Bambu Labの衝撃2~2色のプリントが簡単にできた
サンプルファイルを出力できたので、次は自分で作成した2色のモデルを実際に出力してみることにします。
10年ほど前、一番最初に購入したReplicatorという3Dプリンタには2つのノズルがついており、ここに2色のフィラメントを取り付けておくことで、2色の作品を製作することができたのですが、2つのノズルが同じ高さにあるため、どうしても接触して、造形が崩れてしまうこと、色情報をもたないSTLファイルでの作成であったため、2色を使い分けるモデリングが難しかったことなどがあり、その後2つのフィラメントをもつ3Dプリンタは姿を消すことになりました。
今回の3Dプリンタはフィラメントを4つまで取り付けることができるということで、どのように動くのかが興味深々でした。簡単な組み立て作業をしながら、構造を見てみると、どうやら、ノズルは1つしかなく、フィラメントを交換するときには、チューブを自動的に抜き差ししてくれるようなもののようです。早速試してみましょう。
サンプルでついてきたフィラメントはこちらの黄緑と橙でした。これで何を作るかと言われたら、大洋ホエールズのファンとしてはすぐに思い浮かびました。東海道線ではありません。念のため。
大洋ホエールズの湘南カラーです。
詳しくはこちらをご覧ください。
此のモデリングを3DCADで作成して、Bambu Studioというスライサーソフトで読み込みます。
2色カラーにしたいので、どの面を黄緑と橙にするのかをこちらで設定します。一つの画面で見えない部分は、図形を回転させながら指定します。
(スライサーソフトの詳しい使い方は、現時点では省略させていただきますが、これまで何かしらのソフトを使ったことがあれば、難しくありません)
このように複数設置することもできます。
図形の色をセットできたら、画面右上にある「スライス」と「造形開始」をクリックすることで、3Dプリンタにデータが転送されます。このときデータの拡張子は、stlではなく、3mfとなっており、これは色情報などをもっています。
こちらが出力の様子です。上の画像とは黄緑と橙が反転しているカラーです。
橙色の部分が20分ほどで完成しました。
ここでフィラメントが自動的に交換されて、黄緑のものが挿入されていきます。
この交換は2~3分かかる感じでした。その後、スムーズに黄緑色で文字を造形していきます。
30分ほどで完成しました。とてもキレイな造形で驚きました。ところで、このベッドの右奥に何か同じ色のミニチュアのようなものがあることにお気づきになったでしょうか。これは造形したいものと同じ色と高さで出力されており、ここで動作を確認してから、実際の造形に入ることになります。この部分はゴミになってしまうので、同じものを量産するならば、一度に造形した方が材料の節約になるかと思います。
こちらがベッドから外したものです。これまでの3Dプリンタだと、ベッドに強く接着していてはがすのに一苦労することがありましたが、これはベッドを傾けるだけではずれるほど簡単にはがれました。なお、ベッドにある磁気を帯びたシートは取り外すことができます。磁力はかなり強いです。
次に背景を黄緑にして造形してみます。下記の画面の黒い部分をクリックすると、3Dプリンタ内のカメラからの映像がリアルタイムで映し出されます。
色を反転させただけなので難なく造形ができました。と言いたいところなのですが、実は下面の色を橙のままにしていたので、最初の一層だけ橙色ではじまることになり、その後黄緑のフィラメントに交換する時間がかかってしまいました。下面を黄緑にしたら、造形時間が5分ほど短縮されました。予想時間が長くなったので、どこかおかしいとは思ったのですが、下面の色を代えていなかったことには気づきませんでした。
こちらが色を反転して完成したものです。実はこちらの方が本物に忠実な色使いです。
2色ともいい感じです。というかキレイすぎて驚いています。
さて、調子に乗って、次は10個の量産にトライしてみました。この間の様子から失敗する感じはしません。
予想時間が3時間27分で、ほぼ同じ時間で造形が終了しました。終了すると、スマホのアプリに「造形成功」というメッセージが届きます。
1個の造形で30分、10個にすると1個20分に短縮されました。
ベッドの上からの撮影です。とてもよく造形されています。
動かし始めてからわずか2日でここまでできました。
今後、より高度な造形を進めていきたいと思います。
引き続き、YOKOHAMAを量産しました。