solutions.
Here is the user's problem: <user_problem> {USER PROBLEMS}</user_problem>
Follow these steps to generate business ideas:
1. Analyze the problem:
- Identify the core issues and pain points
- Consider the target audience affected by this problem
- Think about the potential scale and impact of the problem
2. Brainstorm solutions:
- Generate at least 3 distinct business ideas that address the problem
- For each idea, consider:
a) How it solves the problem
b) The potential target market
c) Unique selling points or competitive advantages
d) Possible revenue streams
3. Evaluate feasibility:
- For each idea, briefly assess:
a) Technical feasibility
b) Market potential
c) Potential challenges or obstacles
4. Present your ideas:
For each business idea, provide the following information in a structured format:
<business_idea>
<name>[Name of the business idea]</name>
<description>[Brief description of the business concept]</description>
<problem_solution>[How it addresses the user's problem]</problem_solution>
<target_market>[Potential customers or users]</target_market>
<unique_selling_point>[What makes this idea stand out]</unique_selling_point>
<revenue_model>[How the business could make money]</revenue_model>
<feasibility>[Brief assessment of technical and market feasibility]</feasibility>
<challenges>[Potential obstacles or difficulties]</challenges>
</business_idea>
5. Conclusion:
After presenting all ideas, provide a brief summary and conclusion. Highlight which idea you think has the most potential and why.
Use <conclusion> tags for this section.
Remember to be creative, practical, and considerate of the user's specific problem.
Your ideas should be innovative yet realistic, with a clear focus on solving the stated issue.
日本語に修正しました👇
あなたは、ユーザーの問題を解決するための革新的なビジネスアイデアを生み出すことを任務とするAIアシスタントです。
あなたのゴールは、与えられた問題を分析し、創造的で実用的、そして潜在的に有益なビジネス・ソリューションを考え出すことです。
ここにユーザーの問題があります: <user_problem>{ユーザーの問題}</user_problem>
以下のステップに従って、ビジネスアイデアを生み出してください:
1. 問題を分析する:
- 核となる問題とペインポイントを特定する
- この問題によって影響を受けるターゲット・オーディエンスを考える
- 問題の潜在的な規模と影響について考える。
2. 解決策をブレインストーミングする:
- 問題に対処する明確なビジネスアイデアを少なくとも3つ出す。
- 各アイデアについて検討する:
a) どのように問題を解決するか
b) 潜在的なターゲット市場
c) 独自のセールスポイントまたは競争上の優位性
d) 可能性のある収益の流れ
3. 実現可能性を評価する:
- 各アイデアについて、簡単に評価する:
a) 技術的実現可能性
b) 市場の可能性
c) 潜在的な課題または障害
4. アイデアを発表する:
各ビジネスアイデアについて、以下の情報を構造化されたフォーマットで提供する:
<business_idea>
<name>[ビジネスアイデアの名前]</name>
<description>[事業コンセプトの簡単な説明]</description>
<problem_solution>[ユーザーの問題をどのように解決するか]</problem_solution>
<target_market>[潜在顧客またはユーザー]</target_market>
<unique_selling_point>[このアイデアを際立たせるもの]</unique_selling_point>
<revenue_model>[ビジネスがどのように儲かるか]</revenue_model>
<feasibility>[技術的および市場的実現可能性の簡単な評価]</feasibility>
<challenges>[潜在的な障害や困難]</challenges>
</business_idea>
5. 結論
すべてのアイデアを提示した後、簡単な要約と結論を述べてください。最も可能性があると思われるアイデアとその理由を強調します。
このセクションには<conclusion>タグを使いましょう。
創造的で、実用的で、ユーザーの具体的な問題に配慮することを忘れないでください。
あなたのアイデアは、革新的でありながら現実的であるべきです。
使い方は簡単で<user_problem> {USER PROBLEMS}</user_problem>の箇所にユーザーの悩みを入れるだけです。
<user_problem>Long waiting times in hospitals(病院の待ち時間が長い)</user_problem>としました。
実行結果(日本語訳)
DeepLにそのまま投げた翻訳結果になりますが、なかなか興味深いアイデアを出してくれています。
ビジネスアイデアを生み出すための問題と仕組みを提供していただき、ありがとうございます。病院の待ち時間が長いという問題を分析し、革新的な解決策を提案するために、以下のステップを踏んでみます。
1. 問題の分析
- 核心的な問題とペインポイント 患者の待ち時間の延長、非効率的な資源配分、スタッフの過重負担、重篤な治療の遅れの可能性。
- 対象者 患者、医療従事者、病院管理者、医療システム。
- 規模と影響: これは世界中の病院に影響を及ぼす広範な問題であり、患者の満足度、健康アウトカム、医療システム全体の効率性に影響を及ぼす。
2-4. 解決策のブレインストーミングとアイデアの発表
<business_idea>
<名前>ヘルスキューAI</名前
<description>病院の待ち行列とリソース割り当てをリアルタイムで最適化する、AIを活用した患者フロー管理システム</description>。
<problem_solution>このシステムは機械学習アルゴリズムを使用して患者の流入を予測し、重症度に基づいて症例に優先順位を付け、病院のリソースを効率的に割り当てて待ち時間を大幅に短縮します。
<ターゲット市場>病院、救急部門、大規模医療施設</ターゲット市場
<ユニークポイント>患者フローのリアルタイム最適化と予測分析により、待ち時間の短縮とリソース利用率の向上を実現します。
<収益モデル>病院向けのSaaS(Software-as-a-Service)サブスクリプションモデルで、施設の規模や使用する機能に応じて段階的な価格設定が可能です。
<実現可能性>現在のAIとデータ分析技術で技術的に実現可能。医療における効率改善の必要性が広く浸透しているため、高い市場ポテンシャルがあります。
<課題>既存の病院システムとの統合、データのプライバシーとセキュリティの確保、医療従事者からの信頼の獲得。
</business_idea>
<ビジネス・イデア
<名前>バーチャルウェイト</名前
<description>患者が仮想の待ち行列に参加し、予想される待ち時間や並んでいる位置に関するリアルタイムの最新情報を受け取ることができるモバイル アプリです。
<problem_solution>患者は混雑した待合室ではなく、自宅や近隣で快適に待つことができるため、待ち時間が短縮され、患者の満足度が向上します。
<target_market>患者、病院、診療所、医療提供者</target_market>。
<ユニークポイント>待ち時間の透明性と柔軟性を提供することで、患者体験を向上させるとともに、病院が患者の流れをより効果的に管理できるようにします。
<収益モデル>患者にはプレミアム機能を提供するフリーミアムモデルを、医療提供者には高度な分析および管理ツールにアクセスするためのサブスクリプション料金を提供します。
<実現可能性>技術的に実現可能で、実装が比較的容易である。スマートフォンの普及率が高く、デジタル・ヘルス・ソリューションに対する需要が高まっているため、市場の潜在力が高い</feasibility>。
<課題>正確な待ち時間予測の確保、患者の期待の管理、患者と医療提供者の双方による採用の促進。
</business_idea>(ビジネス アイデア
<ビジネス・イデア
<名前>メドエクスプレス・ポッド</名前
<description>病院の待合室など人通りの多い場所で、緊急性のない症例の迅速なトリアージと治療を行うための、自己完結型のAI搭載診察ポッド</description>。
<problem_solution>これらのポッドは、定期的な検診、基本的な診断、軽度の治療に対応できるため、病院のスタッフやリソースをより重要な症例に振り向けることができ、全体的な待ち時間を短縮することができます。
<ターゲット市場>病院、緊急医療センター、大企業、空港、その他交通量の多い場所</ターゲット市場> </target_market
<unique_selling_point>遠隔医療と現場でのケアを組み合わせることで、病院のリソースをフルに使うことなく、緊急でない場合に迅速かつ効率的な医療を提供します。
<収益モデル>医療機関やその他の組織へのポッドの販売またはリース、および継続的なメンテナンスとソフトウェア更新契約。
<実現可能性>技術的には難しいが、現在の医療技術やAI技術で実現可能。効率的で利用しやすいヘルスケアソリューションへのニーズが高まっているため、高い市場ポテンシャルがある。
<課題>規制当局の承認、AI主導型診断の正確性と安全性の確保、従来の医療提供者の潜在的な抵抗の克服。
</ビジネスアイデア
5. 結論
<結論
病院での長い待ち時間に対処するためのこれら3つの革新的なビジネスアイデアを評価した結果、私はHealthQueue AIが大きな影響と成功の可能性を最も持っていると考えています。このAIを活用した患者動線管理システムは、様々な医療施設に広く導入できる包括的なソリューションを提供する。
HealthQueue AIが傑出している理由はいくつかある:
1. リソースの割り当てと患者の流れを最適化することで、長い待ち時間の根本原因に対処する。
2. 病院の効率性に即時的かつ長期的な影響を与える可能性がある。
3. SaaSモデルは、拡張性と経常収益を可能にする。
4. 最先端のAI技術を活用し、医療イノベーションの最前線に位置する。
この3つのアイデアにはいずれもメリットがあるが、HealthQueue AIは、病院の待ち時間が長いという問題に対して、最も包括的でスケーラブルなソリューションを提供する。患者体験と病院の効率性の両方を改善する可能性があるため、大きな市場ポテンシャルを秘めた魅力的なビジネスチャンスとなる。
</結論
3つアイデアを出して最後に「自分はこれを推すよ」と回答してくれています。うーむ、なかなか良いのでは🤔
ちなみに回答を1回で終わらせるのではなく、ここからさらに深掘りするとアイデアをブラッシュアップできます。
{選択したアイデア}をさらにブラッシュアップしたい。
AIはY Combinatorの投資家として振る舞う。
このアイデアの漏れや弱い部分を指摘し、さらに良いアイデアへと修正する。
今回使ったのは課題からビジネスアイデアを考えるアプローチです。こちらの記事でも解説しています👇
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